まだ間に合う|目黒蓮主演ドラマ【海のはじまり】1~3話ネタバレ考察・感想

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2024年夏の月9ドラマ
目黒蓮主演の『海のはじまり』

生方美久氏が脚本を担当するオリジナル作品である本作
に寄せられる感想には、
『辛すぎる』『月曜からこんなの見られない』
という風にその重すぎるテーマで話題はもちきりです。

しかしながらその重みの中には、それだけサラっと流せない
ものが潜んでいるともいえるのです。

見逃してしまったあなたも今ならまだ間に合いますよ。

そこで本記事では1~3話までのネタバレもふまえた
解説や推察、感想を綴っています。

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〖海のはじまり〗あらすじ

月岡夏は都内の印刷会社に勤める営業マン。
化粧品メーカーで勤務する百瀬弥生と交際中。

ある日、2人が夏休みの予定について話し合っていると
夏の携帯が着信する。

それは、大学生時代の彼女だった南雲水季
訃報だった。

葬儀に出席するため夏は故郷へ帰る。
葬儀場で1人思いを馳せていると
小さな女の子が1人で絵を描いていたので話しかけた。

彼女を迎えに来た津野晴明は夏の名前を聞くと
急に顔色が変わり、そっけなく接してきたのだった。

夏が帰ろうとバスを待っていると、
水季の母の朱音と、先ほど一緒に過ごした女の子が現れる。

朱音は夏に自分の連絡先を手渡す。

夏がその行動に疑問を抱くと、朱音は言ったのだった。

あの子は水季と夏の子供の『』だと・・・。

キャスト
目黒蓮、有村架純、泉谷星奈、古川琴音、池松壮亮、
木戸大聖、林泰文、西田尚美、大竹しのぶ
 他

まだ間に合う『海のはじまり』は何処で見られる?

TVerでは無料で見逃し配信中!

FODでも最新話まで配信中

以下、1話~3話までのネタバレ含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年7月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

テーマは『親子の愛』

本作では親子間の愛情をはじめとする家族について
が描かれています。

月岡夏の家族は両親と弟。
しかし、母親は再婚であり、継父の連れ子である
弟の大和とは血の繋がりがありません。

それでも両親は夏の
〖言葉にするのが苦手〗な性格を理解し
見守っています。

大和も血の繋がりはなくても
何でも話せるような間柄で夏の家族は
絵にかいたような幸せなファミリーと言えます。

そんな夏が突然、大学時代の恋人の水季との間に
子供がおり、自分は父親だと知らされます。

父親という実感

実は水季が妊娠していたことを夏は知っていました。
しかし水季の中絶するという決意は固く、
止められなかった夏は病院へ提出する書類にサインをしました。

そして間もなく水季に振られてしまった夏は
それ以後水季を会うことはありませんでした。

それでも夏は、あの時の子が生きていてくれたことに
安堵
したのです。

しかしながら突如目の前に訪れた
父親という責任

7年近くの間、その存在も知らなかあった実の娘と
どのように関係を育めばいいのかわからない
夏の父親としての成長過程に待ち受ける困難はいかに・・・。

母親になりたかった弥生

実は弥生にも元恋人との間に
子供ができていたのです。

しかし元恋人は中絶を希望し、
弥生が出産することはありませんでした

その傷は弥生の心に深く刻まれ
夏との幸せな毎日を送る今でも
忘れることはありません。

亡き子供の供養に訪れる弥生はある日、
夏には子供がいたという告白を聞くことになります。

水季とは同じような場面を経験しながら
1人で産む決心をした水季の覚悟と、
産んでくれていたことに安堵した夏を目の前にして、
恋人に言われるがままに、自身を納得させ
産まなかった弥生は後悔の涙を流すのでした。

そうして海と向き合う覚悟ができた弥生でしたが、
自分の娘を取り戻したかのような、
〖母親になること〗に対する焦りと願望が
先走ってしまいます。

失意の母親の心理

海を1人で産むことを決めたのは他ではない水季でした。
そして父親である夏はその存在すら知らなかった

そのことは重々に承知していたとしても
たった一人の、やっとできた子供だった水季を
こんなにも早く見送らなければならない朱音の苦しみの
矛先は夏や弥生へ向かってしまいます。

恋人に実は子供が居たことを知らされたらどんなに苦悩するか、
そんな想像をしていた朱音をよそに、水季をさしおいて
弥生は海の母親になろうとしている
こんなにも簡単に。

そのことが許せない朱音はつい弥生に
〖子供を産んだことはあるのか〗
と詰めよってしまいます。

弥生は悪いことはしていないのです。

それでも娘を失くした母親の愛情と悲しみ
計り知れず、気持ちの整理などつけようがない。

しかし、その苦しみはまだ誰も知る由もないですが
弥生もまた同じものなのです。

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〖外野〗の2人が辛い

基本的に登場人物は
優しい人たちなのです(現時点では)

しかしながらその思いが強い故に
翻弄される『外野』である2人の辛さが癒える日は
くるのか?

という点においても見逃せない展開となっています。

イルカの色が示唆する心の距離

海の母親として早く仲良くなりたい弥生は
誕生日のプレゼントを嬉しそうに選びます。

そして海の好みを聞き出した弥生がプレゼントしたのは
〖ピンク色のイルカ〗でした。

海はこのプレゼントを見て喜んで見せます。
しかし、海が夏に自分で選んだと言って見せつけた
ランドセルの色は深い青色だったのです。

さらに、水季との回想シーンの部屋にも
水色のイルカが登場します。

つまり海は水色や青といった寒色系の色が好きなのでしょう。

『イルカ』と言えば本来は水色や白、灰色などで表現されることが
多いものですが、その色にピンクを選ぶ弥生と海の間には
まだ遠い距離があることが示唆されています。

SNSで炎上する男

3話まででちょっと炎上しちゃっているのが
津野晴明さんです。

津野は水季と同じ図書館で働き、
水季の代りに海の面倒を見たりするなど
恋人という関係性はないものの
水季親子に深く関わっていました。

恐らくは津野の方は水季に思いを寄せていたのでしょう。

しかし、水季の方は、海に夏との思い出話を聞かせるなど
海の父親は夏しかいないという思いが固く、
津野の入る隙間は皆無だったことが推察できます。

それでも朱音のことを『お母さん』呼びする彼は
1人になった海を迎い入れる準備をしていたのかも
しれません。

ところが7年近くも海のことを放っておいて
今更ひょっこり出てきて海との時間をかっさらっていく。

そんな夏の隣には水季とはタイプの違う女性が居る。



津野にとっては受け入れられない思いは
夏に対する嫌味や皮肉たっぷりの言動へと化していきます。

あまりにも意地悪すぎて世論が燃えてしまう彼ですが
それは愛情深い故であり、根は優しそうな雰囲気なので
いつかはきっと夏の力になってくれるのではないか
と予想しています。

パパはいつから始まるのか?

海の対応に慣れている朱音や弥生とは異なり、
子供の会話に興味が持てなかったり、
子供がわかるはずもない難しい言葉を平気で使ってしまう夏。

そして夏は
いつも笑顔で元気にふるまう海に対し、残酷な現実を突きつけ
ちゃんと悲しむことを促します。

そして海はやっと涙を流すのです。
母を思い悲しむ時間を大切にするのでした。

海は恐らく好みではないピンク色のイルカを貰っても
満面の笑みを浮かべ喜んで見せるように、
悲しんでいる祖母や祖父の前で元気でいること
を演じていたのかもしれません。

しかし自分の気持ちに向き合わず蓋をし無理をする心
いつか壊れる日がやってくるのではないでしょうか。

それを察してか否か、
きちんと泣かせた夏の少し非情的なこの行為は
母親ではない弥生が止めたのとは対照的に、
本当の父親だから許され、できる行為なのかもしれません。

そして泣きながら抱きついてきた海を
抱きしめ返す夏はあの瞬間かたパパが始まったと
言っても過言ではないでしょう。

『いなくならないで』の真意

子供には必ず母親と父親がいる。

そう聞かされて育った海の心の支えは
水季と会ったことがない夏だったのでしょう。

しかし母親を失くした海にとっては
もう夏しかいないのです。

無理をして『パパの仕事』をして欲しいとは思わない。
でも・・・

会えなくなる、
父親であることを否定する

そのことだけはしないで欲しい。

それはママの居た証、自分の存在、
親からしか受けられない愛情や温もりさえも
否定すること
になるから。

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〖海のはじまり〗感想

弥生の傷み、朱音の悲しみ、津野の悔しさ等々、
どの人物の目線にたっったとしても
心にグサッとくる本作ですが
その物語は水季が誕生させた海から始まります。

自分の気持ちを言葉にするのが苦手で、
他人のことを思って考えすぎちゃう夏が
相手だったから、夏に父親を強いることはしたくなくて
水季は1人で産む決断を告白できなかった
のだという悲しい決断が語られました。

しかし水季は、そんな優しくて嘘のない夏を
尊敬しているからこそ
できれば自分以外が海を育てるなら夏がいい

そう願ってもいた水季は、密かに夏の元へ海と
共に足を運んだのかもしれません。

結局、水季が夏に会うことはありませんでしたが
いつか海が夏と会って欲しいという望みは消えなかったのでしょう。

そして夏と会った海が迷わず夏を選択する、
そんな確信から朱音に
海の希望を尊重してほしいと頼んだのではないでしょうか。

水季という人の強さと広い海のような視界の広さに
感服してしまいます。

しかし血の繋がりがあっても娘の存在を知らなかった夏は
なかなかパパだと胸を張ることができません。

一方で血の繋がりはないのに、海を我が子だと思って
母親になろうと懸命になることができる弥生。

血の繋がり云々は関係なく親子とは複雑なものです。

全ての人が幸せな家族ではないように、
多くの人が葛藤する姿があるように、
正解などないのかもしれません。

しかしそれでも
『楽しかったね』と振り返られるような
思い出が増えて行くような
そんな家族を作りたいと願わずにはいられない
一作です。

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