コナン【黒鉄の魚影】黒の組織を脅かす開けてはならない玉手箱とは?

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名探偵コナンの劇場版と言えば、
毎年その記録を更新してきたことで有名ですが、
2023年に公開された26作目【黒鉄の魚影】では初の
興行収入100億円越えを達成しました。

本作では『純黒の悪夢』以来実に6年ぶりに〖黒の組織〗が登場したこともあり
見逃せない一作となっています。

Huluなどの動画配信サービスでの提供もスタートしているので
この機会に是非鑑賞してみてください。

さてそんな【黒鉄の魚影】では黒の組織のミステリーのひとつ
ベルモット姉さんの『開けてはならない玉手箱』を巡る行動が話題になりました。

何故、あの行動をしたのか?
本作におけるベルモットのした行動の真意についてネタバレ解説・推察しています。

関連記事
・コナン劇場版『黒の組織』が登場する映画タイトルは?
・『黒鉄の魚影』に登場する黒の組織についてまとめ

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『黒鉄の魚影』あらすじ

黒の組織に潜入しているキールは抹殺対象であるユーロポールの女性を
逃がそうと画策するが、ジンの手によって抹殺は実行されてしまう。

その頃コナンたち少年探偵団は、八丈島にある鈴木財閥のホテルに
招待されていた。

限定のブローチを購入しようと整理券を手にした灰原哀が、
整理券を入手できずに落胆していたおばあさんに自分の整理券を
譲っていた場面を目撃した園子からのご褒美旅行だった。

そんなコナンに沖矢(赤井)から、組織の№2であるラムの側近ピンガ
動きが怪しいとの連絡が入り、コナンは警視庁の船に乗り込み
パシフィック・ブイという島の沖合にある施設に潜入する。

パシフィック・ブイはインターポールの施設で、世界中の防犯カメラの
映像を追跡できるシステムを保持し、本格始動に向けて動き出していた。

パシフィック・ブイで働く直美は、現在の顔を元にしてAI解析することで、
年齢を問わず同一人物を追跡できる『老若認証』システムの開発者だった。

これらのシステムを狙う黒の組織によって開発者の直美が誘拐されてしまう
事件が起こる・・・。

キャスト
江戸川コナン(高山みなみ)、灰原哀(林原めぐみ)、毛利蘭(山崎和佳奈)、
毛利小五郎(小山力也)、阿笠博士(緒方賢一)、沖矢昴(置鮎龍太郎)、
赤井秀一(池田秀一)、安室透(古谷徹)、ラム(千葉繁)、
ベルモット(小山茉美)、ジン(堀之紀)、ウォッカ(立木文彦)、
牧野洋輔(沢村一樹)、直美・アルジェント(種﨑敦美)、
レオンハルト(諏訪部順一)、エド(神谷浩)、グレース(村瀬歩)他

〖黒鉄の魚影〗を配信しているサービス(2024年5月現在)

Huluでは最新作の特別映像【函館に届く予告状SP】も配信中!

コミックシーモアでは劇場版アニメコミック『黒鉄の魚影』が配信中

以下、作品のネタバレを含みます。
未視聴の方はご視聴後のご訪問をお待ちしています。

本記事の情報は2024年5月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

老若認証システムについて

本作では直美・アルジェントが開発した『老若認証システム』を巡って
黒の組織とコナンチーム、そして影で動くベルモットという構図に
なっています。

そんな本作のカギを握る〖老若認証システム〗を使えば、
現在の、あるいはある段階の顔をもとに
その人物の年齢を問わず、世界中の監視カメラ映像から
同一人物を割り当てることができます。

このシステムを開発した直美は小さい頃、海外でいじめられていたのを
助けてくれた灰原こと宮野志保と出会いました。

しかし直美を助けた志保は新たなターゲットになってしまったのです。

そんな志保を助けることができなかった直美は
彼女に謝罪とお礼を言いたかったという理由から
志保を探し出したいという狙いがありました。

しかし黒の組織にとって志保を割り出すということは
シェリーが幼児化して生きているという秘密の露呈に
繋がってしまうのです。

『開けてはならない玉手箱』をめぐるベルモットの真意

ベルモットは老若認証システムを
〖開けてはならない玉手箱〗だと称しました。

そしてそれをつぶすために灰原哀の変装を施し、
世界の各地で監視カメラに映りこみました。

そのことで組織は、ジン曰く『クソシステム』という評価を下し
老若認証システムを入手するのを断念します。

そうして、組織に灰原哀が幼児化して生きている
という真実の露呈を防ぎました。

コナンは安室からベルモットが老若認証システムの信ぴょう性を
崩す工作をしたと報告を受けますが、
その行動の理由がわからず困惑していました。

考えられる3つの理由

コナンが疑問視するベルモットの動機には
どんなものがあったのでしょうか。

果たして〖開けてはならない玉手箱〗とは?

①ボスの命令と保身

一つ目は、この老若認証システムについて
〖玉手箱を開けるようなもの〗だと、
危険視する報告をボスにしたことで、
ボスからは『〇〇をつぶせ』と返信がきます。

これはつまりボスから老若認証システムをつぶせという
命令が下ったことで、それに従ったにすぎません。

しかしながら、裏をかえせばこれはボスから
『つぶせ』という命令を引き出すために
誘導した
とも考えられます。

ベルモットと言えば、女優クリス・ビンヤードとしても活躍していますが
FBI捜査官ジョディの見解では、クリスの母親であるはずのシャロン
クリスの指紋が一致したため、二人は同一人物だとしています。

そうなれば、ベルモットもまたコナンや灰原と同様に、
APTX4869を服用して若返ったことが考えられます。

すでに140歳を超えているであろうと言われる
烏丸蓮耶ことボスも、生きているとすればその理由はAPTX4869を
服用したから
でしょう。

つまりは老若認証システムは、組織にとって悪用できる
魅力的なものであるとともに、灰原やコナンだけではなく
ボスやベルモットが若返っていることを組織内に露呈させてしまう
ものなのです。

開けてはならない玉手箱・・・
それには、

監視カメラに映るボスの正体が露呈するのみならず、ベルモットの正体や
ベルモットが隠したがっているボスとベルモットの関係におよぶまでが
暴かれるという危険性をはらんでいます。

②灰原哀を救った

本編のラストでは、灰原哀がフサエブランドのブローチの
整理券を譲ったおばあさんが実はベルモットの変装の姿であった
ことが明かされます。

システムによって命の危険が及び、
ベルモット自身も消したいはずの相手である灰原を
救うのは、
値段を見ずに整理券を入手したけれど自分には
高かった・・・という優しい嘘に心打たれたせいでしょうか。

しかしながら灰原哀が追い詰められる先に
絶体絶命に陥るシルバーブレッドの影がちらついたことは
周知の事実なのでしょう。

そしてそこに至るのにはベルモットの、
フサエブランドへのこだわりという伏線が隠れている
可能性も⁈

③コナンへのプレゼント

ベルモットの行為は表向きはボスや自分だけではなく、
灰原やコナンを救うという結果になりました。

そしてその一方で、
コナンに対して組織の重大なヒントをプレゼントしたとも言えます。

ベルモットはボスのお気に入りで、組織の幹部でありながら
その心情的には工藤新一が組織を壊滅させるシルバーブレッド
なってくれることを心の奥底では願っています。

そんなシルバーブレッドは、今回のベルモットの行動の真意が
理解できず、その謎を解くために探るでしょう。

そしてその答えに工藤新一が辿り着いた時、
それは組織を壊滅させるための重大なヒントとなるのです。

シルバーブレッドなくしても危うい組織の内情

ボスとベルモットが組織内においても隠している
APTX4869の秘密

ジンはこの薬を完全犯罪のための道具と認識して使用しており
本当の効能を知る由もないようです。

しかし実際は完全犯罪のための効能こそが副産物であり、
APTX4869の真の効能はボスとベルモットという
限られた人物にしか知られていないという
組織の内情が垣間見れます。

灰原はこの薬のことを
〖殆どの人には価値を見いだせない愚かしいモノ
だとしています。

つまりはAPTX4869を服用しても若返りができるのは
ごく一部の人
だと捉えることもできます。

その他の人にとっては完全犯罪を成し遂げる毒でしか
ないのかもしれません。

そうだとすれば、薬の真実が発覚した時、
APTX4869の効能を得ることが出来る人、
やボスの真の目的
が露呈すれば、
シルバーブレッドなくしても組織は大変なことに
なってしまうのではないでしょうか。

コナン=新一だと安室にバレる

今回のベルモットが灰原を庇うというかたちになった行動で、
それを知る安室が灰原哀ことシェリーは幼児化して生きているのだと
確信してしまう可能性は大いにあります。

ともすれば、コナンが工藤新一の幼児化した姿である
という事実にも辿り着くのも時間の問題でしょう。

№2ラムの目論み

今回この老若認証システムを最も欲していたのは
№2のラムであると言えるでしょう。

しかしその目的とは
所在がわからなくなったボスの居場所を突き止めること。

灰原哀やコナンの生存及び幼児化疑惑についても
ラムに関しては完全に晴れたわけではなさそうです。

そしてAPTX4869の本当の効能をラムが知ってしまった時
組織は分裂の一途を辿るのではないでしょうか。

〖黒鉄の魚影〗の残された謎

劇中では意味深な描写がありながら
その意図が明確にならなかったいくつかの謎がありました。

ピンガがほほ笑んだのはなぜ?

赤井によって組織の潜水艦は狙撃されジンをはじめとした幹部たちは
爆破処理が発動する潜水艦から脱出しました。

しかしながらその連絡を受けていないピンガだけが
潜水艦へと向かっており、
爆破に巻き込まれ笑みを浮かべながら消えていきました。

ピンガはコナンが新一の幼児化した姿であることを掴み、
同時にこのことはジンの失態に繋がることを確信し、
潜水艦へ戻ります。

しかし、ジンが故意に、潜水艦から皆が脱出して爆破するということを
伝えておらず、そのせいでピンガの目論みも真実も消えてしまいます。

その寸前に見せたピンガの笑みは何を意味するのでしょうか。

コナンはピンガとジンは似ていると言いました。
そしてジンはピンガのようなヘマはしない・・・とも。

その言葉を聞いたピンガは憤りを隠せない様子でした。

しかし、

ジンを追い込める手ごまを握って意気揚々と帰還しようと
するも、コナンの言う通りジンの方が上手であったこと
を実感してしまうのです。

ジンを陥れるはずが逆にジンによって
消されてしまうという展開を前に、
ジンとは違ってヘマをしてしまった自分という指摘に
納得してしまったことへの
苦い笑みだったと推察しています。

ジンがピンガに情報を隠した動機

ジンはピンガが向ける自分への敵意に気付いています。

そして疑わしきは消してしまうジンなので、
少しでも自分の脅威になる可能性のある者は
早めに排除したい
と思っても不思議ではありません。

ピンガの抹殺はボス系統の命令だったのか否か?
個人的には気になるポイントです。

コナンが言う、『ヘマはしないジン』ならば
ボスの命令以外の行動は最小限に抑える気もします。

しかしながら筆者は、これは事故にみせかけて
自分の邪魔ものであり、気にくわないラムの側近を
うまく排除したものではないかと推察しています。

灰原センサーが働かない理由

これまでに何度も、ベルモットやジン、そしてFBIである赤井と遭遇した時
でさえも灰原の組織人に対する警戒センサーが作動していました。

しかし本作では、ベルモットと会話をしたにも関わらず
このセンサーが反応しなかった理由は何なのでしょうか。

ベルモットの変装が進化している・・・という理由も
考えられます。

この場合、通常のベルモットが近づけば再びセンサーは発動する
のでしょう。

しかしながら筆者的にはこの時のベルモットには
黒の組織に居る時のベルモットではなかったからなのでは
ないか?とも思うのです。

ベルモットは灰原の前に現れてまでフサエブランド
ブローチを入手することを重視していたとも言えます。

フサエがベルモットにとってどういった存在なのかは
明かされていません。

しかし噂されているように、仮にベルモットがフサエの母親である
といった場合、母性のような優しいオーラを感じとることが
できたから組織の人間に対するセンサーが作動しなかったのでは
ないかと考えました。

いずれにしても、ベルモットにとって
フサエブランドは純粋な気持ちを向けられる存在なのだと
いう伏線なのかもしれません。

フサエとベルモットの関係は、
今後の展開から目が離せませんね。

※フサエのアニメ登場回は
第421話・第422話「イチョウ色の初恋」

まとめと感想

【黒鉄の魚影】はコナン史上初の興行収入が100億円を超えたという
作品だけあって大人にとっても見応えあるものでした。

あの〖科捜研の女〗を書いている脚本家さんが
本作も担当されているとのことで、納得です。

今回は数ある気になる場面の中でもベルモットの行動に着目してみました。
いつも陰ながらコナンの味方をしてしまうベルモット。

本作でも、灰原の正体の露呈を阻止すると共に、
コナンのピンチを救う結果となりました。

しかしながらこの行為は
コナンにとっても、ベルモットの真意を探るうちに、
組織の真実にまた一歩近づくことになるであろうことは
言うまでもありません。

そして今回はベルモットの変装を見抜ける安室が
灰原=シェリーであること、
コナン=新一であるという真実にも気付いてしまう
布石になった可能性が高いですよね。

コナンの正体は今後、安室さん、赤井さんの
知るところとなってゆくのでしょうか。

やはり黒の組織がらみのストーリーは
見応えがあって好きです。

ジンと赤井さんの直接対決は見られなかったものの、
目があったような画の演出は興奮ものでしたね!

ジンとピンガの対決はコナンのフラグ通り、
あっさりジンに軍配があがってしまいました。

ピンガを殺ったのはボスなのか?ジンなのか?個人的に気になる
謎でしたが、

ジンの名言も堪能できて(笑)、
今回も『ジンの兄貴』ファンの方にも嬉しい一作だった
のではないでしょうか。

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