ネタバレ考察【君たちはどう生きるか】あらすじとラストの眞人の選択の理由とは?

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宮崎駿監督の最新映画【君たちはどう生きるか】

鑑賞した人からは難解な内容に戸惑いの声もあがっているようです。

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眞人はなぜ現実の世界に戻る選択をしたのかな?

そんな疑問を考察していきたいと思います。

眞人の行動の意味がわからなかったという方のための
謎を紐解くヒントになりますように。

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〖君たちはどう生きるか〗あらすじの紹介

太平洋戦争下の日本で、裕福な家庭に暮らす牧眞人。

しかしある日の夜中、母ヒサコは入院先の病院が火事になり帰らぬ人となってしまう。

母を失くした痛みが癒えない眞人をよそに、父親はヒサコの妹・夏子と再婚し、
夏子との子供ができる。

夏子の実家へ疎開した牧家。

実家の屋敷の敷地内には大叔父が建てたという塔があったが、
屋敷で働くおばあちゃんたちは眞人にそこへは立ち入らないように助言したのだった。

夏子にも新しい学校にも馴染めずにいた眞人は、
いじめにあった帰り道、自らを傷つけ血まみれで帰宅するのだった。

そんな中、塔の周りを飛ぶアオサギが眞人に話しかけて来る。

〖お母さんが待っている〗・・・と。

以下、作品のネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意くださいませ。

眞人の行動の理由をネタバレ考察

本作の主人公は家庭環境には恵まれながらも、戦争という状況下で、
最愛の母を失くし、悲しみを共有できるはずの父親は早々に再婚してしまい
孤独に苦しんでいました。

そんな眞人が母・ヒサコが残した本と異世界を通じて成長していく過程での
行動とその理由を推察しました。

眞人の3つの行動の理由

戦争下の日本で飛行機部品の製造に携わっている眞人の父親。

皮肉にもそれ故に眞人は裕福な家庭で暮らしていました。

そんな眞人がした選択の裏にはどんな心情が隠されていたのでしょうか。

⓵石で〖自分を傷つける〗理由

最愛の母を失くしたばかりの眞人は、その傷が癒えないうちに
父親と叔母である夏子が再婚したこと、新しい命を授かったことを
祝福することが出来ませんでした。

そして新しい生活にも馴染めなかった眞人は、
寂しいとか辛いとか逃げたいとか色んな心情から、
父親の注目を自分に向けて欲しかったのだと思います。

いじめっ子が罰をうけたらいいのに

という意地悪心もあったかもしれません。

眞人の父親は怒りをあらわにして新しい学校に乗り込みますが
それは本当の意味で眞人の心に寄り添ったとはいえませんでした。

一方で、夏子の方は眞人の傷ついた姿に謝罪をします。

自分のせいで、眞人を傷つけてしまったという罪の意識が眞人自身にも
強く刺さったのではないかと思います。

眞人はこの自傷行為を『悪意』と表現しますが、その悪意は
この時の夏子を傷つけてしまった行為であり、
潜在意識のどこかで父を奪った夏子に向けられたものだったのではないでしょうか。

②〖夏子を探しに森へ入った〗理由

母親として認めていない夏子を探しに森へ行ったのは
一冊の本が眞人を変えたからでしょう。

それまでの眞人は夏子を母親として受け入れることが出来ずにいました。

そんな折に見つけた、ヒサコが眞人に残した『君たちはどう生きるか』という一冊の本。

そして
夏子が眞人の気持ちを組んでくれていたという事実を垣間見たのです。

眞人は自分に対し罪の意識を持ち苦悩する夏子に悪意を向けていたのだと、
うちのめされました。

その後悔と罪悪感が夏子を助けに森へと導いたのではないでしょうか。

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③〖後継者にはならなかった〗理由

その世界には最愛の母ヒサコがいます。

馴染めない学校の同級生もいません。

その世界に居る方が、眞人にとっては楽なのかもしれません。

それでも、後継者としてそこにとどまることをせず、
苦しみや辛いこと、悪意でいっぱいの現世へと戻る決意をしたのは

誰かが積み上げた人生ではなく、困難であったとしても自分の人生を
選んだからなのではないでしょうか。

最後にこっそり石を持ち帰った眞人が印象的でした。

最後の眞人の石を持ち帰るという選択は、
若きころのヒサコと過ごした異世界の記憶を大切な思い出にしたかった。

そして眞人を産むために、自分の不幸な運命を受け入れるヒサコの決意
を目の当たりにして、眞人自身もまた前に進む準備が出来たからなのかも
しれません。

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〖君たちはどう生きるか〗を見た感想

ジブリでは珍しいとされる〖悪意〗をあらわにした主人公。

そんな眞人目線で描かれる世界は、きれいごとだけではないからこそ
見ている者の心に刺さったのだと思います。

本作の時代や主人公の設定などが、宮崎駿監督の生まれ育った環境と
似ていることも興味深いところでした。

自身の経験や傷を踏まえたうえで訴えたかったことが
眞人の選択の理由だったということでしょうか。

劇中では小さな悪意が積み重ねられ、大きな争いの坩堝となっていた人間界。

それは目も当てられない悲惨な世界であったけれど
生きてきて良かったと思える。

いつの時代にも悪意は存在し、人は困難を一つ一つ乗り越えながら
進まなければいけない。

けれど
そんなでこぼこした道こそが人の進む正しい道であり人生なのだ。

そんな風に思わせてくれる一作でした。


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