Netflixにて独占配信中のコン・ユ主演ドラマ『トランク』
湖畔で起きた事件(現在)の謎を
過去(5か月前)のストーリーが解き明かしていく。
そんなサスペンス要素をふまえながらも
契約結婚の行方を通して『結婚とは何か』を問う物語となっています。
サスペンス好きはもちろん、ラブストーリー要素もありありで
贅沢な本作。
本記事ではサスペンスサイドの結末、事件の犯人やトランクの中身、
そしてロマンスサイドの結末を解説しています。
『トランク』あらすじ
Netflixで配信中の韓国ドラマ『トランク』の見どころを紹介します。
— NetflixFreaks (@nfreaks_jp) December 23, 2024
Netflix『トランク』コン・ユ&ソ・ヒョンジンの愛と謎に包まれた奇妙な結婚生活から目が離せない!https://t.co/SJKImYg0S5#恋愛ドラマ #ミステリー #ラブロマンス pic.twitter.com/5Xg3o2WKim
湖畔で見つかった高級トランクと身元不明の亡骸。
時は5か月前に遡り、
音楽プロデューサーのハン・ジョンウォンは妻のイ・ソヨンに
離婚を切り出されるがジョンウォンは夫婦関係の修復を哀願した。
しかしソヨンは復縁の条件として、別の女性との
1年間限定の契約結婚をするように迫った。
そうしてジョンウォンの相手として
契約結婚のマッチングサービス会社NM(ニューマリッジ)の社員であるノ・インジが
1年間限定の妻として選ばれたのだった。
インジにとってはこれが5回目の結婚だった。
そしてソヨンもまた新しいパートナー、ユン・ジオと再婚したのだった。
ソヨンとの復縁のために、渋々、契約結婚の条件をのむジョンウォンだったが
ソヨンとジオの後をつけ、嫉妬にかられ騒ぎを起こし警察に連行されてしまう。
そこへ現れたのは警察にジョンウォンの妻だと名乗るインジだった・・・。
キャスト
コン・ユ、ソ・ヒョンジン、チョン・ユンハ、チョ・イゴン、
オム・ジウォン、イ・ギウ、イ・ジョンウン 他
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以下、結末までのネタバレを含みます。
見視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2025年1月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。
『トランク』衝撃の結末へ
納得のいかない契約結婚に、最初こそインジに冷たかった
ジョンウォンでしたが、シャンデリアが落下した際に
身を呈して庇った末に自身が怪我を負ってしまったインジ。
その事件をきっかけに少しずつ2人の距離が
縮まって行きました。
シャンデリアは母を苦しめた父親の象徴、
それを忌み嫌うジョンウォンを子供っぽいとあざ笑う
ソヨンに対し、その痛みに寄り添うインジ。
二人の妻の間で揺れ動くジョンウォンの心が
インジに傾いていくのは必然だったのかもしれません。
一方でソヨンは新たなシャンデリアをジョンウォン邸に取り寄せますが
その中に監視カメラを仕込んだのです。
まるでかつて、ジョンウォンの母を監視していた父親のように。
そのことはソヨンとの関係が終わる決定打となりました。
契約結婚の終息
インジがNMに入社するきっかけとなったのは自身の婚約破棄でした。
そして婚約破棄の原因を作った張本人こそインジの母であり、
婚約者ソ・ドハの秘密を暴露し拡散させたことがきっかけとなりました。
その後ドハはインジに音沙汰もなく行方不明になりました。
5年経って、やっとインジの前に現れたドハ。
二人は改めて別れを告げるのでした。
5年間もの間囚われていたドハとの関係が断ち切られた瞬間でした。
ドハと別れ傷心の面持ちで家路についたインジをバス停で出迎えていた
のはジョンウォンでした。
インジは彼を見て、思わず号泣してしまいます。
しかし、これまでの結婚とは異なり
そこに感情を見出してしまったことに気づいたインジは、
ジョンウォンとの結婚をこれ以上続けることは不可能であること、
ストーカーであるオム・テソンがそんな心情を見抜き、
ジョンウォンをターゲットにしていることから
ジョンウォンとの離婚を決意します。
湖畔事件の犯人の正体
オム・テソンはジョンウォン邸からインジのトランクを盗みだすと
インジを呼び出しトランクを開けさせようとします。
ところがインジとソヨンは同じトランクを所持しており、
テソンが盗んだのはソヨンの方のトランクだったのです。
そこへテソンからのメールを受けてジョンウォンが現れ
ジョンウォンを殺そうとするテソンをインジがジョンウォン邸にあった銃で
撃ちますがそれは空砲でした。
しかし、冒頭で湖畔からあがった身元不明の亡骸の正体はこの時の
オム・テソンでした。
空砲を打たれたテソンはトランクと共に
ボートに乗り逃走しましたが、
そこへ現れたユン・ジオにより刺殺され、トランクと共に湖に沈んでいったのです。
ソヨンから離婚を言い渡されたジオもまたNMの社員でした。
そんなNMの上司からの指令でテソンを抹殺したのです。
またテソンはかつて目の前でジオの先輩を手にかけた相手でした。
その当時キーパーだったジオでしたが何もできずたたずむばかりだった
自分を悔やみ、この指令を引き受けたのです。
ロマンスの結末
ジョンウォンとソヨンはかつては幸せな夫婦生活を送っていました。
しかしソヨンが妊娠をしたことで事態は一変します。
ジョンウォンは生まれてくる子供とその未来を楽しみにしていましたが、
ソヨンは自身に母性を見出すことができず、妊娠という出来事で絶望の渦にいました。
そんなある日、車道に向かって身を投げ出すソヨンの姿をジョンウォンが
目撃してしまうのです。
車にはねられたソヨンは病院に運ばれますが、
ジョンウォンは子供を自身もろとも消そうとしたソヨンが許せず、
医師に『子供から助けて欲しい』
と哀願してしまうのでした。
それを聞いていた手術台のソヨンの頬を涙がつたいます。
それ以来、
償おうと懸命になるジョンウォンと、
愛しているからこそ憎しみが沸いてくるソヨンの間には
見えない亀裂が深まっていくのでした。
本当の自分に合う人
最終的に自殺未遂をしてまでジョンウォンにすがったソヨンでしたが
ジョンウォンに受け入れてもらうことは叶わず
夫妻は正式に別れを迎えます。
ソヨンは絶望感を抱きつつジオの元に戻ります。
しかしジオはテソンを殺害しており、ソヨンの元から出ていきました。
それでもジオが逮捕されると、ソヨンは契約結婚を更新し、
妻として最高の弁護士を夫につけ、支えていくことを
決意しました。
過去が繋げる未来
ジョンウォンとインジは実は初対面ではありませんでした。
母を失くしたばかりのジョンウォンと親友を失くしたばかりのインジは
過去で出会っていたのでした。
インジはジョンウォンとの契約を打ち切り、
ジョンウォンは母親の苦悩と父親への嫌悪が残る
自宅を取り壊すことに決めました。
トランクを一つ持って出ていくソヨンに、
もしも偶然に2回再会できたら、
ずっと一緒に居て欲しいと伝えます。
時が経ち、ソヨンはホラー映画を見に行きました。
エンドロールでその音楽を担当するジョンウォンの名を見て
満足気にしています。
自身のトランクを安値で売って手放したソヨンが歩き出すと
前方からジョンウォンが近づいてきました。
ソヨンはジョンウォンに
『あと一回ですね』
と微笑むのでした。
トランクの中身とは
ソヨンとインジが持っていた同じトランク。
インジのストーカーであるテソンはインジの弱みを握るべく
そのトランクを盗み、持って逃走しましたが
盗まれた方はソヨンのものでした。
警察でトランクを返されたソヨンが中身を確認すると
そこには、きれいに畳まれたベビー服が入っていました。
それを見て涙を流すソヨン。
今ならば、きっとあんなことはしなかった。
そしてそれをしなければジョンウォンとの結婚が破綻することはなかった。
ソヨンはオペの最中に、妻ではなく、
まだ見ぬ子供を選んだジョンウォンに対する愛情と憎悪が入り混じった
複雑な感情に囚われ、幸せを壊した夫に対し縛りながら復讐をしてきました。
しかし実はその全ては自身の行動が導いた結果であること。
トランクを開けてそれを受け入れたソヨンは、
その瞬間、苦悩からも憎しみからも解放されたのかもしれません。
インジのトランクが意味するもの
インジのトランクには今の自分に必要なすべてと
契約結婚の書類が入っていました。
インジがその仕事をするのは、自身の婚約破棄がきっかけでした。
インジは結婚に希望を抱いていながら、
その最愛の相手は一瞬にして何も告げず自分の前から消えてしまったのです。
裏切られ傷ついたのはもちろんのこと、
婚約者の秘密を暴露したのが実母であるという動揺や、
秘密を拡散され消えた婚約者が思いつめ命を絶ってしまわないかという
罪悪感や恐怖が、その後のインジを支配していました。
インジにとって結婚は輝かしい未来を与えてくれるどころか
暗闇へと突き落とされてしまったのです。
何も言わずに消えた婚約者への気持ちを断ち切れなかったこともあって
感情を排除した結婚を生業にすることを決めたインジ。
それは結婚に対する復讐だったのかもしれません。
インジと契約を結ぶ夫たちが、
『君のおかげで幸せになれた』
と感謝する一方で、そこに感情は一切持たなかったばかりか
結婚に復讐心をぶつけたインジの契約書は
そんな夫たちに対する罪の軌跡だったのかもしれません。
『トランク』感想
コン・ユさん目当てで見ました
っていう視聴者が多そうな本作www
病んでるコン・ユさんを筆頭に、登場する
全員が問題を抱えている点が興味深かったです。
きっと平坦で楽な人生を歩んできた人など早々いないのでしょうから。
元は他人同士が運命共同体へと発展する結婚。
相手の良いも悪いも共に背負っていくのですから
100%は不可能でも、理解しようという姿勢や相手を重んじる心は
ずっと維持しないと自分自身をも追い詰めてしまうことになりかねないのかも
しれませんね。
子供問題も夫婦間には重要な事柄です。
ソヨンは一人で抱えこんでしまいますが、
その時にジョンウォンに相談し、心の内を打ち明けていれば
また違った結末になったのでしょう。
素直でいることや、自身の負い目も隠さずいられる相手は
貴重ですね。
とはいえソヨンは数年前からインジを気にかける夫を見ていました。
インジが夫に履かせたサンダルを奪い取るし、
インジが購入したのと同じトランクを自分も購入しました。
潜在的にジョンウォンの心の中のどの程度をソヨンが占めていて
何のために一緒に居てくれて、でも、
本当に合うのは、惹かれているのはソヨンではないこと。
悲しいかな、そんなジョンウォンの複雑さを最も理解していた
と言えるのかもしれません。
しかしそんなこじらせソヨンさんを思う人もまた
この世界には存在するのです。
ラストでは一旦は終わりを告げたジョンウォンとインジの二人の関係も
偶然の再会を果たします。
彼らはお互いの痛みを理解し、気持ちを尊重できる間柄であることが
描かれていました。
その間にある強い思いは再び二人を再会させるのかな?
と妄想しています。
結婚とはなかなか一筋縄でいかないことも多いのかもしれません。
しかしそれこそが結婚の醍醐味で、決して自分ひとりでは味わえなかった
景色も見られるのではないかと思わせてくれる一作でした。