『サブスタンス』デミ・ムーア史上最恐のラストをネタバレ考察/3つの謎とタイトルの意味

洋画
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言わずと知れたハリウッドの大スター、デミ・ムーア
そんな彼女が本作で演じる役もまた50歳を迎えたかつての大スター
という設定が興味深い映画、
『サブスタンス』

その展開は恐ろしく、グロくて衝撃的でした。

長きに渡りスターの座に君臨する大女優デミ・ムーアをもってしても
それは彼女史上最恐のラストと言えるのではないでしょうか。

そんな本作の衝撃の結末とタイトルの意味に迫ります。

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『サブスタンス』あらすじ

主人公は奇しくもデミと同様ハリウッドの大スターとして君臨していた
エリザベス・スパークル
現在はエアロビ番組「人生をスパークル」でインストラクターを務めていた。

しかしそんな彼女も50歳の誕生日を迎え、
若さ重視のプロデューサー・ハーヴェイから番組のクビを宣告される。

エリザベスが築いてきたキャリアも授与された賞などの功績も
若さの前で一瞬にして崩れ落ちてしまった。

悲痛にくれるエリザベスは運転中に自身の看板が撤去されて行く様子に
気を取られ事故を起こしてしまう。

運ばれた病院で出会ったイケメン看護師の男性は
涙に暮れるエリザベスにUSBメモリを手渡し、
人生が一変する
という言葉を残した。

それは
若くて美しい自分の分身を生み出せるという薬だった・・・。

キャスト
デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド、
エドワード・ハミルトン=クラーク、ロビン・グリア
 他

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2026年1月時点のものです。
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デミ・ムーア史上最恐のラストを解説

映画館では途中退席者も続出したという噂の
デミ史上最も怖すぎるラストとはどんなものだったのでしょうか。

危険な夢を叶える薬

かつてのスター女優エリザベススパークルは老いた故に突き付けられた
番組の解雇に落胆を隠せなかった。

そんな時、事故を起こして運ばれた病院で出会ったイケメン看護師から
誘われるまま若く美しく完璧なもう一人の自分を生み出すと言う
怪しい違法薬品『サブスタンス』に手を伸ばしてしまいます。

看護師から渡されたUSBに記された番号に連絡を取り、
指示されるまま廃墟に怪しげな箱を取りに行くエリザベス。

箱の中身にあった一本の注射を自身の身体に打ち込んでみました。

なんだ何も起こらないじゃないか!と憤慨したその時、
激痛と共にエリザベスの身体は細胞分裂のように裂かれ、
背中から生まれて来たのは若く美しい完璧な20代の分身の姿でした。

エリザベスから生まれた分身は「スー」と名乗り、
瞬く間にハーヴェイの目にもとまりエリザベスが出演していた番組の
看板の座を手にしました。

スーの活動期にはエリザベスの意識はないという
あくまで2人は一人の人物という概念のもとその生活がスタートしました。

希望のためのルール

彼女たちの入れ替わりを維持するために、
破ってはならないルールが存在しました。

スーの身体を維持するためには、エリザベスの脊椎から抽出された安定剤
の投与
が必要でした。

それは1週間分という単位で供給されるため、
1週間ごとに必ず交代することを定められていたのです。

ところが瞬く間にスターダムにのし上がり若さを満喫していた
スーの欲は膨らみ、とうとう1週間交代ルールを破ってしまうのです。

その代償は母体であるエリザベスの老化の促進でした。
まずは指の一部がしわしわに・・・。

驚愕したエリザベスが問い合わせると、
サブスタンスの運営は一度失われたものは元には戻らないと言います。

戸惑うエリザベスでしたが、それでもエリザベスの願いを叶えるスー
の活躍を止めることは出来なかったのです。

一方でスーはエリザベスの存在を軽視するような発言や行動が顕著になり、
そんなスーの発言を目の当たりにしたエリザベスは自暴自棄に陥り引きこもる
ようになります。

そして彼女たちはお互いに軽蔑し合うようになり、
スーはエリザベスとの交代を拒み、母体から髄液を抽出しまくる
暴挙に出たのです。

遅すぎた決断

そんな中、大晦日の番組MCという大舞台に抜擢されたスーは
エリザベスの脊椎からの安定剤も底をついたことでやむなく身体の交代をしました。

するとスーがルールを犯したしわ寄せを負ったエリザベスは、
あっという間に腰も曲がり足も弱くなり、髪も抜け落ちた老婆の姿
となってしまっていたのです。

見る影もなくなったエリザベスはようやくこのサブスタンスの中止
踏切ろうと決心します。

スーを終わらせるべく薬剤の投与を始めますが、大晦日の番組の看板が視界に入った
エリザベスは、どうしても中止することができず途中で手を止めてしまいました

その時、スーが目覚めてエリザベスが自分を抹消しようとした事実
を察知し怒りに震え、その勢いでエリザベスを殺害してしまったのです。

タブーが生んだ怪物

エリザベスの骨髄液が使用できなくなったスーは
使用は一回限りと記されたサブスタンスの薬品を自身に投与してしまいます。

それは決して行ってはいけなかったタブーであり、
禁忌を犯したスーの身体は美しさとは無縁の怪物モンストロ・エリザスー(以下エリザスー)
へと変貌していきました。

その姿は目も口も何もかも正しい位置にはついておらず、
背中にはエリザベスの絶叫顔が張り付いている始末でした。

しかしエリザスー自身は鏡を見つめ身なりを整えると、
エリザベスのポスターの顔部分を切り抜き顔に貼り付けました。

そして自分を待つ大舞台へと意気揚々と出かけるのでした。

スポットライトが当たる舞台上に上がったエリザスーでしたが、
その姿に観客は唖然としてしまいます。

その時、顔に張ったエリザベスの顔写真が剥がれ落ち
モンスター状の姿があらわになってしまいました。

怪物だ!と悲鳴をあげ逃げ惑う観客たち。

私よ!エリザベスよ!スーよ!と悲痛の叫びをあげますが、
そんな彼女を抹消することで対処しようとしたハーヴェイと観客たちに
向かってエリザスーの血しぶきや体液が襲いかかるのでした。

逃げるように会場を後にしたエリザスーは
そのまま崩壊の一途を辿っていきます。

歩くこともできなくなり崩れ落ちていく肉体・・・
そしてついには顔面だけになったエリザベスが這うように
辿りついたのは、ハリウッドウォークの自身の名が刻まれた星の上でした。

スターの証であるその星の上でエリザベスは
満足気に微笑みながら溶けていったのでした・・・。

翌朝、エリザベスの残骸は清掃員によって何もなかったように消され
変わることないハリウッドの日常が流れていくのでした・・・。

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『サブスタンス』3つの謎とタイトルの意味

クライマックスのグロすぎる展開に気を取られるうちに
あっという間に消えていってしまったエリザベス。

エリザベスは何故スーを終わらせなかったのか?
モンスターは何を意味するのか?
果たしてこの結末はバッドエンドがハッピーエンドか?

『サブスタンス』3つの謎に迫ります。

①エリザベスは何故スーを終わらせなかった?

エリザベスの身体から分裂し同じDNAを持って誕生したスーという上位互換の分身。

最初こそ生まれたスーが驚きを見せ、母体であるエリザベスの背中を
縫合している様子から薬品の投与以前のエリザベスの記憶を共有して誕生した
言えるでしょう。

しかしながらその後の記憶の共有はなされていないと示唆される展開の中で、
母体エリザベスの思惑とは裏腹に、欲望に特化したスーは暴走し、
互いを同一人物であるという最も忘れてはならなかった認識から
遠ざけてしまったのではないでしょうか。

そうして次第にエリザベスとスーの間には互いの思考の違いや嫌悪や嫉妬といった
感情が立ちはだかります。

さらにスーの暴挙によって被害があるのはエリザベスの方でした。

スーの脚光を感じることもできないエリザベスが、
最後の最後までスーを消し去ることが出来なった理由
は何だったのでしょうか。

スーが活躍すればするほど、そのことはエリザベスの栄光の終わり
突き付けられる証となり心の傷は広がっていったでしょう。

自分への卑下たる思いがスーの存在によってますます加速し、
やはり年を重ねた自分に価値はないという劣等感と自己否定の感情
刻む結果となったのではないでしょうか。

だとすればもうエリザベス自身にはあの舞台に立てるチャンスは
巡ってこない
ことは明白だったのです。

ならばせめて自分の分身であるスーがあの大舞台に上がる姿を
実現させること
が唯一のエリザベス復活の道だったのでしょう。

例えそれが自身の姿ではなく、スーという分身の存在を通して
しか味わうことができない疑似体験だったとしても。

エリザベスのかつての栄光に対する執着が、
スーの存在を消し去ることを許さなかった
のです。

②見る者を驚愕させるモンスター

しかし一方でスーの方は自分を消し去ろうとしたエリザベスを自らの手で
抹殺してしまいました。

元来、分身にすぎないはずのスーが母体を消し去るというその行為が
招いたのはエリザベスが求めていた美しく若く完璧な存在とは
真逆のモンスターでした。

エリザベスがサブスタンスを利用し、得られたものは、
スポットライトでも自身の復活でもなく、美と若さと完璧さを求める限り、
もうエリザベス自身には未来も希望もないという残酷な現実でした。

スーはエリザベスの美や若さを追い求める欲望の部分を担った存在でした。
そして彼女が暴走し欲望に執着し追い求めすぎた末に
真逆の容姿へと変貌してしまうというこの結末は、
エリザベスの本当の望みを浮き彫りにしたのではないかと思いました。

劇中で久しぶりに再会した同級生との食事へ行くために
何度もメイクを直した末、結局ありのままの自分では
会いに行くことが出来なかったエリザベス。

しかしエリザスーに変貌した彼女は一転、
その姿を気にも留めず鏡を見て身なりを整えると、
若く美しく完璧ではない(と思っていた)自分の顔写真を張り付けて
るんるんと出て行ったのです。

本当はエリザベスの願いはあのスポットライトでした。
それが若かろうと年を重ねようとそんなことは関係なく
ただそこに自分の居場所を確保したかったのです。

しかし、その望みの達成を邪魔するのはいつだって
美しくなければ、若くなければ・・・という他人の視線と価値観でした。

エリザスーという存在は他人の視線からエリザベスを解放し、
そのことで初めて彼女は自身の本心に気が付いたということなのでは
ないかと感じました。

③この結末はバッドエンドか?ハッピーエンドか?

奇しくも怪物になったことで、自分を嫌悪し人生を謳歌できない
日々からエリザベスは解放されたという結末になりました。

他人の視線や価値観などどうでも良くなったエリザベスの
結末は身体を手放し、顔面だけになって
かつての栄光を象徴する場所で満足気に微笑み消えて行ったのです。

最後に微笑んだエリザベスにとっては
この物語はハッピーエンドだったと言えるのかもしれません。

しかしそれをどうとらえるかは視聴者次第と言えるでしょう。

エリザベスはプロデューサーによって、隣人によって、
他人によって崩壊して消えてしまったその悲劇はバッドエンドだと
捕らえることもできるでしょう。

『サブスタンス』タイトルに込められた意味

『サブスタンス』というタイトルに使用された言葉には
「物質」、「実体」、「中身」、「本質」、「財産」などなど
実に多くの意味が存在するようです。

主人公はルッキズムという物質的なもので自身の価値を測ってしまい、
自分の本質を見つめることも、中身やこれまで培ってきた
見えない人生の財産に目を向けるこももできませんでした。

その結果、欲望の渦に飲み込まれ彼女の人生自体が
幕を閉じてしまうことになったわけです。

しかしこの結果は決して彼女が愚かだったわけではなく、
誰しもが人生において切り離せない「他人」の視線に
自分自身が敗北してしまった
にすぎませんでした。

特にその傾向が顕著に表れる世界に身をおいた
エリザベスの悲劇だったと言えるでしょう。

賛否を巻き起こしたクライマックスのエリザスーの血しぶきは、
エリザベスを追い込んだ者たちへの逆襲のようではなかったでしょうか。

そんな社会への皮肉や警鐘が描かれているといもいえます。

しかしながらそんな現実があろうとも、
自分自身が自分を大切に扱うことは尊くて、
自分の価値はもっと本質的なところに存在しているのだから、
自分らしさを誰もが失わずに過ごして欲しいという願いや希望が
描かれているのではないかと思いました。

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