Netflixで配信中のパク・ジフン主演ドラマ
『弱いヒーロー』の続編『弱いヒーローclass2』について解説しています。
前作『弱いヒーロー』の視聴者はスホがどうなるのか?
どぎまぎしながら待ち望んだ続編だったでしょう。
その最終回で明かされたのはあまりにも衝撃的な展開でした。
スホの復活?とペクジンの運命に迫ります。
※前作『弱いヒーロー』及び『弱いヒーローclass2』のネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意くださいませ。
本記事の情報は2025年12月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。
『弱いヒーローclass1』の結末をおさらい
◆配信開始
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) April 25, 2025
Netflixシリーズ『弱いヒーロー Class2』(韓国)
新しい学校、新しい友達。過去のトラウマを胸に、さらに厳しい現実に立ち向かっていくシウン。
仲間のために戦う少年の成長と、必死のサバイバルを描く学園ドラマの続編。#弱いヒーローClass2 pic.twitter.com/xEYVtFb2aK
『弱いヒーローclass1』ではビョクサン高校に通う孤独な秀才
ヨン・シウンでしたがその沈着冷静な態度が、チョン・ヨンビン率いる不良グループ
の目にとまりちょっかいをだされる毎日でした。
そんな中、転校してきたオ・ボムソクは実は前の学校でいじめを受けていたという
秘密をヨンビンに握られ、その秘密を守る代わりに試験中のシウンに薬物を
貼り付け妨害行為を行いました。
これに怒り心頭のシウンは教室でヨンビンを殴りつけます。
戦闘不能になってもなお暴走してヨンビンに攻撃を加えようとしたシウンを
止めたのはアン・スホでした。
シウンはそれ以来、徐々にスホと、ヨンビンの命令に従ったことを謝罪してきた
ボムソクと打ち解けるようになりました。
ところがヨンビンがいとこチョン・ソクテにシウンに対しての仕返しを求めたことから
3人以外の人間関係が複雑に絡み合っていきました。
中でもソクテの仲間のヨンがスホの家に居候するようになったのを機に、
ボムソクはスホとの間に距離を感じ、孤独感にさいなまれるようになります。
そんなボムソクは自身の気持ちを打ち明けることも出来ず、
彼の中の暗い闇はやがてスホへの憎しみに変化し暴走してしまうのです。
ボムソクがカン・ウヨンを使ってスホを傷つけようとしていることを察知したシウンは
スホの代わりに罠にはまり大けがを負ってしまいました。
これを知ったスホはボムソクやウヨンの元へ出向き決闘に応じます。
戦況はスホにとって優勢でしたが、ウヨンのピンチに焦った仲間の卑怯な攻撃により
倒れてしまったのはスホの方でした。
倒れたスホをさらにボムソクたちが攻撃をしたため、
スホは意識不明に陥り、病院へ運ばれるも目覚めることはありませんでした。
しかしボムソクの父親の秘書たちがやってきて
スホは練習中に突然倒れたと事件を隠蔽します。
シウンはボムソクもスホも救うことが出来なかったことから自暴自棄になり、
スホの事件に関わった人物を返り討ちにします。
しかしボムソクだけは自責の念も入り交り殴り倒すことが出来ずに、
学校の窓ガラスを破壊するシウンでした。
その後、ボムソクは海外留学でビョクサン高校を後にしました。
ボムソクの父親はシウンを逮捕させようとするも、ボムソクが関わっている
スホの事件の真相を口外しないことを条件に起訴に至りませんでした。
さらにシウンが転校をすることを強いられますが、
ボムソクの父親は殆どの高校に入学できないように
手をまわしており、唯一受け入れてくれたウンジャン高校へと
転校するのでした・・・。
『弱いヒーロ―class2』キャスト
パク・ジフン、リョウン、チェ・ミニョン、イ・ミンジェ、イ・ジュニョン、
ペ・ナラ、ユ・スビン、チョ・ジョンソク、ホン・ギョン、チェ・ヒョヌク 他
『弱いヒーローclass2』驚愕のラストとは?
ウンジャン高校に転校してもスホもボムソクも救えなかった
罪悪感に支配されたシウンは、できるだけ人と関わることを避けて
過ごしていました。
しかしチェ・ヒョマンにいじめられている
ソ・ジュンテがヒョマンの指示でシウンの携帯を
盗んだことから事態は動き出します。
シウンは自身の携帯を盗んでおきながら知らんふりで
新しい携帯の購入資金を半分出すと打診してきたジュンテを
『卑怯だ』と非難します。
ところがシウンのこの言葉に心を打たれたジュンテは
今まで盗んだ全ての携帯をヒョマンから奪い返し持ち主一人一人に
返却したのです。
しかしこの行為はヒョマンの怒りを買い、シウンの目の前で
ジュンテは殴る蹴るの攻撃を受けてしまいます。
そんなジュンテの姿にかつてのボムソクを重ねてしまったシウンは
ジュンテの助けに入らずにはいられませんでした。
ヒョマンは標的をシウンに変えるものの、
シウンは殴られても立ち上がり、ヒョマンの攻撃も
交わしてその場を忍んでいました。
するとそこへ現れ仲裁に入ったのはバスケ部でテコンドー経験者の
コ・ヒョンタクでした。
面白くないヒョマンはヒョンタクとシウンを仲たがいさせた上で
返り討ちにするための罠をはり、ヒョンタクとシウンは交戦に至ってしまいます。
そこへヒョマンが仲間を引き連れて姿を現し、
ヒョンタクは初めてそれが罠だったと気づくのでした。
しかし多勢に無勢の2人は劣勢になっている状況でした。
そこへ停学処分が解かれたパク・フミンが登場してヒョンマンらを
一瞬で撃退します。
フミンはバスケ部の主将であり、ウンジャン高校にケンカ禁止令を敷くことで、
生徒たちの平穏を守る正義感溢れるリーダーでした。
癒された罪悪感と守るための攻撃
明るくシウンを気にかけるフミンや、
スホのことを知って『君のせいではないと思う』
と伝えたジュンテにより、シウンの罪悪感は少しずつ
違うものへと変わっていくのでした。
そんな彼らの前に立ちはだかるのは
数々の高校を暴力と恐怖で支配する悪の組織『連合』でした。
高校生たちで編成された『連合』を仕切っているのは
ナ・ベクジンというフミンの幼馴染だったのです。
施設で育ったベクジンはいじめられっこでしたが、
その光景を見兼ねたフミンはベクジンに拳で悪に立ち向かう術を
教えたのです。
ところがベクジンはそれを暴力に転化させ、かつての仕返し
に利用し、現在は悪を牛耳る術にしてしまいました。
それでもベクジンにとってフミンは唯一の友達であり、
フミンを連合に引き入れることでまた繋がりたいと思ってやみませんでした。
そのためベクジンはヒョンタクやシウン、ジュンテといったフミンの仲間の
安全と引き換えに連合に入ることを強要し、
フミンもまた仲間の安全を第一に考え意に沿わない指令を
甘んじて受け入れてしまいます。
しかしベクジンからの窃盗という指令の前に、フミンの正義感は屈することができませんでした。
フミンはウンジャンを率いてベクジン率いる連合との決闘を決意し、
ウンジャンが勝利した際には連合の解散を要求するのでした。
頭数では連合に劣るウンジャンの勝利のため、
シウンは策を練り、懸命な闘いの末、勝利の女神はウンジャンに微笑みました。
スホ復活のラスト
連合との対決は終息した後、無事に3年生となった
シウンに朗報が訪れます。
ずっと意識不明だったスホがやっと目を覚ましたと
連絡が入ったのです。
フミンとヒョンタク、ジュンテも引き連れて
シウンはスホが待つ病院へと走りました。
病院に到着するとそこには車椅子に座ったスホの姿が・・・。
シウンに気づいたスホは笑みを浮かべながら問います。
『元気だったか?』
うなずくシウンの背後に目を向け彼らは誰?と気にするスホに
シウンは『友達』だと返しました。
スホは『いいじゃん』と頬笑みました。
ベクジンの運命に迫る者
連合は解散し、スホも目覚め、シウンにもやっと
本当の希望や平穏が訪れたかに見えました。
しかしエンドロール中に映し出されるのは
「まだ終わっていない」
という非情な暗示でした。
悲痛な表情で号泣するフミンの横でヒョンタクやシウンも涙を流します。
その背後には連合に居た顔も参列していました・・・。
そして明らかになる涙の理由は、
ベクジンの喪失でした。
ベクジンが亡くなったその理由は明かされません。
しかしエンドロールが終わるともう一つの答えが映し出されるのです。
連合をさらに仕切っていた反社会派組織「チョンガン」のチェ社長
がボウリング場に現れたのです。
チェはベクジンの右腕的存在だったクム・ソンジェに
ベクジンの後釜を探していると連合を率いることを打診したのです。
楽しいことが重要なソンジェは気が進まないと言い、
ベクジンの居場所を尋ねますが、チェ社長は自分も知らないと言います。
その会話でわかることは何か。
それはチェ社長がもうベクジンの存在を気にしていないということです。
連合のトップで直接チェからの指示を受けていたベクジン。
チェにとって知りすぎている部下だとも言えるのではないでしょうか。
そんなベクジンの失踪を気にも留めず、ソンジェに引き継がせることを
既に決めているのはチェにとってベクジンに対する決着はもうついている
という証なのです。
ともすればこのシーンはチェがベクジンの最後に立ち会った可能性を
暗示している場面だと言えるのかもしれません。
チェが部下に命令を出し、へまをしたベクジンへの代償として
彼の息の根を止めたのか?
チェに促される形でベクジン自身に自ら命を絶つよう仕向けたのか?
どんなやり方だったのかは不明ですが。
どちらにせよ、チェが本来ならば一大事であるはずのベクジンの失踪に
我関せずな態度をとるのは、ベクジンがもう存在しないという現実を
知っているからに他なりません。
そして次作ではベクジンを抹殺したと思われるチェが
シウンやフミンを立ち上がらせてしまうのか?
ベクジンの後継者となったソンジェが再びシウン達と対峙するのか?
シウンやフミン、そして復活したスホの前に
新たな、そしてもっと巨悪な壁が立ちはだかることは間違いないのでしょう。
『弱いヒーローclass2』感想
『弱いヒーローclass1』での悲しく衝撃的な結末を引きずる視聴者同様に、
シウンもまたもっと自分に出来たことはあったはずだと
自責の念にかられ罪悪感に支配され続けたclass2。
スホを恋しがるのは視聴者もシウンも同じでした。
しかしながら気がつけば、仲間思いで最強のフミンや
正義感の強いヒョンタク、そして人の痛みを自身のことのように
思いやれる優しいジュンテの言葉によって
少しずつ癒されていったように思います。
『弱いヒーロー』には孤独が影を落とす人物が多々登場しています。
当初のシウンもそうですし、ボムソクやベクジン、そして意外にも
ソンジェもその一人だったのではないでしょうか。
中でもベクジンは、かつてのボムソクのように唯一の友達フミンに
対する執着がむしろ彼の心を蝕んでいきました。
フミンに囚われるあまり、ベクジンにとって信頼できた存在だったはずの
ソンジェに疑いの目を向けてしまったのです。
フミンとベクジンの決着の勝敗を分けたのも
フミンが仲間たちと共闘したのに対し、ベクジンは最後まで
孤独だったことにあるのではないでしょうか。
もしもあの場にソンジェが居たら・・・。
そして本作のラストで復活を遂げたスホ。
ボムソクとの間にもいつか雪解けの機会があることを願ってしまいます。
そして気になるのは最後の最後で描かれたベクジンの死とチェの関与を
思わせるような示唆、
新たにソンジェをトップにすえた連合の復活の可能性でした。
ベクジンの最後に何が起こったのかは次作で描かれるのでしょうか。
その一部始終を知った時、シウンやフミンはもちろん、
ソンジェはどう動くのか?
深読みをするならば、本作でシウンの打診に答えようとしたものの
最終的にはベクジンを守ったソンジェがベクジンの最後に隠された事実を
知った時、それでもチェの配下となるのか?
個人的には次回こそシウンの側に回るのではないか?と予想しています(笑)
何かが違っていたら、思い切って言葉にしていれば、
その行動をしなければ・・・
人と人の関係はほんのちょっとの違いで
その結果がどんなものにもなり得るから難解です・・・。
そんな怖さも絶望も希望も入り混じっているから
弱くたってヒーローになれるのだと信じさせてくれる一作です。
