2025年1月に約50年ぶりとなる劇場アニメ化が上映されている
『ベルサイユのばら』
もうご覧になったでしょうか?
結論から言うと、劇場版を見て物足りなかったという方は
TVアニメ版、原作漫画を制覇すればきっと感じ方が変わるかもしれません。
フランス革命において、翻弄された人物たちを描いた
池田理代子氏原作によるフィクションです。
そんな原作漫画には架空キャラである主人公オスカルをはじめ
魅力的な登場人物が盛沢山なのです。
その一人であり、オスカルとも絡みの多いロザリー。
原作でもTVアニメでも重要キャラだった彼女が
本作では時間の都合上‽!モブ化されてしまいました。
そこで本記事では、数々の魅力的なキャラや場面をなくなくカット
した劇場版はどうだったのか?
ネタバレ感想などを綴っています。
『ベルサイユのばら』あらすじ
🌹キービジュアル解禁🌹
— 劇場アニメ『ベルサイユのばら』公式 (@verbara_movie) July 1, 2024
『ベルサイユのばら』の世界を体現した、美しい一枚。
華麗に描かれているのは、オスカル、マリー・アントワネット、アンドレ、フェルゼンの4人。
光と影の中、彼らの美しい生き様が表現されています。#ベルばら映画 #ベルばら #ベルサイユのばら pic.twitter.com/2T3eWIe8xP
時は18世紀、フランスのベルサイユでジャルジェ将軍の家に生まれた
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。
女性として生をうけた末娘のオスカルだったが、将軍家を継ぐために
〖男性〗として育てられる。
一方、隣国オーストリアでは14歳の皇女・マリー・アントワネットが
ブルボン家に嫁ぐ。
将軍家の後継ぎとして剣の技を鍛え抜かれたオスカルは
王太子妃の近衞士官となる。
王太子のルイは無口で大人しい性格で、頼りがいがあるとは言い難く、
2人の意思疎通は容易なものではなかったため、
異国にたった一人で嫁いできたアントワネットの孤独感は
大きくなるばかりであった。
そんな時パリのオペラ座で開かれた仮面舞踏会に出向くアントワネットと
護衛のオスカル。
そこに現れたのはスウェーデンの貴公子、フェルゼン伯爵であった。
フェルゼンに惹かれてしまうアントワネットと、
アントワネットに近づくフェルゼンを警戒するオスカル。
出会ってしまった3人の運命のその先に待ち受けるものとは・・・。
2025年公開劇場版『ベルサイユのばら』のキャスト
沢城みゆき(オスカル)、平野綾(アントワネット)、加藤和樹(フェルゼン)、
豊永利行(アンドレ)、江口拓也(ジェローデル)、武内駿輔(アラン)、
入野自由(ベルナール)、落合福嗣(ルイ16世)、銀河万丈(ジャルジェ将軍)、
田中真弓(マロン)、黒木瞳(ナレーション) 他
『ベルサイユのばら』を堪能するには原作も必読すべし
劇場版『ベルサイユのばら』は
2時間弱という限られた時間内で描くことの難しさがあったのだと思います。
それぞれの人間模様、登場人物たちの葛藤、そして色んな愛情のカタチなどなど、
原作漫画やTVアニメには盛沢山の感動が詰め込まれています。
それを知らずにして『ベルばら』は語れませんwww
劇場版である本作が『ベルばらのダイジェスト』であると
称されてしまうように、そもそも描かれていない感動場面も多々あるのです。
そしてTVアニメと原作漫画もまた似て非なるものと言えるでしょう。
主人公オスカルという人物像が違って見えるかもしれません。
どちらが好みであるのかも意見が分かれるとことでしょう。
ぜひぜひご自身の目で確かめてみてくださいませ。
『ベルサイユのばら』はどこで見られる?
本作は絶大なファンが存在するゆえ、劇場版は
高評価ばかりではなく、厳しいレビューも目立っているようです。
映画がちょっと物足りないなと思ったのなら、
漫画原作やアニメの視聴をおすすめします!
『ベルサイユのばら』原作漫画を読むなら
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宝塚版『ベルサイユのばら』
以下、映画、アニメ、原作漫画のネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2025年2月時点のものです。
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各サイトにてご確認くださいませ。
『ベルサイユのばら』は実話?
『ベルサイユのばら』はフィクションになります。
原作者の池田理代子氏が、オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイク氏が書いた
小説『マリーアントワネット』に着想を得て描いたとされています。
国家反逆罪に問われた悪の女王とされるマリーアントワネット。
しかし
実際は魅力的な人物であり、アントワネットの悲劇は幼かった王妃を取り巻いた大人の
悪意によるものなのではないかという解釈のもと描かれた不朽の名作です。
フィクション部分はどこ?
主なフィクション部分をご紹介しましょう。
主人公オスカルは実は池田理代子氏による
架空の人物なのです。
同様にオスカルを命がけで守るアンドレも架空の人物です。
そしてロザリー‣ラモリエール。
ロザリーは『ベルサイユのばら』ではポリニャック夫人に母を殺され
復讐をするために生きていました。
しかしオスカルの母を復讐相手だと勘違いしたことから
オスカルの元で暮らすようになります。
しかし、この設定自体はフィクションなのです。
本作のロザリーのモデルとされたのは、
マリー・ロザリー・ドラモルリエールという女中でした。
史実において彼女は、後に幽閉されることになるアントワネットの牢獄での世話をし、
手記を残していた人物です。
よってポリニャック伯夫人との実の親子関係という設定もフィクションです。
アントワネットの次男であるルイ‣シャルルについても
フィクションの設定があります。
『ベルサイユのばら』で、シャルルは一時はアントワネットと共に幽閉されるも、
後に引き離され、一般市民として育ち、アントワネットのことはおろか
自身が貴族出身であることさえ覚えていないがそのまま市民として大人になる
のだろうということが示唆されていました。
しかし史実では、シャルルは6歳の時に幽閉され、
8歳になった年にルイ16世とアントワネットが刑に処されることとなります。
そしてシャルル自身もまた虐待を受けていたのではないかと
噂されており、その生涯は10歳というあまりにも短いものでした。
劇場版『ベルサイユのばら』で描かれなかったこと
『ベルばら』ファンの方ならば劇場版でカットされていた出来事に
落胆したかもしれません。
何が描かれていなかったのか?という一部分をご紹介します。
ロザリーがモブ化⁉した代償
劇場版ではロザリーは、ほんの一瞬しか出番を
貰えなかったのです。
原作やアニメでは重要ポジションにいるので、
このあたりにがっかりした視聴者も多かったのではないでしょうか。
そしてその代償といえば、オスカルの最期に影響を及ぼすのです。
銃弾を浴びたオスカルの傍らで、亡きアンドレに『オスカル様を連れていかないで』
と取り乱し号泣するロザリーは描かれませんでした。
つまりはオスカルに助けられ、オスカルを慕っていく中で
いつの間にか、まるで姉妹のような日々を過ごした二人は
最期の時を一緒に過ごせないのです。
ショックすぎる・・・。
ここは視聴者にとっても号泣ポイントだと思うので残念でした。
ということでオスカルは号泣するアランに見送られ・・・
あの登場人物が・・・
ロザリーがモブ化したことによる代償はさらなる登場人物の
出演シーンのカットでした。
その一人目は
アントワネットのお気に入りで、自身は強欲すぎるポリニャック伯夫人。
アントワネットや実の娘をも自欲のために利用する悪女の一人です。
彼女がアントワネットを狂わせる元凶だったと言っても過言ではないくらいの
重要人物でロザリーの実母であるという衝撃の秘密は描かれることがないまま
その登場時間は極小にとどまりました。
また、ロザリーの異母姉妹であるジャンヌは登場すらしていません。
それによって王室に大打撃を与えた『首飾り事件』も描かれず。
劇場版ならではの醍醐味もある
多くの感動シーンがカットされていた一方で、
後半は革命シーンに重きを置いていたともとれる本作。
かつてマリー‣アントワネットという一人の幼き女王、
の誇り高き姿勢に感銘を受けたオスカルは
この女王を守り抜く生涯の忠誠を誓ったはずでした。
そんなオスカルが民衆の生活の貧困、苦しみを知ることとなり、
民衆に寄り添うことが出来なかったアントワネットに背を向ける決意に至ります。
そしてオスカルが隊長として最後に指揮をとるのは、
国王軍を倒す闘い。
その苦悩、葛藤、残酷な運命が
より濃密に描かれていたと言えるかもしれません。
『ベルサイユのばら』感想
筆者はフランス革命の学習の一環として、
原作漫画を全巻集めました(笑)
ところがそれは奥が深く、切なく、あまりにも悲しく、感動の物語
だったのです。
あれほど漫画に熱中したのは初めての経験だったことを
覚えています。
特にジェローデル推しでしたねww(どうでもいい情報を失礼しました)
そして今年、劇場版アニメ化・・・
『2時間弱で仕上げる』
というミッションを課された製作スタッフのご苦労をお察ししますwww
個人的には誰が作っても完璧は無理ゲ~なんだと思います。
そこで、せめてオスカルとアントワネットという二人の主人公のみに
フォーカスをあてられたのではと推察します。
そのことで、物足りなかったのは
端折られた人物たちとの触れ合いの中で生まれた葛藤、苦悩、成長が
伝わらなかったことでしょうか。
また、小さな場面ではあるものの、
オスカルという女性は喧嘩っ早いというか
優しいからこその激情型な一面も持ち合わせていて、
そんな姿にも多くのファンは萌えたのではないだろうか
と予想していたので、やはり、多くのそれを表す描写のカットは
寂しいという感想になってしまうかもしれません。
とはいえ原作の意思を継いだのはどちらかというと
意外にも、TVアニメ版ではなく劇場版だったように思います。
特に、アンドレの最期やオスカルが最後、
要塞の陥落を見届けて、市民の平等と自由を勝ち取るという自身の使命を全うして旅立つ
描写は悲しくも感動的でした。
オスカルやアントワネットといった登場人物はもちろんのこと
宮殿の美しさも圧巻に感じられる点も良かったです。
是非とも、
原作漫画、TVアニメも制覇して『ベルばらマスター』を
目指して欲しい一作です。
※『ベルばら』の続編的な
『栄光のナポレオン』も必読です!!
(こちらにはアランやロザリーも登場し、回想でオスカルとも会えます)