『LOVE LIFE』ネタバレ感想・結末の考察/パクの失踪とオセロの意味とは

邦画
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よこがお』や『淵に立つ』などを手掛けた深田晃司監督が
シンガーソングライター矢野顕子の楽曲『LOVE LIFE』から着想を得たという
ヒューマンドラマ『LOVE LIFE』


観る人によってその感想や考察が如何様にも解釈が広がる点が醍醐味となっています。

そこで本記事では筆者の解釈や結末の意味などを推察しています。

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『LOVE LIFE』あらすじ

NPO団体で働く大沢妙子は元夫との間に敬太という息子がいるが
大沢二郎と再婚し、新たな家族3人で幸せな日々を送っていた。

二郎は妙子の連れ子である敬太を可愛がってくれていた。
しかし戸籍上、敬太が正式に二郎の養子となっていないのは
二郎の両親が妙子との結婚を喜んでいないという背景があった。

義父母を招き、敬太のオセロ大会優勝と義父の誕生日を祝うパーティを開くも、
妙子や敬太に対する義父の風当たりは厳しいものだった。

表面上は幸せな家族の団らんを装い過ごす最中、
大沢家を悲劇が襲うのだった・・・。

キャスト
木村文乃、永山絢斗、砂田アトム、山崎紘菜、嶋田鉄太、
三戸なつめ、神野三鈴、田口トモロヲ
 他

『LOVE LIFE』はどこで見られる?

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年3月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

結末はどうなる?

敬太のオセロ大会優勝を祝うパーティーのサプライズイベントとして
二郎の父・の誕生日をかつての部下たちが祝うことになっていました。

妙子を良く思っていない誠は、そんなパーティーの場でも
『選んではいけない中古女』とののしる発言をします。

妙子も黙ってはいられず、応戦してその場の雰囲気は危ぶまれそうになる中、
義母の明恵の擁護や誠へのサプライズが始まり、何とかパーティーは続いていました。

そんな中、大沢家に悲劇が起こります。

誠たちはカラオケで盛り上がる中、敬太の姿を見失う妙子。
敬太は一人、風呂場で遊び転倒して浴槽内で事故死してしまったのです。

敬太の実父パク

敬太の葬儀に、招かれない客がやってきました。

それは敬太の実父であり、数年前に妙子と敬太を置いて失踪したまま
連絡が途絶えていたパクでした。

敬太がオセロ大会で優勝したことにより、
訃報が新聞記事に載っていたのです。

パクは葬儀場に入って来るなり、敬太を悲痛な面持ちで見つめると、
次に妙子の方へ一目散に向かい彼女の頬にビンタをくらわしたのでした。

周囲との温度差

敬太を失ったことでそれまでの生活は何もかも覆ってしまいました。

いつでも孫の面倒を見られるようにと近所に住んでいた義父母は
引っ越す
ことを決めます。

妙子もまた、路上生活をするパクの生活保護申請などの面倒をみるようになるのです。
さらに義父母の引っ越しに同行して二郎が留守になったのをきっかけに、
義父母の家にパクを住まわせ食事等のお世話もし始めたのでした。

妙子がパクに執着するのは、敬太の事故を皆が優しく慰めてくれる中、
たった一人責めるような態度をとったのがパクだけだったからです。

優しく慰められるより、罰せられること
それこそが実は妙子が求めていたものでした。

パクの本音と雨のダンス

しかしそんな妙子とパクの関係が
帰宅した二郎の知るところとなってしまいます。

義父母の部屋へ駆け付けた二郎に驚いたパクの猫が
脱走してしまいました。

3人で猫を探すも、見つけたのは二郎でした。
パクは『猫は二郎を選んだ』
と言って二郎に猫を託しました。

そこへ韓国からの郵便が届き、内容を見たパクは父親の具合が悪いため
帰国したい
のでその費用を貸して欲しいと二郎に頼みます。

パクをフェリー乗り場まで見送る妙子と二郎でしたが、
『あの人を放っておけない』
と言う妙子は二郎の静止を無視してフェリーに乗り込み共に韓国へ向かうのでした。

しかし父親の具合が悪いというのは嘘で、
パクが韓国へ帰って来た本当の理由は
前妻との息子の結婚式に出席するためだったのです。

結婚式はクライマックスのダンスで盛り上がり、
妙子も何かを解放するかのように音楽に身を任せていました。

しかしそんな会場は土砂降りに包まれてしまいます。

すると雨の中、パクは妙子の存在を気にすることもなく
自身の家族と共に屋内へ向かってしまいました。

雨の中、たった一人残された妙子でした。

敬太の世界と再生

パクと決別し、二郎との家に帰宅した妙子は敬太が利用していた
オセロのオンラインゲームを開いてみました。

『お久しぶりです』

とチャットしてきた相手に妙子は
敬太は亡くなり、自分は母親であると告げます。

するとその対戦相手は敬太のことを
彼は強かったので彼との対戦は楽しかった
と語りました。

そんな中、二郎が帰宅しました。

『お昼ごはんどうする?』

と問いかけると視線を合わせずに
『お腹すいてない』と答えた二郎。

妙子は
『目を見て言って』
と伝え、見つめ合う夫婦は、お腹を空かせるために
散歩へと出かけるのでした。

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『LOVE LIFE』を紐解く

本作で重要なアイテムとして登場するオセロのように
白黒つかない人間模様
が描かれた本作。

気になるあの解釈を推察してみました。

パクの失踪の謎

妙子曰く、突然失踪したまま何年も音信不通になった元夫のパク。

再開後になぜ消えたのかと妙子が問いただしても
『説明できない』
と言うばかりでした。

パクに何があったのでしょうか。

筆者なりのその答えは再び現れたパクが保護し共に生活していた猫ちゃんの
くだりに描かれていた
ように思います。

自身も生活に厳しい中、懐に忍ばせ守っていた猫。
それはかつての妙子や敬太の象徴なのではないでしょうか。

そんな猫が部屋を飛び出した後、
たまたま見つけたのが二郎だったのですが、
『その猫はあなたを選びました』
と言って可愛がっていた猫を一瞬にして良く知らない二郎に託してしまうのです。

妙子や敬太のことも、何かのきっかけから
自分が居なくても大丈夫だと勝手な判断をして姿を消したのではないでしょうか。

パクは冷めやすく、感情的で、他人に対して責任をとったり、縛られたり
誰かと運命を共にするのがしんどい

というのが本音なのかもしれません。

オセロボードの意味

敬太と最後にオセロ勝負をしたのは妙子でした。

敬太が次の手を打った矢先に『待った』を掛けて
そのままになったオセロボードを、地震が起きた際も大切に守り抜きました。

『途中』のままになっているそのオセロボードこそが
妙子にとって敬太との繋がりを実感できる唯一の心のよりどころだからです。

それは敬太の優勝を祝う飾りつけをはずしたり、
事故現場である浴槽に入ることが出来る二郎には
到底理解に及ばない繋がり
なのでしょう。

そして妙子はそんな周囲の人を目の当たりにして
自分だけが前に進めていないことを実感し絶望したのです。

そんな重要な心情を表すオセロは
劇中においてもまるで登場人物の人生の象徴のようでもありました。

物語の序盤で妙子に毒を吐いてあからさまな嫌悪を表す義父の誠は言ってみれば黒い石で
妙子を庇おうと口添えする義母の明恵は白い石
でした。

しかし間もなく明恵の
『今度は(本当の)孫を抱かせて頂戴ね』という言葉、
そして敬太の葬儀直後の敬太を義父母の思い出の部屋に連れて帰ることを反対する言動
妙子の表情が氷りついたように、明恵はみるみる黒い石に見えてきました。

反対に、序盤で毒を吐きまくっていた誠はその言動を謝罪し、
敬太の亡骸を自宅に帰らせてあげたいという妙子の意思も尊重してくれます。
黒い石だった誠の方がむしろ白く見えてきたのです

また黒い石のような二郎との生活に満たされていた
妙子が白い石のようなパクが妙子の人生のボードの角に打たれた途端に
みるみるうちにボードが白く染まって行くようでした。

そんな風に黒にも白にもなり得る登場人物たち、それが人間というものであり
そのボードを黒に染めるか白に染めるか
そんなゲームを繰り返す日々こそが人生
なのでしょう。

そしてラストでは、パクの白い石で満たされようとしていたボードに
『待った』がかかり、白い石を打つ前の二郎の元に戻ったのです。

本作でのオセロの役割
それは敬太への思いを断ち切れない妙子の心のよりどころであったとともに、
登場人物の人生を表していたように思いました。

妙子が韓国へ行ったのは何故?

妙子は悲劇によって変わってしまった日々や、
黒だったものが白に見えたり、白だったものが黒に変わる、
そんな中でただ一人、周囲に置いて行かれ絶望から逃れられませんでした。

また敬太を失った悲しみや罪の意識はどこにもぶつけることが
出来ないままではそこから這い上がることもできませんでした。

血が繋がっている本当の孫だったなら怒りに狂い、
浴槽の水を抜き忘れた妙子を責め立てる祖父母の姿があったかもしれません。

しかし怒りの感情や悲しみに狂う感情が沸かないということは
悲しみの深さもそれに値する
ということだと感じたのでしょう。

夫も義父母も敬太との別れを済ませ、やり直しの日常を取り戻しつつありました。

敬太との別れを直視したくない妙子にはそれが不自由に思えたのかもしれません。

夫や義両親とは対照的に実父パクは妙子を責めるようにいきなりビンタをかまし、
妙子に敬太を忘れる必要はないと言ってくれたのです。

前に進まなくてもいい自由に導いてくれたのです。

『あの人には私が居ないとダメなの』
と言って二郎を振り切った妙子でしたが実際は
あの時の妙子には敬太への思いや悲しみを共に分かり合える相手、
進まない自由をくれる相手であるパクが居ないとダメだった
のです。

それと同時に、守るべき存在だった敬太を失くした妙子は
社会的な弱者であるパクを守ろうとすることで
自身の償いや喪失の穴うめをしたかったのだと思いました。

大沢家はどうなる?

敬太の喪失によって明るみになった二郎や義両親との心の溝は、
妙子を孤独の絶望の淵へ追い込みました。

そこへ現れたパクは、敬太の実父で、同じ悲しみを味わえる唯一の相手であり、
妙子の孤独を埋める相手でした。

そして何より敬太を失った妙子の存在意義を証明してくれる存在でもあったのです。

ところが、真実は違っていました。
パクにも敬太以外の大切な家族が存在していたし、
現在は妙子のことも大切に思っているわけではありませんでした。

結局、心が近しいと思った相手の元へ向かった妙子は
心の距離は遠い二郎の元へ帰るのです。

そして『目を見て欲しい』と言うセリフに込められたのは
たとえ遠い存在であっても、一緒に生きるのはこの人だという
妙子の決意だったのでしょう。

ラストのその後、一緒に散歩へ出向いた大沢夫妻は
初めて二郎と妙子という一人の人間同士としてこれまでとは違う気持ちで
夫妻として向き合うのだと思いました。

人に流されやすい二郎ですから、山崎が誘ってこないことを
願うばかりですwww

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『LOVE LIFE』感想

人間とは何て複雑な感情にまみれた生き物なのだろう
と痛感させられました。

思えば、あの人はすごい良い人
だと絶賛される人物の意地悪な一面を目撃してしまったことはありませんか?

どの方面からみても変わらず同じように見える人なんて案外存在しないのかもしれません。
そしてそれが人間という生き物なのではないでしょうか。

本作の登場人物も誰一人として、100%の完璧な人は居なかったように。

それでも、大切な人を失って前進できなくなった時の葛藤や、
ついつい流されてしまう気持ち。

悪気のない言葉で人の胸を突き刺してしまったこと。

そんな登場人物の誰にも感情移入できない反面、
誰かの中に自身の一部を垣間見てしまった気もしました。

明恵のように、孤独が恐ろしいと感じる人も多いでしょう。

自身の思いを伝えることさえ、言葉を間違えれば一大事になってしまいますし、
自分以外の人に自分の内心を全部理解するのは到底不可能なことです。

それは自分の味方は厳密には自分だけとも言え、
ともすれば人は誰しもが孤独であるといえます。

それを踏まえた上で他者との絆を育むためには
自身の感情をあえて隠したり、相手の欲しい言葉を捧げたり
と言った騙し騙されあいも必要なのかもしれませんね。

二郎が人と目を合わせられない性質なのも
実は自分や他人に対して(いい意味で)本心を明かさないこと
が所以なのではないでしょうか。

だから人間関係は困難だし、厄介。
けれどもそんな過酷な人間関係を希望に変換するために
人生の一部には愛情が組み込まれているということなのでしょう。

人がその数だけ心の種類があるように、
そんな多様性を受け入れ尊重していくということは
生きてゆくうえでかかせないスキルなのですね。

本作の製作にあたり着想を得たという矢野顕子氏の楽曲の
『どんなに離れていても愛することはできる』
という歌詞の意味ですが、みさなまはどんな風に解釈されますか?

筆者的には、人は皆孤独であり、どんなに親しい間柄でも
例え血の繋がりがあろうともその心の距離は遠いかもしれない。

それでも、愛情という潤滑油的な感情があれば
人と共に生きることが可能なのだ

という人生における希望の言葉なんじゃないかな
と思いました。

人生に迷った時に見たい感慨深い一作です。

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