『MaXXXine マキシーン』驚愕の犯人とは?/結末の深層を読み解く

洋画
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『Xエックス』(2022)、『Pearl』に続く3作目でありシリーズ完結編である
『MaXXXine マキシーン』

『Xエックス』で起きた事件の後日譚である本作は、テキサスを逃れて
ハリウッドに移ったマキシーンを描いています。

スターを目指すマキシーンに迫る闇の正体は何なのか?
結末の深層を読み解きます。

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『MaXXXine マキシーン』あらすじ

テキサスでの壮絶な事件現場から脱出することに成功した
マキシーンはロサンゼルスで人気のポルノ女優になっていた。

しかしその環境に限界を感じていたマキシーンは
スターへの道を画策してホラー映画の続編における主人公のオーデションを受けた。

その頃、町ではナイトストーカーという連続殺人鬼が
逮捕されず恐怖を蔓延させていた。

後日、見事にオーディションに合格したマキシーンは
『ピューリタンⅡ』の主役を演じることになる。

同僚のアンバーはマキシーンをハリウッドヒルズでのパーティに誘うが
映画のことに集中したいマキシーンは誘いを断った。

ホラー映画では稼げない・・・
と言ってアンバーは車で去って行った。

キャスト
ミア・ゴス、ケヴィン・ベーコン、エリザベス・デビッキ、リリー・コリンズ、
モーゼス・サムニー、ミシェル・モナハン、ボビー・カナヴェイル
 他

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以下、『Xエックス』、『pearl』『マキシーン』のネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年9月時点のものです。
最新の配信状況などは各サイトにてご確認くださいませ。

『MaXXXine マキシーン』を狙う驚愕の犯人とは

ハリウッド映画の主演を決めたマキシーン
自身の夢へとまた一歩近づいていました。

しかしそんなマキシーンを狙う影の存在が現れます。

6年前、マキシーンの身に起こったテキサスでの
壮絶な事件
に関する脅しでした。

テキサスでの過去

6年前、テキサスの農場に撮影に訪れたマキシーンと恋人らの
仲間たちは、経営者夫妻のパールと夫のハワードに襲われます。

彼らから逃げ惑うマキシーンでしたが、
次々と仲間が犠牲になって行きました。

その際、ハワードは心臓発作を起こして倒れるも、
パールは夫の銃を構えマキシーンに向かって引き金を引きました。

しかしその反動でパールは吹っ飛んでしまいます。
倒れたパールはマキシーンに毒舌を吐く強気な態度を見せますが、
マキシーンは去り際にパールを無残にひき殺したのでした。

そうして6年前のあの事件で生還したのはマキシーンたった一人だったのです。

怪しげな探偵現る

そのテキサスを訪れた際に録画したマキシーンの映像が送られてきたり、
脅迫のような嫌がらせが続く中で、
知らない男性がマキシーンを呼びつけます。

マキシーンを呼び出したのは探偵をしているジョン
という男でした。

マキシーンはジョンに、
過去の清算をしなければならない、
そのために彼の雇い主に会うよう勧められ
とある場所の住所を渡されます。

しかしマキシーンはテキサスの彼らとは何の関係もないし、
あったとしても自身が罪を負うなんてありえないことだと
毅然とした態度で言い返しました。

それでも、マキシーンの知人や友人が殺されていき、
ロス市警の刑事もマキシーンに知っていることを話すよう
い近づいてきますが、マキシーンは自身の身は自分で守ると言い放ち、
何かを話すことはありませんでした。

ある日、マキシーンを尾行するジョンを返り討ちにしたことで
ジョンからも個人的に恨みを買うことになり、狙われる身となった彼女は
主演映画に打ち込むことが出来ないでいました。

そんなマキシーンに監督のエリザベス
プライべ―トの問題はどんな手を使ってでも
処理してきなさいと告げます。

マキシーンは自身の才能を信じてくれている事務所の社長に
6年前の全てを打ち明け、探偵のことも相談しました。

そうして社長らの手でジョンは処理されたのでした。

犯人の正体は父親

しかしジョンの雇主の正体はまだ判明していません。

そしてマキシーンはふと犠牲になった友人たちが参加したパーティ、
前作「ピューリタン」の出演者・モリ―が行くと言っていた
パーティの場所がジョンが行くように言っていた場所と同じであることに
気づきます。

これ以上の犠牲を出さないため、一人でその場所へ向かうマキシーンを
ロス市警の刑事2人も追って行きました。

その会場にたどり着くと、マキシーンが子どものころ
「有名になりたい」という夢を語る映像が流れていました。

そしてそこに居た人物が振り返ったのです。
それは疎遠になっていた実の父親・アーネストでした。

アーネストは『Xエックス』において
TVで信仰を広めていた牧師でもありました。

娘を救うという父親の狂気じみた雰囲気に思わず後ずさりしてしまう
マキシーンの足がスーツケースに触れ、それを階下へと転がします。

スーツケースの中身がこぼれ、中からバラバラになった
モリ―が零れ落ちたのです。

スーツケースを見て驚いたマキシーンの背後からアーネストが襲いかかり
気を失ってしまいます。

そして気が付くとマキシーンは木に括り付けられていました。

アーネストはマキシーンを乗っ取った悪魔を追い払うと言うのです。
その儀式の撮影を始めるアーネストの信者。

その時、マキシーンを尾行していたロス市警の刑事たちが
乱入し、信者たちと銃撃戦に発展してしまいます。

支配と過去と罪への決別

マキシーンは自力で抜け出し、アーネストを追って行った刑事を
追いかけます。

刑事らと格闘の末重傷を負ったアーネストは彼の元にたどり着いたマキシーンに、
「裏切ってすまない」
と手を差し伸べました。

しかしマキシーンは「裏切ってない」と感謝を述べると
アーネストの頭に向けて発砲し吹き飛ばしました。

実の父親が連続殺人犯であり、さらなる悲劇を自ら止めたとして
一躍時の人となったマキシーン。

映画もラストシーンの撮影が終わり、
カーペット上を歩く、ハリウッド女優マキシーンがいました。

駆け付けた記者にあなたのようになるには?
と聞かれたマキシーンは言いました。

諦めないことね。大変だけどやりぬく覚悟が必要よ。

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『MaXXXine マキシーン』結末の深層に迫る

実の父親は何故、罪を犯し続け、その刃を娘にさえ向けたのでしょうか。

そしてそんなアーネストに躊躇することなくとどめを刺した
マキシーンの心理とは?

アーネストの教えでもある

私らしくない人生は受け入れない

とはどういう意味なのでしょうか。

アーネストの真意

アーネストは『Xエックス』にてTVごしに
信仰を広めていた牧師だったことが確定しました。

しかしその信仰心はやがて狂信へとその道を進んで行くのです。
それはもっと信仰を深めたいという思い、
そしてもっと名声を得たいという欲望、
はたまた信仰をしない者は悪に取りつかれているという妄信
がアーネストを狂わせてしまったのでしょう。

アーネストは信仰ではなく、ホラー映画やポルノ、そしてロックといったものに
夢中になる人やそれらの制作に携わる人物たちは
身体や精神を悪に侵されたのだとしていました。

そのために「救い」という名の惨殺を繰り返したのです。
また、その一部始終をカメラに収め公開することで自身の力を誇示し、
自身の欲を叶えようとしていた
のでしょう。

悪にさらわれたのは、ポルノ界のスターとなったマキシーン
も例外ではありませんでした。

しかしマキシーンに対しては娘でありながら、
父親の教えを守らず、自分で選択する意志そのものにも
敵意を見出していた気がします。

マキシーンのその姿を見たアーネストは怒りに震え
救いのもとに、その刃を実の娘にさえ向けたのです。

私らしくない人生を断ち切る

冒頭で少女時代のマキシーンが
「有名になりたい」
という夢をアーネストに語る場面がありました。
そしてその夢は娘なら叶えられるのだとアーネストもまた
激励していたのです。

しかし当初は愛情だと感じることが出来たアーネストの眼差しや
「有名になる」という共通の夢だったはずの未来は
マキシーンにとって抑圧に変わり、
それはむしろ目標を遮る障壁になっていったのでしょう。

アーネストの教えに従うことは決して私らしい人生ではないのです。
だから自身を偽わらない選択をし、父ではなく自身の意向に従う、
そうして自由と夢を手にするために。

そのたまにはマキシーンの前に立ちふさがり、
支配や抑圧を繰り返すアーネストはもはや邪魔な存在でしかありませんでした。

マキシーンは父親の教え、支配と決別し自分の人生と自由、
そしてスターへの道を掴み取った瞬間でした。

マキシーンが父を吹っ飛ばしたのと、
『Xエックス』でパールを轢き殺したのとが
重なって彼女に見せていたパールへの罪の意識ごと
過去を断ち切ったのだと視聴者に伝えます。

マキシーンと違えたパールの末路

『Xエックス』のラストでマキシーンに倒されるパールは
お前も(パールと)同じ道をたどるのだ
と豪語しました。

パールもスターになることを夢見ていたのです。
しかし抑圧的で支配的な母親の反対を押し切るために
両親をその手に掛けました。

そこまでしてもオーディションでは不合格となったパールは
自暴自棄になり自身の心を閉鎖し、罪を重ねていくことになりました。

パールは一度の失格でその夢を手放したのです。

有名になるために

そんなパールと同じ夢を追ったマキシーンの勝因は彼女と相反して
諦めることを知らなかった強い意志です。

本作のラストでマキシーンは夢を叶えるために
できることは何でもやりきる
と述べています。

そして何より諦めないことが大事なのだと。

その言葉通り、出来ることは何でもした結果、
ポルノの世界ではスターになったと言えるでしょう。

さらに高見へ登るためにその経歴さえ武器にして
チャンスを掴み取ったのです。

つかみ取った主演の座、スターへの一歩を
失くさないように、邪魔な者も、要らない過去も
自身をしばる父親さえ、排除
しました。

これからのことを聞かれたマキシーンは
『終わらせたくないだけ』だと答えます。

その視線の先には映画のラストを飾る作りものの
マキシーンの首が・・・。

終わらせないためにこれからもできることは
人間的な感情を捨て、モンスターで居続けるということの
示唆なのかもしれません。

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『MaXXXine マキシーン』感想

対比するように描かれたパールとマキシーン。

しかしパールの予言に反して彼女らの結末が交わることはありませんでした。

『パール』のラストで、夢を諦めた彼女はまさに
自分らしくない望まない人生を受け入れる道しか残されませんでした。

その代償は歪みひきつった狂気の笑顔。
それが顔にはりついたまま、
映画はずっとその様を映して幕を閉じていきました。

もしかしたらパールは夢に執着していた訳ではなく、
地方の農場で支配的な母親の元で選択の自由がない
という現状を打破したい気持ちの方が強かったのかもしれない
と思いました。

一方のマキシーンは自分らしくない人生を受け入れないことに
徹し、そのために何でもやり遂げました。

彼女の言う通りそれは簡単なことではないけれど、
過去の抹消、自身を脅かすものの排除、
そして支配との決別・・・。

それは罪に問われないのか?とひやひやするような
倫理観まで犯してしまうマキシーン。

父親をその手に掛けたという事実さえも
スターの道を昇る踏み台にしてしまうのです。

そんな彼女のラストに映るのは
技術が作った映画用のマキシーンの首。

その表情は上を見ているように見えました。

マキシーンの夢は叶ったのでしょう。
これからは、それを終わらせないことが重要なのです。
もし終わってしまったらパールのようになってしまうかもしれないから。

そして上を見続けるためには、もうマキシーンの心に
平穏が訪れることはないのかもしれません。

スターになったマキシーンは見事に夢を叶えたことは間違いなくとも、
その代償もまた大きかったと言えるでしょう。

気になるのは、マキシーンの成功が本当に真実なのか?
という点です。

ハリウッドサインをあの時代に『マキシーン』に変えるなんて
あり得るのか?

そんな意味深さを残しながら幕を閉じた本作。
皆さまはどのように解釈されましたでしょうか。

できればもう少しその先を覗いてみたかったと
思う一作です。

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