映画【ビースト】ライオンは本物?イライラする理由と隠れたテーマについてもネタバレ考察

洋画
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百獣の王ライオンと対峙するのは、2人の娘を守る父親。
サバンナの大地で巻き起こる
サバイバルアクションスリラー映画【ビースト】

そんな視聴者がハラハラするような要素のある
本作でなぜか『イライラした~』とのレビューが多数存在するようです。

そこで本記事ではその理由に迫ります。

さらに迫力のライオンのシーンは本物なのか?
作品の裏に潜むテーマについても解説しています。

この記事では

・イライラ要素の考察
・ライオンは本物?
・作品の裏に潜むテーマ

などに着目して解説、推察しています。

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【ビースト】あらすじ

別居中だった妻を病で亡くした医師のネイト・サミュエルズ
2人の娘(メレディスノラ)を連れ立って、妻と出会った場所である
思い出の地、南アフリカを訪れる。

医師でありながら母親の病気を見抜くことが出来なかった父に
悲しみ故の怒りを隠すことができないメレディスとは
父娘関係がギクシャクしていた。

そんな折、訪れた南アフリカには古くからの友人である
生物学者のマーティが住んでおり、
3人は彼の案内で広大なサバンナの地やライオンなどの野生動物を見学し、
探検することを楽しんでいた。

しかし休憩に立ち寄った村で、そこの住人たちが
何者かに襲われ息絶えていた光景を見たのだった。

すると深手を負って逃げまどっていた住人が、
自分たちを襲ってきたのは『ディアボロ』だと呟いた・・・。

キャスト
イドリス・エルバ、イヤナ・ハーレイ、リア・ジェフリーズ、
シャールト・コプリー 

【ビースト】を視聴するには

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意くださいませ。

本記事の情報は2024年5月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

『イライラする』というレビューがあるのは何故?

ライオンと闘うお父さんがテーマの本作、
〖ライオンに勝てるの?〗
とハラハラする一方で、
〖イライラした~〗
というレビューが多数存在する本作。

その理由を解説します。

①村人を全滅させた相手に1人で立ち向かうマーティ

ネイトたち家族を案内していた生物学者で反密猟者のマーティー
野生のライオンとの接触も可能な人物。

そんなライオンをはじめとする野生動物への愛ゆえなのか、
それとも過信なのかはわかりませんが、
あろうことか、
村人を全滅させたディアボロを仕留めに、たった一人で立ち向かい
行ってしまうのです。

視聴者の多くは
『いやいや、一端車に戻って逃げろよ!』
と突っ込んだようです。

②車の窓を閉めないネイト

そんなマーティンおじさんが戻って来ないので、
心配したネイトは子供たちを車内に残し、様子を見に行きます。

しかしなんということでしょう・・・
助手席の窓を開けっぱなしにして出ていくのです!
これでは相手が人間であったとしても終わりです。

凡ミスなのかお約束なのか⁈
困惑した人続出の場面でした。

しかし・・・その後、ネイト父さんはもう一度やらかします。
車で逃走中、深手を負った長女の手当をしようと、
わざわざ廃墟(密猟者のアジトになっていた)に立ち寄りますが、
その入り口をまたまた開けっ放しにしてしまうのです。

お約束通り、そこからライオンが乱入します・・・。

ちなみに車を乗り捨てて寄ったこのアジトの中で
ネイトが娘に施したのはそこにあったお酒での消毒だけ。

③娘たちが騒いでライオンに居場所を教える

折角、静かに身を潜めていても、ことあるごとに
騒ぎ出す娘たち。

子どもですからねぇ、黙って怖がることは難しいのかも。

しかしながら、すぐ近くにいるライオンから
身を潜めていたネイトの無線に何度も話しかける娘たちの声で
ライオンにお父さんの居場所をお知らせしてしまうに
至ります・・・。

彼女たちの言動や行動に賛否両論集まったようです。

しかし、妹のノラが、父が何度も外すライオンへの麻酔銃を
手で一撃させるというあっぱれな場面もあります。

ライオンは本物?

白昼堂々と野生のライオンの群れに話しかけるマーティ。

緊迫感の中、一頭のライオンが近づいてすりすりしてきて
ハグし合う・・・
という光景は、あのムツゴロウさんを彷彿とさせる
野生マスターとしての偉大さを感じました。

思わず『すげぇ~』と声に出してしまったちびっこも
多かったと予想しますが、
あのライオンは本物ではないということです。

そんな訳でネイトが決闘するライオンも然りです。

あのライオンたちはCGで制作されたようですが、
素人が見ただけでは本物なのかCGなのかの区別をつけるのは
難しく、迫力ある映像と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、撮影時は、ボディスーツを着た役者が
ライオンの頭と足を装着し、演技に至ったということです。

しかしながら後に編集によって出来上がる者を相手として
演技をすることは最も難しかったと語られています。

作品の裏テーマを考察する

本作の主人公であるネイトを善の存在とするならば、
相対するのは悪の存在という位置づけのライオンであると言えます。

しかしながら生物学者であるマーティは当初、
ライオンを敵視してはいませんでした。

それではなぜそんなライオンが村人を全滅させるに至ったのか。
あのディアボロは冒頭で密猟者が襲ったライオンの群れの生き残り
だったからです。

ライオンは群れを大切にする動物です。
加えて自身も危険の最中生き延びてきたのです。

群れを失ったライオンは自分で自分の身を守らなければなりません。
生きるために、狩りをするしか選択肢がなくなった
ととることも出来ると思います。

密猟者は自分の生活を豊かにする目的で、
動物の皮など一部分を得るためだけに無残に狩りをしていました。

また人間の開拓は、一方で野生動物の生息地を奪っている
と言っても過言ではないと思います。

その行為は本当に必要ですか?
悪いのは本当にライオンなのか?

と問い正すテーマが潜んでいるように思いました。

ライオンとハグする場面の意味

冒頭でマーティンとライオンとの触れあいの場面を
描いたのには大きな意味があると思います。

一つは、終盤でネイトが助かる道の伏線です。
ライオンは群れを作って生きる動物であり、
メスが狩りをし、オスは群れを守る

なので群れに立ち入る脅威を黙視することは
ありません。

その習性を利用して、ディアボロをマーティと親しくしていた
ライオンに退治させたのです。

そしてもう一つは、
ライオンとはいえ、やたらめったに人を襲うことはない
という強調の意味です。

統計によれば、人がライオンに襲われるケースは
ゼロではありませんが、旅行者や子どもが襲われることは
滅多にないのだそうです。

ともすればそこには秩序が存在し、
人間側もライオンの生態を理解して尊重しながら
接することで、不幸な争いはぐっと減るのではないでしょうか。

【ビースト】感想

大迫力のライオンのシーンがCGだと知って、
その精度の高さには驚きを隠せませんでした。

しかしCGなのはライオンだけで、このサバンナの景色は
実際現地で撮影が行われたそのものなんだそうです。

なのでその場に行った風になって楽しめる作品です。

物語も単純明快に作られており、
ライオンから生き抜くネイトの家族のサバイバル。

そのために払われた犠牲や死闘の末、
失意の中でヒビが入りかけた家族にも
結束という絆が芽生えます。

難解な構図は皆無で突っ込みどころも含めて
仲間と一緒にキャーキャーワーワー言いながら
楽しめる作品ではないでしょうか。

シンプルイズベストな一作です。

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