映画【ビバリウム】ネタバレ考察|衝撃の結末と黒幕の目的とは何か?

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〖カッコウの托卵〗という習性は親になることの放棄とも取れる一方で
生存するための策略でもあります。

そんな『托卵』をモチーフに掲げた映画【ビバリウム】

幸せを求めたカップルはただ家が欲しかっただけでした。

それなのに何故あんなことになってしまうのでしょうか?

この記事では

衝撃の結末とは?
★『解放』の意味
★正体と目的

に着目して綴っています。

気になるコトのヒントになりますように❣

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【ビバリウム】あらすじ

小学校教師のジェマは、校庭の木にある鳥の巣から落下してしまった
鳥の雛を見つめる少女を慰めていました。

鳥の雛はカッコウの托卵の犠牲になったのです。
ジェマはそれが自然というものだと説明しながらも
しかしそれが全てではないのだと悲しむ少女に言い聞かせるのでした。

カッコウの雛を我が子だと思い込み育てる仮親の鳥は
自分より大きくなっていくカッコウに、
それでも懸命に餌をやり、育てるのでした。

仕事帰り、ジェマは恋人のトムと合流し、
2人の新居探しへ出かけました。

一軒の不動産屋へ入ると、担当営業のマーティンが対応してきました。

『すぐに物件を見に行きましょう』とせまるマーティンに
トムは乗り気ではありませんでしたが
ジェマに言われるままに内見をしに行くことに・・・。

マーティンに連れられて到着した先は
〖Yonder〗という分譲住宅地でした。

同じ緑色や同じ設計の似たような家が立ち並ぶ中で
2人が案内されたのは9番の家。

内見しているうちにマーティンもマーテインの車も消えていました。
その隙に自分たちも帰ろうとしたジェマとトムでしたが・・・。

キャスト
ジェシー・アイゼンバーグ(トム)、イモージェン・プーツ(ジェマ)、
ジョナサン・アリス(マーティン)、セナン・ジェニングス(少年) 他

以下、作品のネタバレが含まれます。

未視聴の方は『ビバリウム』をHuluでご覧になれます!吹き替えもありますよ。


本記事の情報は2023年10月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

衝撃の結末

押し付けられた赤ちゃんはすっかり青年になり、
穴を掘り続けたトムが土の底に『答え』を見つけた時、
とうとう体調に異常をきたし、帰らぬ人となってしまいます。

ジェマもまた青年に襲いかかり、逃げた青年を追って不思議な世界へ迷いこみ
Yonderの違う家族の姿を目にしますが
気が付くと9番の家の前に戻っていました。

成す術がなく、力尽きるジェマ。
青年はトムの時のように、ジェマの亡骸もまた
トムが掘った穴の中へ処分しました。

すると穴は閉じていきました。
青年はトムの車に乗ってYonderを出ていきます。

そうして辿り着いた先はあの不動産屋。
ジェマとトムに営業してきたマーティンは息を引き取りました。
彼から名札をはずすと自分の胸に着け
営業を始めるのでした。

2人は『マーティン』を育てていた

トムとジェマが育てた赤ちゃんはラストでマーティンとなりました。
マーティンを育てるためだけに連れて来られたということが露呈するラスト。

マーティンもまた、成長したら、新たにYonderへ人間を送り込むだけの役目
だったというわけです。

穴の底にあったもの

トムは土の中にはきっと手がかりがあると信じて
来る日も来る日もただ堀り続けていました。

そうして見つけたのは、
誰かの亡骸でした。

そして最終的には自分が掘った穴の中へほうりこまれたトム。
Yonderに入った者は決して生きて出ることは出来ない
ということがわかるラストでした。

『解放』の意味

『赤ちゃんを育てれば解放する』
という黒幕の指示。

それに従うしかなかったジェマとトムですが、
彼らの意味する『解放』とは
生きて元の家に帰れるということではありませんでした。

トムは『穴掘り(仕事)』兼父親の任務から解放され
ジェマは『子育て』兼母親の任務から解放されたのです。

そして解放されたその時に訪れるのは〖終わり〗
Yonderの中で生きることは両親の役目をすることであり、
子育てをすることでした。

自らが入る穴を充分に掘り終えたトムは解放され、
赤ちゃんを無事に青年に育てあげたジェマも解放されたのです。

Yonderを仕切る者の正体と目的とは何か

『Yonder』とは『あちら』という意味。

ジェマとトムはマーティンの口車にのせられYonderに入ってしまった
時点でもうこちら側に帰ってくることは出来なかったのでしょう。

そんな恐ろしい集合住宅の街を仕切る者の正体と目的は
何なのでしょうか。

マーティン少年が示した正体

マーティン少年が黒幕の物まねをジェマにして見せる描写がありました。
それは喉を膨らませ、奇妙は声をあげていました。

一目でわかる
人間ではない何か
でした。

しいて言うならばタイトル【ビバリウム】の意味するのは
生物が生きる空間を再現した飼育空間で、
爬虫類や両生類を飼育することが多いのだとか。

そこから察するに爬虫類系に似た生物なのかもしれません。

カエルっぽさもありましたしwww

またジェマが逃げるマーティン青年を追って入り込んだ
パラレルワールドのような世界。

同じように、違う場所で人間ではない赤ちゃんを
育てるためだけに監禁された人間たち
悲劇がそこにはありました。

そんな異空間をもあやつることができる
能力保持者ということです。

黒幕の目的とは

人間がビバリウムの中で行うように、
黒幕の目的もまた、その中の人間を鑑賞し、研究することでしょう。

鑑賞し研究するその理由は
喋る言語を身に付けることや
生活習慣、喜怒哀楽の表現に至るまで
人間の生息環境を把握したいのではないでしょうか。

目下のところの目的は冒頭のカッコウのように
自分の種を人間に育てさせること

歴代〖マーティン〗には画面に映りこんだNo.8899のように
ナンバリングがなされていました。

マーティンは実験体ということなのでしょう。
人間に育てさせるのは、彼らが人間に溶け込めるように
育つため。

そしてその種が成長スピードや寿命を
人間並みにコントロールすることに成功したら、

最終目標は地球を乗っ取ることなのかもしれません。

【ビバリウム】を見て

近年、目覚ましい発達をとげ、身近な存在として
目にするようになってきたAIを彷彿とさせるような内容だと思いました。

最初のマーティンは〖お腹が空いた〗という表現さえも出来ずに
奇声を上げていた生物でした。

しかしジェマとの最後の会話では、
『私はあなたの母親ではない』と言い放つジェマに対して
Whatever』と答えています。

この言葉は海外では日常会話でスラングとして使われるような表現で
どうでもいいよ』と言い返したのでしょう。

ほんの些細な会話でしたがこのシーンが
たった何十日かで、かなりの人間らしさを習得している証であり
人間を脅かすその存在感に恐怖しました。

そして隠れた?テーマには『幸せの定義とは何なのか』
という問いがあるのかなと思いました。

いつの時代も『マイホーム』と『子ども』というのは
幸せの象徴であるかのように掲げられています。

しかしその両方を手に入れたジェマとトムは不幸になりました。

トムの

君がいてくれればそこが『家』なんだ

という言葉。
そしてジェマの

ただ家が欲しかっただけなのに

なかなか悲しい台詞でした。

どんなに素敵な豪邸に住んだとしても
大切なパートナーがいなくなってしまったとしたら
そこはローンだけが残された暗闇の巣窟と化すかもしれない。


自分たちが帰る場所として自分たちで作る家。
それはくつろぎを与えてくれる大切な場所だけれど
ただの箱にすぎない。
本質を見失ってはいけないということでしょうか。

幸せのかたちは人それぞれの価値観できまり
他人がはかることは出来ないもの。

自分なりの幸せをみつけていきたい
と思う一作でした。

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