【ドント・ウォーリー・ダーリン】卵の意味をネタバレ考察|妻たちが聞けない夫の仕事の謎と結末とは?

洋画
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『ミッドサマー』のフローレンス・ビューとワン・ダイレクションのハリー・スタイルズ
が完璧な幸せに翻弄されるユートピア・スリラー
【ドント・ウォーリー・ダーリン】

あの卵の意味は??

夫たちの仕事は何

など、作中の謎について解説、推察しています。

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〖ドント・ウォーリー・ダーリン〗あらすじ

砂漠地帯のビクトリーという町で幸せに暮らす
アリスジャックの夫妻。

この町はビクトリー社の所有地で、そこではビクトリー計画という研究を
行っていた。

この社の社員であるここに暮らす夫たちには
高級住宅に高級車が支給されていた。

妻たちはというと綺麗な服を所持し、習い事や主婦友達とのおしゃべり・・・
という優雅な毎日を送れるもののその暮らしは、専業主婦として家事を完璧にこなし、
町の外へ出てはいけないなどの制約のもとにあった。

ある日ビクトリー社の社長宅でのパーティーに
アリスとジャックも出席していた。

その席で主婦仲間のマーガレットがアリス達に
『ここに居てはダメ』
だと悲痛な表情で告げる・・・。

アリスの親友のバニーはマーガレットは精神を患っており
気にする必要はないとなだめる。

しかしその日以来、アリスの身の回りにも
不可解なことが起こり始める・・・。

キャスト
フローレンス・ビュー、ハリー・スタイルズ、オリビア・ワイルド、
ジェンマ・チャン、キキ・レイン、ニック・クロール、クリス・パイン 

『ドント・ウォーリー・ダーリン』を視聴するには

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以下、作品の結末までのネタバレを含みます
未視聴の方はご視聴後のご訪問をお待ちしています

本記事の情報は2024年5月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

完璧な町ビクトリーの真実

ビクトリーという町は、バーチャルリアリティを体感できるという
ビクトリー計画による仮想世界だったのです。

その計画に参加を表明した男性たちは、恋人や妻たちの同意なしに
目元に器具をつなげ、二人で横たわることで、その身体は眠りにつき、
精神は仮想世界で幸せな夫婦生活を送るという実験をしていました。

そのため、妻は外出を禁じられ専業主婦になり、夫の仕事について聞いてはいけない
など町独自のルールに縛られていました。

その町で暮らす全ての人は同じような家、同じような車を与えられ、
妻たちは真実を知らないのです。

時代の変化に苦しむ者たち

ビクトリー計画の目的とは
現実の世界で思い通りにならずに苦悩する男性たちの救済です。

『制御』、『変わらない』、『一体となる』を合言葉に
男性たちの描く理想の世界を実現すること、
その傍らに理想の妻がいること、
それこそがビクトリーの町なのです。

男性だけが完璧な人生を得られる計画であると
いえるのではないでしょうか。

仮想世界で起こること

仮想世界では若い夫婦が中心ですが
子どもが居たり、子どもを失くした夫妻も登場します。

つまりこの世界に登場する子どもたちは実在するのではなく
仮想世界で作り出されたと言えます。

またこの仮想世界で命を落としてしまうと
現実の世界でも命を落としてしまうという仕組みになっています。

結末をネタバレ

〖現実世界に戻るためには本部に行くしかない〗

というバニーの助言を受けて
本部へとカーチェイスをしながら向かうアリスは
多くの追手を振り払って無事に本部へと到着します。

〖本当に出て行って幸せになれるのか?〗と言わんばかりのジャックの幻覚、
直ぐ後方には追手が迫る・・・

そしてアリスは意を決したように鏡のようなガラス張りの
本部に触れる。

直後の息を吹き返したような声はアリスが現実世界へ戻った
ことを示唆していると言えるでしょう。

本音を言えばその後の展開は大いに気になるところです。

どのくらいの間、仮想世界で過ごしていたのか?
現実の世界に追手はこないのか?
仮想世界での正当防衛とはいえ、恋人を殺してしまった
アリスに罪は問われるのか?

様々な謎は残されたままです。

残された7つの謎を考察する

物語のその後に残る謎も多い本作ですが
劇中の謎も明確な説明がなされないまま幕を閉じます。

気になる場面を振り返って推察してみたいと
思います。

①割っても割っても空っぽな卵

通常は卵の中身も入っているように見せているが
アップデートの遅れなどにより中身が見えなかったという
不具合が生じた。

あるいは、
アリスの心理的な要素で、あの頃から少しずつ
その世界に対して疑念が生まれつつあることを
示唆したものなのではないでしょうか。

そして空っぽな卵はこの世界が偽物であるという
伏線になっています。

②仮想世界での地震の正体

仮想の世界で度々起こる地震の描写がありますが、
これは夫たちが仮想世界に出入りする際の切り替え時
または
例えばジャックの場合はベットに横になる際など
実際のアリスの身体が揺れた時、それが仮想の世界では
地震が起きるという現象になっているのではないかと思います。

③夫たちの仕事とは

毎日同じ場所へ向かう夫たち。
彼らは本部へ向かい現実に戻っていたのです。

そしてその理由は意識を失い横たわっている恋人や妻たちの
身体を維持することです。

さらに、ビクトリー計画の仕事もあります。
データを収集してまとめたり、新たな加入者を見つける
というように日中はビクトリーに従事していたのです。

④落ちていく赤い飛行機

赤い飛行機が堕ちていく様子を目撃したアリスは
トロリーを降りて進入禁止地帯へ向かいます。

しかしこの飛行機は運転手には見えていないようでした。
その意味は何なのか?

進入が禁止されているのにも関わらず
迷いもなく向かっていく姿に、本来は医者という仕事をする
実際のアリスの精神がまだ残っている
ことを示唆していると
言えます。

また自分にだけ見えるということは、
本来のアリスによるこの世界への抵抗を表した
描写なのではないでしょうか。

⑤随所随所にでてくるダンサーたち

初見での印象は〖キャバレー?〗と言うイメージでした。
女性らしさを全面にうちだし、一体化を強調するようなダンスが
円状に繰り出される。

〖集団からはみ出すな〗

と言わんばかりのこのダンスを美しいと捉えるか
悪夢のようだと捉えるのか?

これは何を意味しているのか難解な場面ですが、
協調性を強いられているという描写であり、
催眠に関連する幻覚なのかな?と思いました。

⑤バニーが真実を知っているのは何故?

仮想世界から脱出するには本部へ向かうしかないことを
教えてくれたのはバニーでした。

彼女は真実を知っていたからです。

真実を知りながらその世界にとどまるのは
〖この世界に居れば子どもを失くすことはないから〗

果たして最初は無理やり連れて来られ、気付いてしまったものの
その幸せを実感できるからこの世界にとどまったのか。

それとも実は最初から計画を承知の上で
入ってきたのかは不明ですが、
この世界で命を落とすことは現実でも命を落とすこと
という事実も知っていましたね。

ということは
現実に戻ったことがあるのかもしれないという疑念もうまれ、
バニーに関しては夫の無理強いではなく自ら主導した可能性
考えられます。

アリスやマーガレットなど多くの妻たちは
この世界にあらがおうとするのでしょう。

しかしバニーの場合はこの世界を存続したかったのです。

現実にはない幸せをここでは実現できる
からに他なりません。

これは男性だから女性だからではなく
ビクトリーが
現実世界に対応できない者たちの救い
なっているとも言える描写でした。

⑥マーガレットの息子はどこに?

マーガレットと息子は砂漠の中を彷徨い、その際息子だけが
生還することができなかったとされています。

しかし、マーガレットは仮想世界の真実に気付いてしまいます。
つまり、本部の存在を知ったことが示唆されています。
そこへ息子と向かって目撃してしまったのではないでしょうか。

もしかしたらアリスよりもさらに深いところへ
足を踏み入れていて、現実に戻りかけた?のかも
しれません。

そうして息子は存在しないことを突きつけられてしまった
という可能性も。

パーティーで妻たちにむけて
〖ここに居てはいけない〗
と助言するマーガレットはビクトリーの脅威の存在に
なってしまったと言えるでしょう。

ビクトリーはマーガレットを再洗脳することに重きを置き
マーガレットもまた、息子は実在しないという事実を実感し、
偽の息子ともども仮想世界を拒否したということでしょう。

ビクトリーの真実を知った末、
バニーとは正反対の結果になったと言えます。

⑦フランクを裏切るシェリーの心理とは

ビクトリーの創始者であるフランクを献身的に支えてきたはずの
シェリー
ところが、アリスとジャック夫妻の崩壊にともなって起きている
ビクトリーの混乱を制御できないフランクに憤りを覚え
刺殺してしまいます。

その行動の裏に隠された心理とはどんなものだったのでしょうか。

そもそもビクトリー計画自体を考案したのは
シェリーだった
という説。

もしそうだとすれば、女性たちを虐げ、その人生を奪い
支配していた黒幕こそ女性だったという
皮肉な結果は恐怖です。

または、
本来は自分の方が能力が高いという認識があったシェリーは
家事ならぬ舵をとりたくなり、
能力あるものこそが前にでるべき
という願望に変わった説。

どちらにしても夫を抹殺してしまうという行為の裏には
シェリーもまた偽の人生に満足ができなかったと言えます。

それは同時に与えられる人生には甘んじることができず、
自らの選択を掲げるために立ち上がった証であり、
この世界の夫たちが望まなかった強い女性像であると
言えるでしょう。

そしてもしかしたらこのプロジェクトの終幕を予感した
シェリーは現実の世界で夫だけにその罪をかぶせるために
正当防衛を画策したのかもしれません。

実は創始者の妻こそが最もしぶとく他者に屈しない精神の持ち主で
このプロジェクトには相いれない存在であったという
皮肉なオチなのかもしれませんね。

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まとめと感想

完璧な幸せを手に入れられる人なんて
どのくらいいるのでしょうか?

本作ではそんな完璧な幸せを求め、
男性たちが目指したのは古き良き時代のアメリカ。

しかしながら彼らのパートナーたちは
強く、自分で選択することを望んでいる現代の人たち。

仮想世界を受け入れていたバニーでさえ、
夫に従ったというよりは、そこには子どもがいるから
だという自分の選択によるものだったと言えるのではないでしょうか。

そんな物語の本当の問題は、大切な人の意思を尊重せずに
自分の思う理想に閉じ込めるその行為の
非道さに後ろめたさを感じず、
その世界を本気で肯定してしまうほどに
現実に対する不安や不満や恐怖を感じているという
心理状態でしょう。

自分に自信がないとか、自分を肯定できない、
自分の価値ってどのくらいなんだろうなどなど・・・。

お悩みの経験はありませんか?
筆者も自分の選択にはいつだって不安だし、自信もないものです。

そんな葛藤を経て下していてもその選択が決して完璧なものとは限らず、
いつも最良のものではないかもしれません。
そして失敗したと感じたら後悔も山のように体感するでしょう。

ですが、たとえ後悔や失敗を味わったとしても、
支配され与えられた幸せの毎日よりも、
自分で掴み取った時々幸せの人生は至極価値
のあるものなのだと思わせてくれる一作です。

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