実話に基づく物語『フロントライン』感想・レビュー/DMATが守り抜いたもの

邦画
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2020年2月に起こった豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号での
未知のウィルスによる集団感染事件。

その事実から着想を得た物語
『フロントライン』のネタバレレビューです。

自らをも危険にさらしながら人命のために最前線に立った
DMAT隊員をはじめとする現場の真実の物語に迫ります。

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『フロントライン』あらすじ

乗客乗員3711名を乗せた豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号内で
未知のウィルスによる集団感染が発覚する。

ダイヤモンド・プリンセス号は日本の横浜港に入港していた。

しかし日本国内には未知のものや大規模なウィルスに関する
専門機関は存在しない。

そこで対策本部に派遣された厚生労働省の役人・立松信貴
医療ボランティア組織DMATに乗船しての対策を依頼する。

DMATは専門的な訓練を受けた医師をはじめ、看護師や医療事務職による
チームで構成されていた。

しかし本来彼らは災害医療を専門とする組織であったため
対策本部に出席したDMATの指揮官・結城英晴は難色を示すものの、
人命の危機を前にしてその依頼を辞退するという選択肢はなかった。

そうしてダイヤモンド・プリンセス号に隔離された
乗客全員の下船を目標に彼らは立ち上がったのだった。

キャスト
小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、森七菜、桜井ユキ、美村里江、
吹越満、光石研、滝藤賢一、窪塚洋介
 他

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2026年1月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

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『フロントライン』DMATが守り抜いたもの

本作は2020年に国内発のコロナ感染が確認された
豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号内で起こっていた真実が
モチーフとなっています。

得体の知れない脅威であったコロナというウィルス。
筆者も横浜港に停泊した豪華客船の生中継を眺めていた記憶が
蘇りました。

当時、まだその影も形もわからないその恐怖を前に、
担当外でありながら突如国からの任命を受けたDMAT
その脅威に向かう最前線に立ったのでした。

最優先は人命を貫くDMAT

2005年に発足されたDMAT(Disaster Medical Assistance Team)は
医師・看護師・業務調整員らから構成された災害派遣医療チームです。

大規模な災害や事故などから48時間以内に現場へ駆け付け、
応急治療や重症患者の搬送などを請け負う専門家たちなのです。

あくまで彼らは災害対策を担当としていましたが、人命の危機を目前にして、
DMATの指揮官・結城英晴が総指揮をとり、彼の同志でもある
仙道行義がダイヤモンド・プリンセス号内での責任者として乗船しました。

同じく岐阜から駆け付けた真田春人をはじめとしたDMAT隊員らが
乗船したのでした。

現場の中で直接「命」と対峙している仙道と、
ウィルスが日本へ上陸することを阻止したい厚生労働省
との間には見解や方針の違いが露呈します。

しかし結城は仙道と共に、陽性者を優先的に下船させよという任務に反し、
重症者や呼吸器系の疾患を患っている者を最優先とする方針を決意します。

ところが船内の患者の搬送には面倒な事務手続きが必要であるという
国のルールが存在していました。

そんなことをしていたら助けられる命も助からないかもしれない。
守らなければならないルールが困難なら、そのルール自体を変えてしまえばいい

と、命を助けるために出来ることはすべてやる
という結城の姿勢に立松は心を動かされていきます。

脅威が分かつもの

そうした中でも感染者は増えて行き、一旦港を離れなければいけない船の制約
など日々困難は勃発しますがDMATをはじめ、クルーなどの尽力もあって
患者たちの下船は順調に行われていました。

しかしアメリカからの旅行者ブラウン夫妻の夫が搬送された後、
残されたバーバラ夫人は夫の状態も知らされないまま
一人残された不安から精神的に限界を迎え船から身を投げ出そうとしたのです。

ダイヤモンド・プリンセス号のクルー・羽鳥寛子は何とかバーバラを説得
することに成功し、仙道に夫の搬送先へ夫人を連れて行って欲しいと哀願します。

羽鳥の熱意に応えるべく仙道と結城の働きかけで立松が動き、
バーバラ夫人は無事に夫と面会することができたのでした。

命を担う者たちの決意

そんな折、対策が講じられた当初、乗船していた感染症専門医の六合承太郎
船内の悲惨な状況を暴露する動画を投稿したのです。

DMATは感染症に関しては無知であり、
ゾーイングなどの対策の不備を批判しました。

この動画が発端となり乗船しているDMAT隊員たちや
その家族らは差別や嫌がらせの標的
となってしまったのです。

これを危惧して乗船を辞退するDMAT隊員が増え始め、
支援活動自体に支障をきたすようになっていきました。

隊員の一人で、妻から心配されながらも岐阜から駆け付けた
春田は仙道と結城に対し、動画への反論を行って欲しいと願い出ます。

しかし仙道は反論は行わないと決定し、
結城もこの決定を支持します。

春田は食い下がります。
船内の乗客たちは心配されるかもしれない。
でもクルーや隊員、そしてその家族の危機には誰が心配してくれるのか?
・・・と。

一見、非情に見える仙道と結城の決心。
しかし結城は言います。

一度反論すればまたその反論が生じ、いたちごっこのように
なるかもしれない。
そんなことに時間を費やす暇はない。
我々は命を担っているのだから・・・。

大切なのは最善を尽くすこと

当初からダイヤモンド・プリンセス号を追い報道を加熱させていた
中央テレビ報道センターのディレクター・上野舞衣

一本の動画が突き動かした顛末を目撃しながら
さらに隊員たちやその家族ら支援に尽力している者たちを
追い詰めていく報道に疑念を抱くようになります。

上野は動画に反論をしない結城の言葉が忘れられず
再び結城の元を訪れてオフレコで問いました。

もしもう一度この災害があったとしたらあなたは同じ対応をしますか?

結城は、日本にはアメリカでいうCDCのような専門機関は存在しないから、
専門的に完璧にはできなかったかもしれないが最善のことをしたと思っている。

と答えます。

上野は結城の言葉と医療従事者としての姿勢を尊重し、
これ以上の彼らの弊害になる報道を行いませんでした。

善意の力

一方で、Facebookには六合の暴露動画に対する反論があげられたのです。

プリンセス号に乗船している有志の医師がDMAT隊員らの批判を黙認できず
暴露動画に対する反論の発信をしたのです。

これを受けて暴露動画の配信を取り下げた六合、
そして世間の目も変化して行きました。


隔離期間の14日を経て、陰性を保っていた者及び発症しなかった者は
下船を許可されることになりました。

しかし一方で、無症状の陽性者や感染者の濃厚接触者となった乗客には
さらなる船外での隔離が余技なくされたのです。

未知の脅威への危惧から受け入れ先を見つけるのが困難な中、
まだ開業前だった愛知にある藤田医科大学病院が協力に名乗りをあげました。

容態急変者が続出したアクシデントがあったものの、
そうして結城をはじめとする隊員たち、立松や藤田医科大学病院の医師・宮田らの
尽力下で、受け入れが完了したのでした。

これをもって壮絶を絶した現場のDMATやクルーの闘いは幕を閉じたのでした。

疲労困憊の羽鳥の元にはバーバラからの夫の病状に関する
朗報が届き、胸をなでおろします。

こうして未知の恐怖を前にDMAT隊員たちをはじめ、あの時最前線に立った人たちは
人を心を命を守り抜いたのです。

しかし闘いを終えたばかりのDMATに休む間もなく、
仙道は次の現場へ向かっていたのでした・・・。

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実話に基づく物語『フロントライン』レビュー

それは多くの視聴者にとってまだ記憶に新しい
わずか6年前の悪夢でした。

しかしながらその悪夢を最前線で立ち向かった彼らの物語を
恥ずかしながら筆者は本作で知ることとなりました。

そして暴露動画や各国からの日本の対応に対する避難が
どれほど最前線に立つ彼らを追い詰めていたのかも
今更知ったのです。

コロナウィルスは多くの人生を変えてしまいました。
それは恐ろしく絶望的で日常の崩壊を意味していました。

劇中でのバーバラも、もし旅行に来なかったらという後悔に
押しつぶされ自らの人生を終わらせるまでに追いつめられることに
なります。

あの光景は決して他人事ではなかったでしょう。

そんな彼らを、私たちを救ってくれる誰かの存在があって
今日、我々は再び日常を迎えることが出来ているのかもしれません。

しかし当時、人のために自らの危険をも顧みず尽くしていた彼らに
向けられたのは激励でも賞賛でもなく
差別や嫌がらせといった非情な仕打ちでした。

春田の誰が我々を心配してくれるのか?
という問いは今になって多くの視聴者の胸を貫いたのではないでしょうか。

けれど結城や仙道に外野の非情な声は届かない。
それは彼らが何をしにそこに立っているのかを
理解しているからなのでしょう。

差別や嫌がらせを恐れてひるむ医療従事者に対し
責めることなど出来ません。

しかし結城は言うのです。
そんな人は医者を辞めるべきだと。

そう言い切ることが出来る結城は確かに強く無敵の
主人公そのものに映るのです。

けれど本当はそうではないのかもしれません。

結城の中にある強さは結城の人としての思いやりの大きさに他ならない。
人類だからこそ持っている他者に対する思いやり。

ともすればそれは誰の心の中にも眠っているものなのでしょう。

この物語のラストでは彼らの闘いはこれからも続いて行くことを
示唆して視聴者にエールを送っているのです。

その善意目覚めさせましょう・・・と。

この一件で自責の念にかられる立松に対し、
結城が「偉くなれ」と激励する場面が印象的でした。

「踊る大捜査線」を彷彿とさせる懐かしさや温かさを感じました。
人の痛みがわかる人に上に立って欲しい。
それは多くの人の願いですよね。

そんな結城を演じた小栗旬からの誘いによって本作に参加したという窪塚洋介。
劇中でも戦友として同じ志を持つ結城と仙道の関係性が描かれますが、
その迫真の演技は彼らの関係性があってこそ熱く感動的に映ったのかもしれません。

人気俳優が名を連ねた人選も功を奏したと思いました。
それぞれのキャラが引き立ち、真に迫る演技は心に響くものでした。

当時は日本の対応の遅れや対策法に対して各国の
批判は相次いだ記憶があります。

しかし間違いなく彼らは我が国の誇りであると
胸を張って言える一作でした。

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