映画『不死身ラヴァーズ』消える恋人の正体/結末が意味するものは何か?

邦画
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『ちょっと思い出しただけ』松居大悟監督が映画化にあたり
10年以上も温め続けていたという力作。

高木ユーナの同名コミックを見上愛を主演に迎えた
『不死身ラヴァーズ』

両想いになると消えてしまうという恋人・じゅんの正体とは?
そしてそんな難儀なラブストーリーが迎える結末に迫ります。

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『不死身ラヴァーズ』あらすじ

7歳の長谷部りのは病床に居た。
自身の短い人生を脅かす病と格闘していると、甲野じゅんと名乗る男の子が
りのに花束を手渡してくれた。

すると、じゅんの手に触れたりのに奇跡が起こったのだ。
りのは病に打ち勝つことができた。
しかしじゅんは病室から消えてしまっていた。

それから時は過ぎ、中学生になったりのは
登校中に甲野じゅんを見つける。

嬉しくなって声をかけるりのだったが
じゅんの態度はそっけなかった。

彼は陸上部で孤独を感じていた。

そんなじゅんを支えるため尽力するりのはマネージャーとなり、
彼と打ち解けるようになる。

しかし告白をしたりのに『僕も好きだ』と言った
じゅんは消えてしまうのだった・・・。

キャスト
見上愛、佐藤寛太、前田敦子、青木柚、落合モトキ、
大関レイカ、平井珠生、米良まさひろ、神野三鈴
 他

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年9月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

消える恋人の正体と恋の行方

7歳だった長谷部りの甲野じゅんという男の子と
出会い花束を受け取ったことでその人生に奇跡が起こりました。

短か過ぎる人生の結末を嘆いていたりのに
生きる光が訪れたのです。

りのはそれ以来、じゅんという命の恩人
運命の相手だと認識するようになりました。

時が経ち、中学生になったりのは遂に探していた
陸上部に所属するじゅんと再会します。

しかし両想いになった瞬間、目の前に居たじゅんは
消えてしまいました。
幼馴染の田中に訴えても彼はじゅんの存在を知りませんでした。

その後、再び見つけた軽音部のじゅんも消えてしまいます。

さらに、車椅子に乗ったじゅんとすれ違い追いかけたりのに
愛していると言ったじゅんも姿を消してしまいました。

りのは再びクリーニング店を営むじゅんを見つけますが、
妻を失くしたじゅんに告白をすると
じゅんの姿は消えてしまいました。

りのの恋人・じゅんは何故消えてしまうのでしょうか。

彼らの正体は甲野じゅんではない

結論から言うと、彼が消えたのではなく、
りのが記憶を消したのでした。

りのが恋してきた相手は甲野じゅんではなかったのです。

しかし運命の相手であるじゅんに固執したりのは、
別の男性たちをじゅんに見立てていました。

その相手に猛烈な愛情のパワーをぶつけたりのでしたが、
相手が圧倒されて振られたり、告白が受け入れられなかった際に、
傷つきづたづたになりそうな心を守る自己防衛本能が働き、
その記憶ごと抹消し、じゅんという盾で書き換えてきたのです。

りのの前に現れたじゅんがその都度、様々な立場で、年齢もその相手事に異なるのは
彼らが甲野じゅんではなかったからでした。

本物の再会

学食で幼馴染の田中と話していたりのは
恋愛についてネガティブな発言をします。

するとその発言に反応して話しかけて来た大学生がいました。

彼こそ、初めて田中も認識した「甲野じゅん」でした。

しかし、りのはじゅんがまた消えてしまうのだろうと
今回は積極的には接触しませんでした。

一方でじゅんは、今日という一日しか来ない思い出を大切にしたい
と意味深な発言をするのでした。

実はじゅんは、6歳の頃に起きた交通事故の後遺症が
10年以上経過した今出て来てしまったのです。

じゅんは寝てしまうと記憶が消える一定期間の記憶しか保持できない
記憶障害を抱えて苦悩していました。

りのはそんなじゅんを毎朝迎えに赴き
朝は自己紹介をし、別れ際に、大好きと書いたラブレターを渡します。

ある夜、大学の友達たちとオールでカラオケに行ったりのと
じゅんは遂にお互いに好きだと気持ちを告げました。

消えないで・・・・・

と願うりのでしたがじゅんが消えることはありませんでした。

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結末が意味するもの

しかし、じゅんとの交際の中で、何度も同じ話を繰り返すことに限界を感じたりのは、
じゅんの前からいなくなってしまいます。

そんなりのを励ましじゅんの元へ戻す田中でしたが、
今度はじゅんが消えていました。

田中と共にじゅんを探す道中で全てを思い出したりのは
その衝撃から倒れてしまいました。

病院で目を覚ましたりのが最初に見たのは
花束を持つじゅんでした。

前にも花束を渡したことを覚えている
とじゅんは言います。

続けて、
もう消えないで
と哀願するじゅんに、りのはもう姿を消さないことを約束しました。

しかし・・・じゅんは再びりののことを忘れます。
「別れてください」
と迫るじゅんに、別れることを承諾したりのは
「また付き合ってください」
と告白します。

時が経ち、おばあさんになったりのは
若きじゅんと自分の仲睦まじい姿を思い出していました。

その家はじゅんに何度も話した理想の赤い屋根の家でした・・・。

甲野じゅんは実在したのか?

記憶を書き換えるという個性の持ち主であるりのですが、
大学生のじゅんのことは田中も認識しており本物であると言えるでしょう。

倒れたりのに花束を持ってやってきたじゅんが
「前にもあげたことを覚えている」
と言ったことから、幼少期にりのに奇跡をもたらしたのも
恐らく同一人物なのでしょう。

じゅんとの未来は現実?

本作のラストで、じゅんと話していた理想の家の中から
庭でイチャイチャしている若き2人の幻影をみているおばあさん

彼女がりのであるのならば、
じゅんとはあれからも諦めずに愛情を注ぎ続けて
家族になった
というのがストレートな解釈になるのではないでしょうか。

しかしながら、その傍らにじゅんが不在なこと、
そして回想しているのが若きころの2人のみであること

が多少気にはなります(笑)

そのあたりを掘り下げると他にも解釈が出来そうですね。

例えば、劇中で大学生のりのが胸の痛みを感じるシーンから夢オチである可能性。
もしくはじゅんとは最終的には結ばれなかった可能性などなど。

みなさまは如何様に解釈されましたか?

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『不死身ラヴァーズ』感想

幼少期のりのが病と格闘している時に
救ってくれたじゅんを探すことが、彼女の
生きる糧になったのでしょう。

じゅんを見つけたいあまり、きっとじゅんと何かしらの面影や共通点が
ある男性を見つけては好きになっていたのでしょうか。

それでも特に若い時の恋愛というものは移りやすい傾向があるもので、
その思いが『重い』と言われてしまったり、
他の女性への思いに勝てなかったり。

まっすぐな気持ちをぶつけていただけに、
そんな時の失恋は辛いですね。

それでも彼らとの恋愛自体が無駄だったわけではありません。

次の日にはりののことを忘れてしまうじゅんと再会して、
それでもじゅんの【今日の笑顔】を見ることで
恋愛の本質を理解したのかもしれません。

りのの恋はパワフルで力強いものでしたが、
田中の愛情も負けてはいませんでした。

りのを思いながらも彼女の隣にいるのが自分ではなくてもいい、
ただ彼女の幸せを願っているという田中の愛情は
影の功労者として、りのの愛情を不死身へと導いた張本人なのではないでしょうか。

脱線しますが、我が家の愛犬はいつも思いを届けてくれています。
だからこそ毎日頑張れるような気がします。

『思い』には、そんな偉大なパワーがあるのだと
再認識させてくれる一作でした。

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