映画【レッドスパロー】ネタバレ考察|心理戦の結末、電話の相手は誰?

洋画
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ジェニファー・ロレンス主演のスパイ映画
【レッド・スパロー】

スパイ映画と聞けば思い浮かぶのはド派手なアクションシーン。
ですが本作はそういったド派手さは微塵もありません。

しかしながら、全ては国のために、繰り広げられる諜報員たちの
騙し合いは見ごたえたっぷりです。

最後の電話の相手は誰なの?

結局裏切り者は誰?

など、気になる疑問を推察しています。

誰かのお悩みのヒントとなりますように⭐

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【レッドスパロー】あらすじ

ボリショイ・バレー団で活躍するバレリーナのドミニカ
その実力と人気を誇りプリマドンナになる道を順調に進んでいるかのように見えた。

しかし不慮の事故がドミニカを襲い、
バレリーナとしての夢は突然幕を閉じる。

そんな折、ドミニカを訪ねて来た叔父から
不慮の事故だと思われていた一件がパートナーの裏切りであること
の証拠を突きつけられる。

確かめに行った先でパートナーとドミニカの座を奪ったバレリーナが幸せそうな
姿を目撃して激高したドミニカは二人に報復を果たしてしまう。

情報局の高官である叔父に助けを求めるドミニカだったが
その願いと引き換えの代償は国家のためのスパローと呼ばれるスパイ
になるという過酷な道のりだった。

キャスト
ジェニファー・ローレンス、ジョエル・エドガートン、マティアス・スーナールツ、
シャーロット・ランプリング、ジェレミー・アイアンズ 他

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小説【レッドスパロー】を読む

以下、作品のネタバレが含まれます
未視聴の方はご注意くださいませ。

本記事の配信、販売情報は2024年1月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

実話がベースのハニートラップの真実とは?

この物語の原作者ジェイソン・マシューズ氏は、元外交官でした。
しかし世界中を飛び回ることに何の違和感もない外交官という職は表の顔。

その正体は33年間もの間CIAとして活動されていたというのです。

その彼が引退後に執筆したのが、スパイの生々しい裏側を描いた本作
【レッドスパロー】なのです。

そのような内容を公にしてしまって大丈夫なのか?と
思ってしまいますが、まさに『本物』が手掛けている作品と
あって、見る人の心に衝撃を与えるものになっています。

養成学校は存在した!?

ドミニカは第4学校というスパイ養成学校へ入学させられてしまいます。

心理戦とハニートラップを武器に任務を遂行する通称スパロー
呼ばれるスパイを育成するための学校。

そこには自尊心も羞恥心もプライドも持ち込めません。

考えていいのは国のために尽くすということのみ。

この学校で起こる出来事の描写は、平凡な人生を送っている筆者にとっては
とても現実離れしているものです。

この映画は異性とは見られないなぁ・・・と思ってしまう所以であるとともに、
万が一あのような環境に身を置くことになれば、
容易に人格が壊れてしまうだろうと予測できる代物でした。

しかしそんな養成学校はロシアの歴史上で実際に存在していた
ということです。

自分自身が武器と化すスパイ映画の醍醐味

スパイ映画と言えば、数々の有名作品があり、
中でも華麗なアクションシーンが醍醐味ではありますが、
本作においては、見どころはアクションではありません。

あくまでハニートラップであり、巧みに人を操る心理攻撃なのです。

あまりにも残酷な養成学校を経てハニートラップを習得した
ドミニカは誰にどんな形で仕掛けたのでしょうか。

スパローになりきれなかった?ドミニカ

叔父からの指令は、CIAの諜報員ネイトに近づき、
ロシア内部に潜むモグラを見つけることでした。

ネイトと親密になることには成功したものの、
モグラの正体を聞き出すことは出来ず、
それどころかネイトにスカウトされ、
逆に心を惑わされてしまったかのようでした。

ではドミニカは習得したハニートラップを駆使しなかったのか?
というとそうではありませんでした。

仕掛ける相手は自分で選んだのです。

絶体絶命のドミニカを救う手立て

ドミニカがアメリカに寝返ったことが露呈して
連行され、拷問を受けるドミニカ。

それでも裏切りを告白することはせず、
どうにか耐え抜いたドミニカは叔父にアメリカに情報を渡したことを打ち明ける。

しかし、この拷問されたドミニカの姿こそがアメリカの信用を得るのだと、
決して裏切りではなく作戦の一環であることを主張しました。

ドミニカはどっち側の人間なのか⁈

見る者さえも巧みに操るスパロー・ドミニカ。

モグラの正体

ネイトの元へ戻り、幸せなひと時を過ごしたドミニカ。
そんな空間に流れるのはドミニカがバレリーナとして初のソロを
踊った思い出の曲。

『グリーグのピアノ協奏曲第2楽章』

しかし、そんなひと時は長くは続かず、目を覚ましたドミニカが
見た光景はネイトが首を絞められている姿。

ドミニカは迷わずロシア側の加勢に入り、
ネイトを拷問したのです。

最悪な展開を目の当たりにしたことに衝撃を受けていると
ネイトの拷問に加担したと思われたドミニカが隙をついて
ロシアの殺し屋に反撃しました。

こうして二人は病院へ運ばれます。

目を覚ましたドミニカの元へ訪れたのは
コルチノイ将軍でした。

ロシア側の殺し屋を始末してしまったことで
アメリカ側に寝返ったことを隠しきれなくなった
ピンチのドミニカでしたが将軍は意外な告白をしてきました。

コルチノイ将軍こそがモグラの正体だったのです。

自分を差し出してロシアの英雄になり、その裏でモグラとしての
自分の後継者になって欲しいというのが将軍の願いでした。

ハニートラップを仕掛けた相手

ドミニカはロシアにモグラを差し出しました。

そうしてアメリカで拘束されたドミニカとロシアのモグラを交換する
手筈が整いました。

ネイトはCIAの協力者であるモグラを差し出したドミニカに
対し、嫌悪感を示しますが、ドミニカは
〖あなたのためにしたこと〗
なのだと言います。

そして交換の時、モグラの顔が暴かれます。
その顔を見て、驚きを隠せないネイトでしたが
彼こそがモグラだと認めました。

ネイトが驚いた理由はその顔が将軍ではなかったからです。

ドミニカがネイトのためにモグラに仕立てた相手は
叔父のワーニャでした。

母親を人質にとるようなマネをして、ドミニカを陥れた相手、
叔父のワーニャに狙いを定めたのです。

ワーニャは美しいドミニカに対し姪という以上の目線を
送っていました。
潜在的に1人の女性として見てしまっていたのでしょう。

そんな叔父の心理に目をつけトラップを仕掛けたのです。
あの養成学校で習った通りに、
叔父の求めるものを見抜き、見事に落としました。

トラップを仕掛けられ、どっぷりはめられた叔父は
人質交換の場でさえ、ドミニカを責めることはせず、
優しく頬に挨拶をしました。

二人は背を向けて歩き出しますが、
ロシアの情報機関に居た者をアメリカに生きて引き渡すこと
を良しとしないロシア側によってワーニャは狙撃されてしまいました。

その光景を目撃すると急いでロシアへと去って行く飛行機を
眺め、立ち尽くすネイトでした。

ラストの電話の相手は?

ロシアへ帰国したドミニカは、国の裏切者を見つけることに
成功した英雄でした。

拍手喝采の中、コルチノイ将軍がドミニカを見つめ複雑な表情の後
少しだけほほ笑んだのは、ことをうまく運んだだけではなく将軍に借りを
つくったともとれるドミニカの策略が予想以上のスパローだったからなのでしょう。

何も言うことを聞かない

とさじをなげた養成学校の校長もまたほほ笑んで見つめていました。

養成学校の校長としてはドミニカのやり方は賛同できないが、
同じ1人の女性としては密かにドミニカの枠にとらわれないスパローぶり
を応援していたのかもしれません。

ドミニカの未来

元通りの母との暮らしの中でバレエを鑑賞するドミニカ。
やっと本来の人生を取り戻したかに思われたドミニカの元に
一本の電話が鳴りました。

受話器を取ると流れてきたのはネイトと聞いたあの曲。
〖グリーグのピアノ協奏曲〗でした。

ということは電話の向こうに居るのは
ネイトなのでしょう。

それはネイトとの幸せな再会が期待できる一方で、
言葉を発さない電話が、
ドミニカのモグラとしての人生の新たな苦難の始まりも
意味しているのかもしれません。

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【レッドスパロー】その他の考察と感想

色んなことに驚かされるそんな映画でした。
スパイ映画では、

バレてはいけない

という都合上、ドキドキハラハラ感が常ではありますが
本作においては見ている者が、彼女は一体どちらの味方なのか?
ということが確信できないという異色の作品でした。

しかしそれは素質をもった一流のスパローでありながら
ドミニカ自身が、『全ては国のために』
という信念が皆無で、母の安全と叔父への憎しみから
成り立っていたからに他ならないかもしれません。

そもそも、パートナーの裏切りの証拠を叔父が持って来た
時点で最初から姪をスパイに仕立て上げようと目論んでいた
推察できるのではないでしょうか。

叔父がどこまで関与していたのか?
は作中では明かされませんが
恐らく叔父なくしてはドミニカのプリマドンナの夢が
砕かれることはなかったのだろうと推測できます。

そして、ドミニカ自身も復讐を果たした後、
叔父を頼ったのは、そのことに気付いたからという
可能性もありますね。

そうして強制的に参加させられたミッションで
自分を犠牲にするような任務を強いられ、
目の前で人の命が奪われるのを目撃したあの時、
叔父への復讐心が芽生えたのでしょうか?

スパローになった目的。
強制ではあったものの、どうせその選択肢しかないのならば
叔父への復讐計画を練ろう。
そう決めたのではないでしょうか。

それがネイトへのハニートラップがお粗末だった所以
なのだと思いました。

ラストで国の英雄として帰還することに成功し、
母との生活も取り戻しましたが
自由を手に入れられるその日は来るのでしょうか。

こんな過酷な訓練もミッションも出来ませんが、
人の心を読み解いたり、求めるものが理解できて
思うような対応を引き出せたり、信頼を得る術があるなら
人生は生きやすくなりそうなので
その能力、羨ましいなぁと思う、そんな一作です。

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