ネタバレ解説・考察【真夏の方程式】の結末|事件の真相と犯人の動機、恭平の未来とは?

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福山雅治主演の大人気作【ガリレオ】の
劇場版2作目【真夏の方程式】

驚愕の結末に隠される
事件の真相と犯人、それぞれの動機や秘密
また恭平の未来についても推察しています。

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〖真夏の方程式〗あらすじ

帝都大学の物理学准教授、湯川学は玻璃ヶ浦での海底鉱物資源開発に
関わるアドバイザーとして現地へ向かっていた。

その道中、電車内で携帯電話を巡って小学4年生の柄崎恭平
乗り合わせた男性が争う声が聞こえる。

仲介にはいるべくアルミホイルを使った対策を
提案し、その場をおさめたことで湯川と恭平は出会う。

恭平は夏休みの合間に叔母夫婦が営む旅館へ向かうところであった。
湯川もまた同じ旅館へ宿泊することにした。

湯川が参加する玻璃ヶ浦での海底鉱物資源開発を巡る説明会では
反対派と賛成派の対立が激化していた。

反対派の代表的立場を務めるのはその旅館の娘である
川畑成実であった。

そんなおり、湯川と共に同じ旅館に宿泊していた
塚原正次の遺体が海辺で発見された。

塚原はかつて警視庁捜査一課所属の刑事であった・・・。

キャスト
福山雅治、吉高由里子、杏、北村一輝、前田吟、風吹ジュン、
白竜、塩見三省、山崎光、西田尚美、田中哲司 

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以下、作品の結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年4月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

【真夏の方程式】事件の真相と動機

元警視庁捜査一課の刑事であった塚原が犠牲になった事件は
旅館・緑岩荘を営む川畑重治が自首をしてきたことにより
過失致死と、夫婦で塚原を海辺へ運んだ遺体遺棄という罪状で
起訴されることに。

しかし実際は塚原の事件は重治によって
計画された殺人でした。

全ては秘密を守る為に・・・。

16年前の秘密

16年前、成実と母親節子は単身赴任通の重治と離れ東京に住んでいました。
そんな節子のもとを訪ねて来た元同僚の三宅伸子が殺されるという事件が起こります。

犯人として逮捕されたのは仙波英俊でした。

仙波は伸子が働く店の常連客であり、伸子との金銭トラブルが原因で
犯行に至ったと供述します。

しかしながらその犯行は虚偽でした。
仙波は不倫の末にできた娘を庇ったのです。

事件当日の真実は、
伸子が節子のもとを訪ねた際、家には成実1人だけが在宅でした。
そんな中、伸子は成実が重治とは血がつながっていないことを
ほのめかし、成実に暴行を加えたうえ
節子に通帳を用意しておけと言い放っていきました。

節子がおどされ、家庭が壊される・・・そんな恐怖が脳裏をよぎります。
加えて暴行された反動もあってか、包丁を握りしめ追いかけた成実は
伸子を刺してしまったのです。

妻に先立たれ、会社も倒産した仙波は伸子のニュースを見て
娘の罪をかぶる決心をしたのです。

母と娘の秘密

仙波が成実の罪を庇って逮捕された記事を
見せながら、節子は全てを娘に話ました。

しかしそれは母と娘の間の秘密でなくてはいけません。
父であり夫である重治には絶対バレてはいけない秘密。

そうでなくては成実のしたことも仙波のしたことも
全ては意味がなくなってしまうからです。

秘密で繋がる川畑家

秘密を知ろうとしないこと、知っていることを言わないこと
で成り立っていた川畑家の幸せ。

娘と『似ていないと言われる』。例え悪気がなくとも、
その言葉は重治が抱いていた不安や疑念を後押しし、
非情な確信へと突き落とされるような言葉ではないでしょうか。

恐らく娘とは血が繋がっていない

そう確信しながらも真実を追求することはなかった重治
の心境は複雑なものだったと思います。

重治は塚原が訪れた際の節子の動揺を目の当たりにして
秘密が暴露されようとしている、すなわち川畑家の幸せが
崩れ落ちようとしていることを察知したのです。

そうして妻と娘を、日々の生活を守るため
重治は独断で罪の計画を立てました。

海を守る理由

成実は玻璃ヶ浦の海を守るために
攻撃的なほど反対派として尽力していました。

そこまでして海を守る理由とは何なのでしょうか。

成実の罪を庇った実父の仙波は実は玻璃ヶ浦の出身でした。
仙波が昔住んでいた、今は空き家になっている家から見える
玻璃ヶ浦の景色の画像を添えたサイトも開設しました。

いつか実父が帰ってきてくれるように。
その時に変わらない美しい景色がありますように。

それは成実の仙波への感謝であり、贖罪だったのだと
思います。

塚原が来た理由

刑事を引退した塚原がただ一つ心残りだったのは
仙波の事件だということでした。

冤罪を立証できなかったこと、
出所した仙波が病気に侵されていたこと、
それは刑事として正義がなされなかった気がして
心に重くのしっかっていたのでしょうか?

そんな塚原が節子のもとを訪れたのは
成実に罪を償わせるためでしょうか?

『過去を掘り返すつもりはない』
と言っていた塚原がしたかったこと。
それは
時間がない仙波に自分の娘との再会を、
果たしてあげたかっただけなのではないでしょうか。

2人で解く真夏の方程式

塚原の事件を起こしたとして自首した重治でしたが
警察が犯行時の状況を再現しても、事件が起こった状況を
立証できませんでした。

その理由はある人の関与を隠していたからです。

重治は事件の夜、恭平を花火に誘いました。
花火の火が危険だからと、全ての窓を塞ぐとともに、
足が悪い重治の代りに恭平を煙突へ登らせ、濡れた段ボールで
塞がせたのです。

これは恭平を実行犯にさせたともいえる行為でした。

重治はなぜ恭平を巻き込んだ?

わずか小学4年生の恭平をなぜ重治は巻き込んだのでしょうか。

それは煙突には自分では登れなかったというのが
表立った理由なのでしょう。

しかし、重治はその犯行を妻や娘に伏せなければ
いけませんでした。

恭平にしか頼めなかったのです。
そして自分の命に代えても惜しくないほどの
娘を守るために、恭平の身に起こるかもしれないこと
考慮する余裕はなかったといえるでしょう。

何かを選ぶということは何かを見捨てる
ということに他ならなかったのです。

大切な人を守りたいという思いがいつしか
そのためには手段を選ばないという
悪に満ちた思考を生んでしまったのかもしれません。

湯川学の言葉が示す重要な意味

自首を決意する成実に
恭平が真実を知りたがった時にはすべてを明かして欲しい
という成実が負うべき役割を託しました。

成実は罪を犯したことに間違いはない。
けれどもすでに仙波によって償われ、仙波の人生を犠牲にして
はらわれた代償の前に、真実を暴くことは意味があるのか?

そんな葛藤のもとに下された湯川なりの決断だったのではないでしょうか。

そしてこれから真実に苦しむ時がやってくるかもしれない
恭平の行く道を、今の湯川に示すこともまた困難だったのです。

自分の知らないところで、善意で行った行動が
殺人の決定打になったという事実。
本来ならば警察にもいうべき事項なのかもしれません。
でも湯川にはその判断を下すことは出来なかったのでしょう。

そして湯川は恭平に

君は1人じゃない

と告げました。

恭平の真実の方程式が解けなかった湯川自身もまた
自分のこととして共に背負う覚悟を決めたのです。

恭平の未来とは?

自覚なくして大きな罪を背負ってしまったともいえる
恭平の未来はどうなってしまうのでしょうか。

重治はおそらく恭平の関与は口にしないでしょう。
それは成実の罪を暴くことにも繋がってしまう危険があるからです。

小学4年生の恭平は何も気づいていないのでしょうか。

焦って湯川を訪ねていた様子、
父親に事故でないのならそれは殺人だと言われたこと、
花火をしたことを悔やんでいた様子から少なくとも
あの日、起こったことに、自分が関与してしまったのではないか?
という疑念は持ってしまったのでしょう。

成長して、成実を訪ね、湯川を訪ねる日がやってくるのだ
と思います。

全てを知ったうえで、
恭平は何を思うのでしょうか。

【真夏の方程式】感想

本作がイヤミスであるという評判を聞きつけて
嫌な気はしていましたが
やはり、子どもが罪を負うという物語は
辛いものがありますね。

成実の件も恭平の件も
大人が解決すべきことでした。

しかしながら東野節全開な内容と湯川色があいまって
みどころあるストーリーでした。

子ども嫌いな湯川先生が恭平君に対しては大丈夫な
理由は何なのでしょう??
興味深いが
〖さっぱりわからない〗

天才とは大変なのですね⁈
気づかなければ楽に違いないことにも
気づいてしまう・・・。

そして今回のテーマは湯川先生にも解けなかった難題。

こんなに重いものではないけれど、きっとみんな
それぞれすぐには解けない方程式を抱えている。

だから〖1人じゃない〗とか〖全てを知ったうえで自分の道を選ぶ〗
という台詞が心に刺さりまくりでした。

きれいな海はそれだけで心が満たされますね!
海の中を泳ぐ杏さんもまるで海の住人のようでお美しかったです。
そんな映像美も見応えのある一作でした。

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