【隣人X 疑惑の彼女】曖昧に明かされる正体と結末の全容とは?イレンの謎をネタバレ考察

邦画
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2023年12月公開作品
【隣人X 疑惑の彼女】

本作はパリュスあや子氏の原作小説を
上野樹里×林遣都で映画化された作品です。

難しい謎解きものというよりは奇想天外な設定に満ちた
〖生き方のトリセツ〗的な物語です。

Xの正体は誰だったの?

結末はどうなるの?

といった気になるコトにお答えします。

本記事では

★Xは誰だったのか?
★本作のテーマ
★結末について

に着目しています。

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【隣人X 疑惑の彼女】あらすじ

対象者の容姿や言語、思考といったものまでをスキャンし、
自らのものにすることが可能な単細胞生物、惑星X

故郷を追われて難民となった惑星Xはその住処を
地球へと移すべくやってきた。

各国がどのように対処するのか迷うなか、
自国に受け入れることを決定したアメリカ。

これに次いだ日本も受け入れ法案を可決する。
政府は日本人型となった惑星Xに日本国籍を与え社会に溶け込ませる
こととした。

しかし世間ではこのXの正体をめぐって興味と動揺や不安が
入り混じっていた。

週刊誌記者のは自身の記事が鳴かず飛ばずの状態で
契約を切られる寸前の後がない状態であった。

そんな折、惑星Xの特集記事の担当者の1人にこぎつけた
笹は、Xの候補者の1人、柏木良子に近づくことに成功する・・・。

キャスト
上野樹里、林遣都、黃姵嘉、島田久作、バカリズム、野村周平
酒向芳、原日出子
 他

以下、作品の結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご視聴後のご再訪をお待ちしております。

本記事の情報は2024年3月時点のものです。

隣人Xの正体に迫る

笹が担当になったXの候補者は2人。

宝くじ売り場とコンビニでバイトをする本好きな30代の柏木良子
そしてもう一人は台湾からの留学生のリン・イレンでした。

2人はXだったのでしょうか。

隣人Xを巡る疑惑の真相

惑星Xの何をもって正体とするのかは、明確にはされませんでしたが
手首に三角状の黒いほくろのようなものを有する人物
だったと示唆されています。

そして最終的に手首のしるしが確認できたのは
柏木の父(酒向芳)、拓真(野村周平)、
そして良子(上野樹里)の3人でした。

上記の3人がXだったといえるでしょう。

しかし、一度は手首にしるしが現れながら、
最終的にはしるしが消えていた笹はXではなかったのでしょうか?

笹のしるしが消えた理由

良子の父と対峙する場面では笹がXだと告げられ、
その腕にXであるしるしが表れていました。

それなのにラストシーンでは消えていた理由とは?!

これは娘を利用された柏木父が笹に施した仕掛だったのでしょう。

自分こそがXであると信じた笹は、
自分の正体を告白した手記を出すことになりました。

これにより正体を暴かれる側の気持ちやXとして人間界に溶け込む苦悩など
を実感したのです。

そうすることで本当のXである娘の良子の気持ちを理解し、
それは良子の幸せへとつながっていきます。

笹の手首のしるしが消えた理由とは
Xではないからです。

笹の手首のしるしは柏木父が笹自身に自分がXだったのだ
と信用させるために見せた幻だと推察できます。

良子を傷つけた笹にお返しの意味を込めた、ちょっとしたお仕置き
だったのではないでしょうか。

あえて明確にしないというテーマ

手首に印のある者がXであるということを示唆しながらも
その正体を明確に語らない演出。

それこそが本作の一番のメッセージなのかもしれません。

同じ国で生きる者同士。
人種なんて、正体なんて
なんだってよいんじゃないですか?という。

それよりもっと大切なことは
ひとりひとりが周りの人たちを思いやって優しさをもって
生きていればおのずと平和の兆しは見えてくるのだということ。

あえての物語の核になる部分を曖昧にする意味は
そんなメッセージを示唆しているのだと思いました。

〖隣人X疑惑の彼女〗の結末

自分こそがXであるという告白の記事を書き上げて
辞表を出した笹は、改めて良子へ謝罪をしに向かいます。

すでに以前の住まいからは引っ越しをしていた良子でしたが、
実家の近くでブックカフェを開店していました。

それは以前に笹が本の好きな彼女に進めていた職業でした。

そこで子どもに本を読み聞かせていた良子は
帰り際の子どもからスクラッチカードを貰います。

そこへやってくる笹。
心からの謝罪と良子への気持ちは本物だったという告白をします。

そんな笹に対して良子は
手元のスクラッチカードで当たりが出たなら
2人を隔てているその扉を開けますと告げる。

そして当たりを示すスクラッチカード・・・。

笹の手首にあるはずのしるしは消えていた。
そして良子のその手首にはあのしるしが・・・。

残された謎

物語の途中で、イレンと瓜二つの人物の逮捕劇がありました。
あれは誰だったのでしょうか?

その答えは曖昧でした。

そもそも笹が追っていた際、イレンには犯罪の疑惑
持たれていました。

しかし実際に逮捕されたのは
そっくりな人の方でした。

リン・イレンはコピーされた人⁈

イレンはXだという描写はありませんでした。

ということは、
あの逮捕されたそっくりな人の方が
Xだったのかもしれません。

そうなればイレンはコピーされた側の人なのでしょうか。

コピーされた人はどうなるのか?という疑問の答えは
劇中では示されませんでしたが、
イレンが被コピー者だとすれば、
直ぐ近くに存在してしまうというケースもあり得る
ということですね。

もしくは笹のよみが合っていて
実際に犯罪を犯していたのは本当にイレンの方だったというオチ。

その場合、逮捕されたのはイレンをコピーしたXであり、
人間でも日本人でもないという境遇から
間違えて逮捕されたにも関わらず自分の無実を立証できない、
という怖いことに・・・。

自分がXだという自覚

本作の中でXであると示唆された3人のうち
良子と拓真は、自身がXであるということを自覚していた風
には見えませんでした。

笹の前に柏木が現れた際に、
自身の正体がXだと認識していなかった笹に
改めて、『人間を傷つけてはいけない』等の
Xのルールを教えていた描写がありましたね。

そんな風に、自分がXであることを認識していない
人も存在していて、
そうだとすれば当然ながら彼らはXのルールについても
理解していなかったのかもしれません。

そうだとすれば、
個人的には拓真がイレンを傷つけるような発言など
Xにしては『??』な言動や行動も理解ができます。

【隣人X 疑惑の彼女】感想

隣人について良く知っているという人は
どのくらい存在するのでしょうか?

そういえば
筆者はお顔とお名前くらいしか認識していないなぁと。
しかも自宅付近ではない場所で出くわしたらきっと気付かないでしょう。

それなのに、もしも隣人に
『実は人間ではないんですよ』
と告白されたら・・・
興味津々になってしまいそうだな・・・と猛省しました。

内情がわからないことや人に対して
怖いとか疑いの目を向けてしまうという事実は、
頭で考えて、自分の範疇で想像して決めつけてしまうからです。

人に自分の存在を定義されるのはまっぴらなのに、
他人に対してはそれを適用しないなんて
フェアーじゃないですよね。

映画を見て
筆者が英語圏の国へ行った時のことを思い出しました。

ショッピング英会話くらいしかできないww筆者に対して
ある都市の人たちはつたない英語を何度も一生懸命に聞いてくれましたが、

一方である都市のある人からは
『何を言っているのか理解できない』
と突っぱねられ、
それ以降無視されて途方に暮れたんだっけなぁ・・・と。

結果、最初の都市へはその後も何度も遊びに
行かせてもらいました★

改めて、言葉にはしなくても
外国人の人に接した時に、〖どうせ言葉は通じないから・・・〗
と努力する前から諦めた態度をとったり、
人を思い込みで決めつけることのないように
心掛けなければと思わされました。

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