【ゲットアウト】もう一つの結末が怖い?|あらすじ|ネタバレ考察

失われた場所の椅子 洋画
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『アス』『NOPE』などを手掛けたジョーダン・ピール監督のホラー映画
【ゲットアウト】

低予算の制作にも関わらず高い評価と興行成績を収めた本作。

その衝撃的な映画のポスターも怖いですが
もう一つの結末も怖いのです。

そこで本記事では
【ゲットアウト】に仕掛けられた数々の違和感と
幻のエンディングなどに着目してまとめてみました。

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あらすじ

フォトグラファーの黒人青年クリスは白人の彼女ローズの家に招かれます。

自分が黒人であることで白人の家族に歓迎されないのでは?
という不安を抱くクリスでしたが、意を決してローズの実家・アーミテージ家
へ出向いてみると予想とは裏腹に大歓迎でもてなしてくれました。

そんな中、アーミテージ家の使用人たちは黒人ばかりなことに違和感を覚えるクリス。

しかも管理人の男性はクリスに対し少し異様な言動や態度をあらわにする・・・。

メイドのジョージーナも様子がおかしい。

クリスにとって、ローズの実家は違和感だらけだった。

以下、作品のネタバレを含みます
未視聴の方はご視聴後いらしてくださいませ。

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『何かがおかしい』違和感を深堀考察

劇中のクリスとともに
数々の『違和感』が視聴者にふりかかります。

一体何がおかしいのか?

違和感の正体を探ってみました。

ローズの運転と鹿の違和感

ニューヨークからは、ローズの運転でアーミテージ家へ向かいます。

そしてその道中、ローズは鹿を撥ねてしまうのです。

しかも撥ねてしまった鹿を気にするクリスに対し、
当事者であるローズは気にも留めていませんでした。

警官が運転していたローズの免許書だけではなく
同乗者にすぎないクリスの免許の提示を求めたことで
気分を害し警官を論破するローズ。

自分を庇ってくれたその対応に感激してしまうクリスですが
この行動は、クリスがそこにいた証拠を残さないためでした。

ローズが運転することになったのも
商品であるクリスを傷つけることなく運ぶためだったのかもしれません。

鹿はクリスを比喩している

ローズが轢いてしまい、その後も気にもとめていなかった可哀そうな鹿。

一般的な鹿を意味する=Deerの俗語は
『彼女作りに失敗する男』
そして鹿狩り=Deer Huntingになると
『殺される対象』の意味の俗語になり
どちらもクリスの辿る運命を予感させる伏線になっています。

そしてそんな鹿を轢いてしまっても心が痛まないローズの
鹿に対する気持ちが
そのままクリスに対する気持ちを表しているのでしょう。

アーミテージ家の使用人の違和感

ローズとは只ならぬ仲であるかのように匂わす使用人のウォルター
ローズのことを褒めまくります。

しかし真夜中になると
屋敷の外を無心で全力疾走し始めるのです。


一方

まるで自分に見惚れるように頻繁に鏡をみつめるメイド・ジョージーナ

クリスが
〖白人ばかりの中で辛くないか?〗と気遣うと
ジョージーナは笑みを浮かべ『大丈夫だ』と否定しますが
その瞳からは涙が滴り流れていました。

この二人なんなの?

そんな疑問がクリスと視聴者に気味の悪さをもたらしました。

ウォルターとジョージーナの違和感の理由は二人が祖父母だから

ウォルターは実はローズの祖父の脳を移植されています

若い頃に陸上大会で黒人男性に負けてしまった祖父。
あの頃の祖父より優れた黒人の肉体を手に入れ
悔しさが残る祖父の脳が全力疾走させてしまうのでした。


そしてジョージーナの正体はローズの祖母

母のお気に入りだったキッチンをメイドとなったジョージーナの体で
担うことが出来、若返って満足気な様子です。

クリスに聞かれた『辛くないか?』の質問に、
否定して満足げにほほ笑むローズの祖母と
まだ完全に消えてはいない本物のジョージーナは
自分が消えかけてる境遇に涙している

そんな場面でした。

パーティーで出会う黒人男性・ローガンの違和感

クリスはパーティーで出会った黒人男性ローガンに
黒人流挨拶をしようとしますが
脳が白人であるローガンはその挨拶に対応できませんでした。

もう絶対何かある!

そう察したクリスは
『違和感の証拠動画』を記録するためカメラを回そうとします。

しかし

誤ってフラッシュをたいてしまいました。

すると
ローガンの鼻から血が流れ不穏な素振りで言い放ちます。

ゲットアウト

ローガンが放つ『ゲットアウト』

クリスに向かい、まだ間に合う。『逃げろ。』
と助言してくれたのか?

それともローガンを牛耳る脳の持ち主にむかって
『出ていけ!』と言ったのか?

筆者的には
クリスを逃がしてくれようと懸命に言った
『ゲットアウト』
でファイナルアンサーですww

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銀のスプーンの違和感

心理療法士のローズの母は頻繁に
紅茶と銀のスプーンを所持しています。

銀のスプーンと言えば

『born with a silver spoon in one’s mouth』
(銀のスプーンを加えて産まれてきた赤ちゃんは幸せになる)

というヨーロッパでは有名な言い伝えがありますが
本作でのそれはつまり上流階級である証を示しています。

そしてもう一つ
銀は毒に反応して色が変わるとされていることから
身を守ったり、神聖な証とされているようです。

抵抗されれば身体的にはかなわないクリスに対峙するローズ母が
自分の行いを正当化していて、且つ
クリスを歓迎している素振りを見せながら
内心では警戒しているという事を表したアイテムでしょう。

その他の違和感

ここで上げた以外にも
パーティー客からクリスが受ける質問の内容だったり
ローズがシリアルに牛乳をかけない食べ方がだったり
地下室の黒カビや綿が詰まった椅子などなど

数々の皮肉かつ比喩的表現で伏線をばりばりに貼られていますので
それらを確認しながら再び視聴したら楽しめると思います。

アーミテージ家の正体

違和感の正体がわかると今までの光景が恐怖に変わります。

けれども恐怖のその先にあるのはもっと根深いもの。

それらを以下にまとめてみました。

アーミテージ家のヒミツ

アーミテージ家ではアーミテージ家をはじめとする裕福な白人の
不死を目的とした違法な脳移植が行われていました

その犠牲になるのが若く健康な黒人の肉体。

ローズが対象に近づき、たぶらかし、アーミテージ家へ連れて来る

ローズ弟は父の助手兼強行手段要員w

ローズ母は催眠をかける。

そして外科医であるローズ父が手術を行う。

簡単にいうとそんな流れになります。

犠牲が黒人ばかりな理由

鹿の場面にもあるように
アーミテージ家は黒人の命を重んじてはいないという節はあるものの

手術を受けようとしている裕福な白人たちは
生まれながらに並々ならぬ身体的能力を持った黒人たちに
嫉妬と潜在的な憧れを抱いているようです。

そしてそれは現段階の裕福な白人たちがいくら財産を投げうったとしても
手には入らない代物。

スポーツの場面など生まれながらに優秀な黒人に対し

身体能力面で彼らの上に立つことが出来なかった悔しさは根深いのかもしれません。

どれだけの社会的な地位も財力も彼らの能力の前では何の意味もなさないのですから。

そんな黒人への嫉妬心・潜在的な憧れが
引き起こした恐ろしい計画。

そんな計画を実行していた主催者こそが
アーミテージ家だったわけです。

もう一つのエンディング

本作のエンディングは

手術を施される直前で逃げだし、生き延びるためにアーミテージ家の面々を倒しながらも
最後の砦・ローズの首に手をかけたクリスでしたが、
その手に力をかけることは出来ずにパトカーに乗った救世主・ロッド
救出されハッピーエンド?を迎えます。

では幻のもう一つのエンディングとはどんなものだったのでしょうか?
簡潔に紹介しますね。

幻のエンディングはバッドエンド

最終的にローズと対峙したクリスは
ローズの首を本気で締めにかかります。

そこへパトカーが到着しますが、出てきたのは救世主のロッドではなく
見知らぬ警察官

そしてクリスは逮捕され催眠術をかけられたせいで本調子も戻りません。
そんなクリスは終身刑になりそうな気配で
冷たい鉄格子に囲まれた空間から
『ゲットアウト』することはできない…というバッドエンドでした。

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まとめ

ダイナミックな伏線の多さから
この違和感は何だろうと思うのは必然で
知らぬ間に巻き込まれてしまう本作。

その違和感の正体は
アーミテージ家が行っていた黒人を犠牲にした恐ろしい
計画がなしたものでした。

そして2つの異なるエンディング。

クリスが救われないバッドエンド。

好みが分かれそうな結末ですね。

筆者的にはクリスの友人・ロッドが
笑い的にも救世主的にも最高の働きをしていてグッジョブでした。

数々の伏線や物語のシーンやアイテムに込められた意味
を踏まえた上で再度鑑賞したい一作です。

※本記事は2023年4月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトをご確認くださいませ。

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