公務員・夏目アラタがプロポーズをしたのは
連続殺人犯・品川真珠。
そんな衝撃的な同名のベストセラーコミックスを柳楽優弥主演で
映画化した
『夏目アラタの結婚』。
果たして2人の結末はどうなるのか?
連続殺人犯・真珠との結婚は本当に「愛」なのか?
謎に迫ります。
『夏目アラタの結婚』あらすじ
🎬情報解禁
— 夏目アラタの結婚@乃木坂太郎【公式】🤨‖🤡 (@ARATA_superior) April 19, 2024
本日発表がありました通り #夏目アラタの結婚 の映画が9月6日に公開されます🙌🤡🙌
💍主人公・夏目アラタ役
#柳楽優弥 さん
🤡死刑囚・品川真珠役
#黒島結菜 さん
監督は #堤幸彦 さんです!
映画の公式アカウントもありますので、是非フォローを!
↓↓↓@natsume_arata pic.twitter.com/X091dEkD2M
児童相談所に勤める夏目アラタはある日、
山下卓斗から連続バラバラ殺人事件の犯人と文通をしていたと
告白をされます。
その相手は父親を殺め犯行当時ピエロの格好をしていたことから
品川ピエロと称された品川真珠でした。
文通の目的は品川の被害者である父親の頭部がまだ見つかっていないため
探し出したいという思いからでした。
しかし卓斗は自身が被害者の息子であるという素性を隠すために、
名刺を持っていた「夏目アラタ」の名前で手紙を送っていたのです。
真珠と面会して父親を捜して欲しいと頼む卓斗の顔に
不適な笑みが芽生えたことを危惧したアラタは、
文通を止めることを条件に、その願いを承諾しました。
そうしてアラタは、品川真珠の面会へ向かったのでした。
キャスト
柳楽優弥、黒島結菜、丸山礼、中川大志、藤間爽子、佐藤二朗、
平岡祐太。福士誠治、今野浩喜、立川志らく、市村正親 他
★U-NEXTでは本登録を迷っている方に朗報の31日間無料トライアルを実施中です!
トライアル期間中でも600ポイント付与されるので
『夏目アラタの結婚』もポイントを使って見ることができちゃいます。
是非、この機会にお試しになってみてくださいね!
★ebook japanでは初めてログインした方限定で6回も使える
最大70%オフのお得なクーポン配信中です!
以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2025年10月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。
『夏目アラタの結婚』衝撃の結末に迫る
品川真珠との初めての面会で、アラタはその風貌の変化に
驚きを隠せませんでした。
逮捕時の太っていた真珠の現在は痩せており、
ピエロの下の素顔はどこかあどけなさが残っていたからです。
しかし真珠の方は目の前に現れた「夏目アラタ」が
手紙の差し出し人とは別人であることを瞬時に見抜き
立ち去ろうとしました。
目的を達成したいアラタは焦って咄嗟に
「結婚しよう」
と呼びか掛けるのです。
すると真珠はそれを承諾し、アラタとの獄中結婚が幕を開けるのでした。
真珠はアラタが憧れている同僚の桃山を呼び出すものの
彼女を激高させたり、しかしながらあなたのようになりたいのだと言い
翻弄させました。
一方のアラタには自身の無実を語りながらも
少しずつ見つかっていない被害者の一部の在処を暴露していくのでした。
そんな折、アラタと真珠の弁護士である宮前は真珠の過去について
不可解な事実を見つけました。
真珠が8歳の頃に実施した知能テストのIQが当時70にとどまっていたのに対し、
逮捕時の21歳で実施した結果が108でした。
IQが30も上がるケースは特異であることに疑念を持ったのです。
真珠は無実だと言ったり、極刑を受けると言ったり、
その証言は二転三転していきました。
そんな中で真珠の実父である三島正吾が執拗につきまとい、
犯行を強要させてたのだと証言しました。
ところが逮捕時の現場にあった血痕の中に三島正吾のものがあり、
判定の結果、三島と真珠に間に血縁関係がないことが判明したのです。
真珠はアラタが『お前のことを殺人犯だと思っている。』
という本心を打ち明けると、真珠は嬉しそうに話し始めました。
自身が死んだら母・環の元に埋めて欲しいと頼んできたのです。
その場所と、土葬にこだわる真珠の真意を掴みかねたアラタは
実際にその場所へ向かってみました。
するとそこからはトランクに詰め込まれた
赤ん坊の遺体とへその緒が見つかったのです。
へその緒に記されたその乳児の名前は
「真珠」
でした。
この子が「真珠」であるならばアラタの妻・真珠は
何者なのか?
実は真珠の母・環は真珠を亡くしてしまったことを受け入れることが
出来ず、すぐに再び懐妊を試み、女の子を出産したのです。
その女の子こそが夏目真珠であり、
亡くなった『真珠』の身代わりとして年齢も偽り育てられたのでした。
そのため、年齢がバレないように環はできるだけ真珠を太らせました。
そして身分が露呈しないように、歌声が変わってしまうなどと理由をつけて
歯の治療に行かせなかったのです。
こうして真珠が真珠でないとするならば、
年齢的にも2歳の差がでることが判明し、逮捕時の真珠が
未成年であったことを証明する争いへと変わっていくことになりました。
やり直し裁判が行なわれる手続きの合間に法の網をかいくぐった真珠は
迎えに来た夏目アラタと共に逃避行へと旅立つのでした。
2人だけの空間でアラタは自身もまた両親を失くし、
グレていたことを語ります。
そしてそんな折に見かけたのは雨の中、裸足で玄関先に一人で
座っていた女の子だったと。
その少女を可哀そうだと感じたアラタは、ハンカチを渡し励ましたのです。
翌朝、アラタが目を覚ますと、離婚届と共に真珠が消えていました。
真珠は自ら刑務所に戻り、真実を語り始めたのです。
かつて病に侵された環が一緒に死のうと声をかけてきた時、
真珠は怖くて泣いてしまったと言います。
そんな真珠の姿を見た母親は心中を思い留まりましたが、
それ以降、辛そうな日々が続いたのでした。
あの時、止めたのは間違いだったのかもしれない
そんな後悔と自責の念から、看護のバイトをしていた真珠は
自らの人生を終わらせたがっている人に出会うと
毒針を差して殺してあげていたのでした。
母親の気持ちを汲み取ってあげることが出来ずに
辛い日々へと導いてしまった真珠の償いは
せめて、母と同じような苦悩を抱えた人を
楽にしてあげること。
それが品川ピエロと呼ばれた連続殺人犯の動機だったのです。
しかし三島正吾については真珠が偽物であることを
知っている唯一の人物であり、彼女に罵声を浴びせたことから
憎しみをもって殺めたのでした。
真珠が当時、未成年者だったことが考慮され、
懲役13年の判決が下されました。
そんな真珠の前に再びアラタは現れました。
涙で滲んだ離婚届けを手に、
寂しいから一緒に居たいと告白します。
そして翌日神前式を挙げようと言ったアラタ。
しかし真珠は当然その場に現れることはなく、
当日の出席者はアラタ以外誰もいませんでした。
それでも真珠はアラタを思い、アラタも真珠を思い描き
2人は無事に結婚式を挙げるのでした。
真珠との関係は「愛」か「執着」か!?
エンドクレジットの途中である回想シーンが描かれていました。
それは若きアラタが出会った、雨の中裸足で孤独だった可哀そうな女の子
の正体が実は真珠だったという種明かしでした・・・。
そしてその時にアラタが渡したハンカチを現在の真珠が大切に持っていること。
さらに、その匂いから最初に現れた夏目アラタがあの時ハンカチをくれた人だと
知っていたという事実でした。
ここまでは真珠がアラタへ抱いていたのは、救ってくれるかもしれないという
淡い希望と「執着」だったのかもしれません。
アラタの執着で真珠の恋が終わる
アラタもまた自身の両親を失い、不幸な環境のもとに育ったゆえに
グレてしまった過去がありました。
そんなアラタにとって自身と同じように
家庭に恵まれなかった可哀そうな子
を救いたいという気持ちを持っていました。
しかしその思いもまた、アラタ自身が救われなかったことへの執着
とも言え、同時に自分より可哀そうな子を見つけることで
心の安定を図っていた節もあるのかもしれません。
そんな2人が再会した時、
真珠は自分の不幸な身の上こそがコンプレックスの塊となって
押しつぶされていました。
ピエロに変身するのも、自分は「真珠ではない」というずっと
公にしたかった心の叫びなのではないでしょうか。
しかしアラタは当初、真珠を「ただの殺人犯」として見ていました。
そこに同情心など皆無で、目の前に居るのが真珠であろうとなかろうと
それは変わらないことだったのです。
奇しくもその思いは真珠の心に刺さるのでした。
アラタだけは違うのかもしれない
と、執着から愛情へと変化した瞬間なのかもしれません。
ところが逃避行の中で、実はアラタもまた幼い頃に出会った自分を
可哀そうだと思っていたこと、
真珠として姉の人生を強いられた過去を可哀そうだと
感じている胸の内を知ってしまいました。
それは真珠にとって絶望的な失恋だったと言えるでしょう。
アラタの心を突き動かすもの
一方でアラタは、自分がハンカチを渡したあの女の子が
実は真珠だったという事実に気づいたのかどうかは
明確には描かれていません。(と解釈しました。)
しかし、真珠の生い立ちを知って可哀そうだと思った感情が
彼女を傷つけ、遠ざけた現実を突きつけられたことで
自身の本音にも触れたのかもしれません。
ずっと好みの女性として見ていた桃山には
実は母親の影を見ていて、それは幸せな家庭を象徴していたに
過ぎないのではないか?
しかし真珠との日々はそんな穏やかなものは皆無でした。
数々の面会で翻弄され訳も分からず、
振り回される日々、ミステリアスな言動と笑顔の裏に
びっしり隠された暗い影。
それでもどれも彼女の一部であり、可哀想の一言には到底
収まり切れない真珠のオリジンなのだと。
その人生を感じた時、もっと知りたいと思い、
沸き上がる様々な感情こそアラタの心を動かしたのではないでしょうか。
そしてたった今、一人で過ごす自分が会いたいのは
誰なのか?
本能の部分で咄嗟に浮かぶ顔は桃山ではなく真珠なのだと。
そうしてアラタの執着は愛情に変わっていったのだと
思いました。
『夏目アラタの結婚』感想
サスペンス好きの筆者は、事前情報が皆無で鑑賞したこともあり、
あの『ガンニバル』の柳楽優弥が主演を務めることもあり、
恐怖の期待値マックスで震え上がる準備をして見ていました。
ところが蓋を開けてみると、その行方は純粋なラブストーリーの
ように流れが変わって行き、違う意味で大どんでん返しを
目の当りにすることになりました。
こんな結婚の形もあるんだとすれば
人の気持ちというのはやはり難解で、他人の心はおろか
自分自身を知ることにも一生を費やしていかないと無理かも?
と思ってしまうような良い意味で型破りな作品でした。
思えば、アラタとの再会で「真珠」ではなく
正真正銘の自分を見て欲しくて、「無罪」だったらどう思うか?
「極刑でもいい」って言ったら焦るのか?などなど
定まらない言動は、
女子学生のようにドキドキしながら行った駆け引きだったのかも
しれませんね。
ずっと被り続けてきた真珠やピエロの仮面を
運命の人であるアラタが探し出してはずしてくれた・・・
そんなラブストーリーでした。
家庭環境っていうのは本当に子どもの一生を左右すると言っても
過言ではないだろうと思います。
どうか暖かい家庭であふれますように!
と願わずにはいられない一作でした。
