【ネタバレ解説】なぜ殺したのか?『告白 コンフェッション』の真実に迫る

邦画
スポンサーリンク

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

ざわざわする漫画『カイジ』の原作者、福本伸行氏の原作と
『沈黙の艦隊』のかわぐちかいじ氏の作画による同名漫画を
生田斗真ヤン・イクチュンで映画化した
『告白 コンフェッション』

気まずすぎるワンシュチュエーションスリラーの結末
どうなってしまうのか?

そしてそもそも殺害の動機とは何だったのか?

ネタバレ解説、推察しています。

この記事のポイント
殺した理由に迫る
告白の真実と殺意の動機

スポンサーリンク

『告白』コンフェッションあらすじ

大学で登山部員だった浅井啓介リュウ・ジヨンは16年前、
共に登山をしていた際に行方不明になり、事故で亡くなったと
された仲間の西田さゆりを偲んで雪山へ登山に来ていた。

しかしジヨンは足を怪我して動けなくなってしまう。

猛吹雪に吹かれる中遭難してしまい、動けない状況で
もう助からないと思ったジヨンは、浅井に1人で行けと促す。

そして最後に聞いて欲しいと言って告白を始めたのだった。

16年前の西田さゆりの失踪事件は事故ではなく、
自分が殺したのだと。

それはある種懺悔のつもりだったのだろう。
しかしほどなくして浅井は山小屋を発見するのだった。

ジヨンに肩を貸しながらなんとか小屋に辿り着き
命を取り留めたと安堵する2人だった。

だがジヨンと浅井は思い出してしまう。
罪を告白してしまったことを。
そして重大な告白を聞いてしまったことを。

救助は朝になるまで来ない。
2人は一つ屋根の下、共に一夜を過ごすこととなるのだが・・・。

キャスト
生田斗真、ヤン・イクチュン、奈緒 他

Blu-ray Disc 『告白 コンフェッション』はコチラ

DVD 『告白 コンフェッション』はコチラ

生田斗真が参加している主題歌『殺意vs殺意(共犯:生田斗真)』収録

以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年10月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

告白『コンフェッション』: 殺した理由に迫る

雪山で遭難してしまった浅井ジヨン
さらにジヨンは足に大けがを負ってしまったこともあり、
助かる道を諦め、最後に罪の告白をしました。

大学時代の仲間であったさゆりは登山中の事故にあったのではなく、
ジヨンが自ら殺したのだというのです。

その動機とは何だったのでしょうか。

16年前に起こったこと

16年前同じ大学の登山部だった浅井とジヨンとさゆり。

浅井は何故か登山のペアを組む際、ジヨンにさゆりを任せたがったのでした。
そんな流れからジヨンとさゆりは共に行動していましたが、
実はジヨンはさゆりに恋愛感情を抱いていました。

しかしさゆりはジヨンに振り向くどころか、
見下すような態度を取ったのだと言います。

ずっと片思いしていたさゆりの自分への態度に
激高したジヨンはさゆりを絞め殺してしまうのです。

被害者と加害者の背景

被害者のさゆりは実は浅井と交際していました。

しかしさゆりに対して冷たい態度を取るようになった浅井への
怒りと絶望は、優しく寄り添ってくれたジヨンへの攻撃と
化してしまったのでしょう。

ジヨンに対し、酷い言葉や見下す態度をとってしまったのです。
しかし加害者であるジヨンはさゆりに起こっていた詳しい事情を知りません。

あるいは、さゆりが傷ついていたことを察していたなら
状況は異なった可能性もありますが、
ただただ好意を寄せている相手から
罵声や暴言を吐かれ差別的な態度を取られたジヨンの
怒りはあらわになり暴挙となってしまいました。

告白をした者の思惑と聞いた者の疑念

『もう助からない』
その絶望はせめて罪の意識を置いて行きたいとジヨンに思わせました。

そしてさゆりの恋人だった浅井に懺悔をするように、
さゆりを手にかけたのは自分であると告白したジヨン。

しかし、2人そろって生きながらえた時、
この告白は焦りと疑念を生むのです。

浅井はふと思うのです。

たった一人ジヨンの罪を知っている自分は
彼にとって邪魔な人物なのではないか?
と。

自分のその後の人生を左右する人物をジヨンは果たして
どうするだろうか?

その手にはナイフがあり、雪山に置いてきてしまったと言った
携帯は上着の内ポケットに入っており、
〖一人だけです〗と救助隊に話しているジヨン。

〖一人だけ〗が意味するものは何なのか?

さらに浅井が携帯を貸して欲しいと頼んでも、電池切れだと言います。

ジヨンは自分を始末して1人で救助される計画を立てているに
違いない。

浅井は時間が経つにつれどんどん疑いの深みにはまっていきます。

そして予想通り、
『お前の罪を告白しろ』と迫るジヨンは凶器を片手に
浅井を襲うのでした。

朝になり救助隊がジヨンだけを助けようとしていたので
懸命に脱出します。

しかしそこに居たのは救助隊の格好をしたジヨンで、
ついに捕まった浅井は首を絞められ絶達絶命に陥った時、
〖さゆりを殺したのはジヨンではなく自分である〗
と告白をするのです。

その瞬間、ハッと目を覚ます浅井は今まで寝ていて、
窓際にはジヨンが立っており、まだ夜の出来事でした。

ジヨンとの攻防のすべては高山病を発症した浅井が見た悪夢だったのです。

スポンサーリンク

告白の真実と殺意の動機

さゆりは何故殺されたのか?
それはさゆりに好意を抱いていたジヨンが、
彼女から受けた屈辱や見下しに激怒した末の凶行でした。

しかし、この事件にはまだ続きがあったのです。

息絶えたと思ったさゆりを置いて、
その場から逃げ去ったジヨンでしたが、その一部始終を
木の陰から浅井は目撃していました。

そして息絶えたさゆりに近づいた時、
さゆりが意識を取り戻したのです。

咄嗟に首を絞めた浅井。
さゆりの命を奪ったのはジヨンではなく浅井の方でした。

浅井の犯行動機

浅井とさゆりは交際していました。
そしてさゆりは浅井の子どもを懐妊してしまうのです。

生みたいさゆりでしたが、浅井は出産には反対をします。
このことが2人の仲が壊滅的に陥ったきっかけになったのでしょう。

驚くべきことに、本作ではさゆり役に奈緒さんが
起用されているにも関わらず、ほぼ台詞がないのです。

なので交際していた2人の互いの心情や、本心は推察するに
とどまってしまいます。

しかし、大学卒業後の未来がある身だとしても
あまりにも無責任な浅井の行動や言動の裏には
さゆりに対する気持ちの軽さが垣間見れます。

それとは裏腹にさゆりの方は、自分の将来を顧みず
生む事に躊躇しない点から、浅井との未来を思い描いていたのでしょう。

衝撃の結末へ

浅井に『お前はおかしい』と言いながら、ジヨンは罪の意識に耐えかねて
自首をすると言います。

内心ほっとした浅井にジヨンは
〖さおりについての真実を話せ〗
と詰め寄ります。

動揺する浅井に、ジヨンは『付き合っていたんだろ?』
と詰め寄ると、浅井はつい油断の一言を発してしまいます。

そのことか

『そのこと』とは何なのか?
ひっかかったジヨンは浅井を問い詰めます。

場面は朝になり・・・

次の瞬間、救助隊が山に登って来て小屋に到着します。

山小屋に入ると、血痕を見つけた救助隊は、
血が流れて来る方へ上がっていきます。

そして目撃したのは、

告白したお前が悪い・・・

と呟きながら、倒れているジヨンの胸に何度も
杭を突き刺している浅井の姿でした・・・。

映画と原作の違い

映画と原作の大きな違いと言えば、映画のジヨンは来日韓国人ですが、
原作では石倉という日本人です。

そしてラストの展開も異なります

設定や結末の展開が違う原作漫画も要チェック


2000年に刊行された『告白 コンフェッション』の復刻版はコチラ

👆

ebook japanで初回ヤフーIDでのログイン時に貰えるクーポンを利用した場合
490円(税込)で購入できちゃいます

スポンサーリンク

『告白コンフェッション』まとめと感想

結局、殺人を犯したと認識していたジヨンと実際の犯人である浅井
の2人でお互い罪を隠すために何食わぬ顔で慰霊登山をしていたのですから、
そう考えるとどっちもどっちな感じは否めないものです。

その後の人生を左右するような重大な告白をしてしまった場合、
それが絶対に露呈したくない秘密だったなら
相手を信じるか?それとも相手ごと抹消するのか?

そんな疑念を思い巡らせた結果、他でもない
浅井こそが相手ごと抹消するタイプであったからこそ
ジヨンに狙われる悪夢を見て、
ラストのジヨンへのあの対応に繋がるわけですね。

ジヨンが浅井を抹殺しようとした行動は結局は
すべて悪夢の中の出来事でした。

そこで気になるのは〖自首をする〗と言ったジヨンの言葉は果たして
本心なのでしょうか?

3人の関係もまたその希薄さが垣間見れます。
懐妊を機に壊れてしまう関係、
実らない恋心に募ってしまった殺意・・・。

ジヨンがさゆりに手をかけたその理由は本当に
恋愛のもつれ云々だったのでしょうか。

ジヨンにさゆりを押し付けたにも関わらず、
浅井が2人を尾行したのは何故か?

浅井のことを嘘ばかりだと話したジヨン。

浅井はジヨンの悪口をさゆりに吹き込み、
ジヨンがさゆりに好意を抱いていることを承知しながら
ジヨンを良く思わないさゆりと2人きりにしたのではないでしょうか。

16年前の真実もまた、浅井とリュウの言葉から察すること
しかできない視聴者ですが、
この2人、まだまだ何かありそう・・・(笑)
と勘ぐりたくなる一作です。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました