謎の男・堀の正体は?『アンダーカレント』ラストシーンの真意に迫る

邦画
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豊田徹也氏の漫画『アンダーカレント』を原作のファンだという真木よう子
主演を務め実写化したヒューマンドラマ映画
『アンダーカレント』

主役級の俳優陣が名を連ねる中で、
井浦新が演じる謎の男・堀の動向が気になります。

掘の正体とは?
そして意味深なラストシーンの真意に迫ります。

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『アンダーカレント』あらすじ

関口かなえは一年前に他界した父の銭湯【月乃湯】を引き継いで
夫のと共に営んでいた。

そんな折、悟が突然失踪してしまったのだ。

やむなく月乃湯は臨時休業を強いられたが、
かなえは、一緒に店番をしてくれるおばちゃん
と共に、再び月乃湯を再開させる。

悟が戻るまでの人員を探していたかなえは
組合から技師の堀孝之を紹介された。

住み込みを希望していた堀がアパートを
見つけるまでの間、奇妙な共同生活が始まった。

一方、大学時代の友人よう子と再会したかなえは
悟の失踪を打ち明けた。

するとよう子はかなえに弁護士を紹介する。

弁護士の山崎はクセの強そうな男性だった。
しかし仕事面では真面目な様で、
彼の報告にはかなえが知らなかったことばかりだったのだ・・・。

キャスト
真木よう子、井浦新、江口のりこ、中村久美、康すおん、
内田理央、永山瑛太、リリー・フランキー
 他

以下、結末までのネタバレを含みます
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年8月時点のものです。
最新の状況は各サイトにてご確認くださいませ。

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謎の男・堀の正体は?

の代わりに尽力してくれるという男性。
かれは寡黙で自分の話はしない謎の男性でした。

そんな堀と日々を過ごす中で、繊細で影のある彼に
かなえは徐々に心を許していくようになります。

しかしある日、銭湯組合の大村がかなえの元を
訪れます。

大村はかなえに掘の働きぶりを訪ねると、
返ってきた良い答えに、
自分から売り込んできただけのことはある」
と告げました。

それはかなえが聞いていたこととは異なるのです。
かなえは堀からは組合に紹介されてきた
聞いていたからです。

堀はさなえの兄だった

堀は年の離れた妹のさなえを可愛がっていました。
ところが、さなえが大きくなるにつれて、友人からからかわれ始め
距離を置いたと言います。

そしてその頃からさなえはかなえと
遊ぶようになった
のだと。

あの事件があった後、家族は父親の故郷の九州へと
引っ越したのです。

しかし母親の傷が癒えることはありませんでした。
その様子から両親も不仲となり、
家族は離れ離れになったのでした。

かなえとの再会

就職した堀は上京したものの、あの事件があったこの地は
避けて通ってきました。

しかし偶然仕事でこの地に立ち寄った時、
バスの車窓からかなえの姿を目撃したのです。

そのかなえの姿に成長したさなえを投影した堀は、
居てもたってもいられず、バスを降りると
彼女の後を追い、月乃湯にたどり着いたのでした。

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『アンダーカレント』ラストシーンの意味

悟の失踪に傷ついたかなえは
掘に「黙って出て行かないでね」
と言われていました。

しかし、堀は黙って立ち去ろうと決意します。
そこへ三郎が現れ、
今になってここへ現れた理由を問います。

三郎は小さい頃、駄菓子店にさなえを迎えに来ていた
掘の顔を覚えていたのです。

悲しみは一人で秘めておくもんじゃない

と堀に諭しました。

堀はバス停の椅子に座っていましたが、
到着したバスに乗ることは出来ませんでした。

その後、堀は月乃湯へ帰り、薪を割り始めました。

そこへかなえが帰宅し、夕飯を食べようと言います。

夕飯を食べながら突然泣き出す堀をかなえが心配してなだめます。
すると堀はかなえに告白しました。

僕にはさなえという妹がいます。

・・・と。

場面は翌朝になり、かなえは犬の散歩をしていました。

すると、かなえとは少し距離をあけた背後から
ついて行く堀の姿
がありました。

2人の距離が示すもの

さなえの兄であることをかなえに告白した堀
でしたが、その瞬間驚きと動揺を隠せないかなえの
心情には何が浮かんだのでしょうか。

かなえは悟との決別から、自身の闇も底にうずめて
掘との新生活を夢見ていたのかもしれません。

しかしよりによって堀の告白によって
罪悪感が再びかなえの前に立ちはだかったのです。

堀は自分の嘘を暴きにきたのか?
それともさなえを見捨て嘘で隠したことへの復讐なのか?

疑心暗鬼にもなったことでしょう。

その翌朝、まだショックを隠し切れず、
本当のことを話さなければならないと理解したうえで
それでも踏み出せないかなえの後ろ姿

そしてその姿を追うのは、
もう悲しみを一人で抱えないと決意した堀

本当のことをまだ知る由もない堀は
自分が思っている以上に過去に囚われ
苦しんでいるかなえを支えていこうと覚悟したのかもしれません。

2人の間にそびえたつのは今はまだ底流にいるかなえと
底流から抜け出した堀の距離
なのかもしれません。

その後、堀は底流に沈むかなえを引き上げるのではないか
そんな未来が伺えるようなラストでした。

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『アンダーカレント』まとめと感想

かなえのことを何も知らないし、
自分のことも何も話さない謎の男・

そんな関係だった当初は
お互い肩を並べて犬の散歩に行っていました。

ところが堀が真実を明かすと途端にそれまでの
関係は崩れ去ってしまいます。

それがラストの2人の距離でした。

しかしその距離はかなえが抱えていたことを
話す
ことで縮まっていくのでしょう。

それは堀が近づいた理由がかなえに妹の面影を見た
にすぎないからです。

かなえの元で働くうちに堀はかなえが
さなえの事件のことで罪悪感に囚われ苦しんできた
ことを知ります。

かなえが見る悪夢の内容から、
さなえの事件でかなえだけが知っていることがある
ことも恐らく解っていたのではないでしょうか。

同じ過去に傷がある2人は何度も告白を試みながら、
悲しみを緩和しようと、一緒に抱えていくのではないかと思いました。

それにしても4年交際して4年の結婚生活を共にしながら
何も言わず、突然の失踪を決行する夫なんて嫌ですね(笑)

結局、悟が失踪した理由というのが明確になりませんでした
が、どうしても理由を知りたがるかなえに

かなえが本当に好きだったから逃げた・・・っていうのはどう?

とおどけてみせましたが、これは悟が思う、
かなえが欲しかった答えなのではないでしょうか。

最後に悟が元妻を気遣った優しい嘘だったのかもしれません。

人の顔を見て、わかったようになるのは簡単ですが、
それは相手のほんの一部に過ぎないことを
常に気に留める慎み深さを忘れずにいたいですね。

そして大切な人のわからない部分も諦めるのではなく、
歩み寄って受け止め合っていきたいなと
思わせてくれる一作でした。

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