【ネタバレ解説】『サユリ』の隠された過去とは?/映画版で描かれる家族の闇

邦画
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漫画家・押切蓮介氏の同名漫画を原作として映画化された
ホラー映画『サユリ』

映画版では、原作とは異なるオリジナルの設定が
存在しています。

本記事では映画版で描かれた、
サユリの隠された過去について解説しています。

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『サユリ』あらすじ

郊外に夢のマイホームを購入した神木家。
家族5人に加えて別居していた
祖父の章造と祖母の春枝も一緒に引っ越してきた。

家族が団らんする中、認知症の春枝はどこか一点を見つめていた。

長女の径子は自分の部屋が持てることにはしゃいでいた。

長男の則雄も新たな生活にドキドキしていたが、
次男のだけは、何かを気にしているようで、
トイレに行くのも一人では怖がった。

そんな中、則雄は同級生の住田に突然
「気を付けて」
と言われる。

そしてある夜、神木家に異変が起きるのだった・・・。

キャスト
南出凌嘉、近藤華、梶原善、占部房子、きたろう、
森田想、猪股怜生、久保遥、根岸季衣
 他

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年7月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

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「サユリ」の過去に何が?

冒頭で引きこもった小百合が映るのですが、
ふくよかな体系の女子が母親に攻撃的になっている姿が映ります。

この女子がサユリなのか?
この女子は何かにつかれているのか?

そんな疑問が脳裏に浮かびますが、
実はそこには壮絶な過去があったのです。

家族の崩壊のはじまり

小百合は父と母、そして妹の4人家族でした。
幸せな家族の団らんを壊したのは父親でした。

父親は容姿が端麗で綺麗な髪をしている小百合に
性的虐待を繰り返していた
のです。

さらに、その暴行の場面を母親は目撃してしまいます。

ある日、小百合は父親に連れて行かれそうになった際に、
母親に助けを求めますが、守ってもらえることはありませんでした。

母に見て見ぬふりをされて、もう自力で何とかするしかないのだと
考えた小百合は襲ってくる父の前で自らの首元に刃物をあて
近づくなと脅します。

部屋に逃げることに成功した小百合は、髪を無造作に切り、
部屋にあったありったけの菓子類をむさぼり食べ続けました。

そうして体重を増やし、端麗な容姿の面影を消した
小百合は部屋に引きこもり、家族と断絶するのでした。

小百合の最後

食事を持参しては、昔のような仲睦まじい家族に戻りたい
哀願する母でしたが、小百合は凶器を振り上げます。

その勢いで家族を傷つけようとしますが、
妹により阻まれ、その隙をみて小百合の首をとらえた父親、
手を抑え父に協力する母と妹によって絞殺されたのです。

こうして小百合は自身を虐待していた張本人である、
父親によって、そしてそれに協力する母と妹という
実の家族によって命を奪われたのです。

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春枝の覚醒と家族の闇

神木家が手に入れたマイホームはサユリの実家だったのです。

サユリの部屋に住んだ径子は夜中にを襲うなど
奇怪な行動を起こしました。

それから、昭雄が突然他界し、その後を追うように、
章造、母の 正子、俊、は不信な死を遂げ、
径子はかすかに残った自我によって自ら命を絶ったのでした。

反撃開始

家族5人を失って怯えている則雄を蹴飛ばして喝を入れるのは
春枝でした。

認知症を患っていたはずの春枝はすっかり正気を取り戻し
家族を奪った「アレを地獄送りにしてやる」と意気込みます。

春枝は不安や恐怖などの心の隙が相手の思うつぼなのだと言います。
入浴して、ちゃんと食べて、良く眠る
それこそが人として大事で、命を濃くし、生きる力は邪悪なものをはねつけるのだと
則雄に教え込みました。

同時に太極拳を則雄に伝授します。

そんな矢先、春枝は章造が教えてくれたと言って、
庭を掘りだします。

するとそこからは持ち物から九条小百合と思われる亡骸が発見されたのです。

春枝は一日だけ留守にすると出て行きますが、
一人きりでうなされる則雄の元に住田が駆け付けます。

しかし住田はサユリに連れていかれてしまいました。

闇にまみれた家族

庭で発見された少女こそが今、神木家をおびやかすサユリで、
彼女は家族に殺され、埋められたのだと察知した春枝は
サユリの家族を誘拐してくるのです。

縛り付けたサユリの家族の前に
庭で発見したサユリの亡骸を差しだし、彼らの罪を責めました。

しかし父は開口一番に
「金ならだす」と言います。

呆れた春枝は父を痛めつけます。
すると母はサユリを殺した罪を認め自首すると発言するも
春枝は復讐だと言い、両親と妹をいたぶります。

するとサユリの気配と共に、サユリに起こったことが見えます。

そこへサユリが現れ、春枝は「腐りきったこいつらは好きにしろ」
と言うと、父をバールで惨殺します。
次に命乞いする妹に凶器を振り下ろしました。

憎しみの終わり

最後に母親の元へ行き両目を奪いますが、
命まではとりませんでした。

引きこもりの小百合に毎日食事を運んでくれた母を
まだ少女のままのサユリには殺せなかったようです。

春枝は無関係の住田を返せと主張しますが、
サユリは口の中に閉じ込められた住田をみせびらかします。

二人は太極拳で対抗しますが、春枝は血を吐いてしまいます。

則雄は住田に対する恋心を告白し、彼女もまた則雄を好きだと返します。
そして住田を掴んだ則雄はサユリの中から奪還することに成功しました。

則雄に関心した春枝がサユリに太極拳を炸裂させました。

するとサユリは綺麗な少女に戻り、泣きだします。
小百合の母はその光景を耳にして、床をはいながら小百合の元に
たどり着きます。

小百合、ごめんね。愛している。

と言って小百合を抱きしめました。

すると泣いている小百合の背後に、
則雄の家族の姿が・・・。

「2人だけじゃなかったのう」
と言う春枝。

5人の家族は小百合の方に手をかけ、
共に消えていきました。

その後・・・

サユリの父と妹は心筋梗塞とされました。
視力を奪われた母は急性緑内障と診断されました。

その母は事情聴取で春枝を庇う説明をしたため、
則雄も春枝も逮捕されることはありませんでした。

しかしながら、春枝は元の認知症に戻っていました。

春枝と則雄は海の近くのアパートに引っ越し、則雄は
春枝が入院する病院の近くに転校しました。

あの家は神木家が売った後、取り壊されたようでした。

則雄に会いに来た住田と則雄と車椅子の春枝が海を眺めながら
話していると、春枝が急に立ち上がり、
「何かあったら言え。ばあちゃんが助けてやる」
と言いました。

そんな春枝の言動で元気になった則雄は今日は、
ばあちゃんがアパートに泊まるので
ばあちゃんレシピのごはんを作ると言います。

住田も誘い、3人は則雄の家へと向かうのでした。

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『サユリ』ネタバレ感想

映画のオリジナルの要素だったという、
小百合が父から受けた虐待が賛否を呼んだようです。

神木家を襲う側のサユリが実は壮絶な
幼少期を過ごしていたという要素は
フィクション感を強めてしまい視聴者との間に
隔たりが出来てしまうのかもしれません。

しかしながら実の家族から受けた残酷な仕打ちは
無念を抱えたまま絶えたサユリが悪霊と化し、
関係のない家族たちまでも怒りや嫉妬のあまり
傷つけてしまうという制御のきかない動機
説得力があるように思いました。

サユリの父親の末路は自業自得だとしても、
妹は理由を知らなかったのに酷ではないか?
と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

事情を知らないのに、真っ先に小百合を抹殺しようとする
行動は小百合にとって意味不明なのです。

思えば、幼少の頃、父が小百合を連れて行くのを見て、妹が
「私も遊びたい」と後を追いかけようとしたところを
小百合が来ちゃダメだとジェスチャーしていました。

妹が覚えていないとしても、小百合からすれば
それは妹を巻き込まないように守った行為だったのです。

決して見返りを求めたわけではないけれど、
守っていた妹さえ何も聞かず、助けてくれないどころか
攻撃をしかけてくるという構図は
小百合にとって衝撃だったのでしょう。

小百合が最後に言った
「なんで私だけ・・・」
という台詞が全てを物語っていました。

姉妹に生まれながら、自身は苦しみばかりで、
妹は両親に愛され元気に暮らしている、姉を憎んで・・・。

妹が小百合に放った
「お前がいなければみんな幸せなんだよ」
という捨て台詞は、小百合にとってのサユリになる
決定打
となったのではないでしょうか。

そして10年後、怨霊のサユリに殺されそうになった妹は
命乞いをした後、効果がないと察すると舌打ちしたように聞こえました。

両親の愛情を独り占めした妹には
姉を思う気持ちなどみじんも持ち合わせてはいなかったのです。

しっかり怖いシーンもあり、膨大すぎる悲劇が起こる中、
最後に勝利するのは生きる力の強い人間の方だという結末
は意外で爽快でした。

物事がうまくいかない、理不尽に思える日常の中で
しょんぼりしてしまったら心の中で
「元気ハツラツ!お・・・・・・」
ではなく、
風呂に入って、良く食べて、良く眠ること
を思いだしたいと思います。

怖くて笑えて、元気が貰える一作でした。

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