NetfliX【記憶の夜】ネタバレ考察|予測不可能な結末とは?見逃し厳禁!伏線と兄の秘密

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先の読めないNetflixの韓流映画といえば
【記憶の夜】をあげる人も多いのではないでしょうか。

19日間誘拐されていた兄が
無事に帰ってきたと安堵したのもつかの間、
何かがおかしい⁈

この兄は偽物なのか?一体何が起こっているのか?
怒涛の展開に視聴者が翻弄される本作の

結末はどうなるの?

伏線場面はどれ?

などなど気になることについて綴っています。

この記事では
・予想不可能な結末の全貌
・張り巡らされる伏線
・ジンソクがついた嘘の理由

を中心にネタバレ考察しています。

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〖記憶の夜〗あらすじ

二浪して大学受験を控えたジンソクにとって
勉強もできてスポーツも万能な兄のユソクは憧れの存在。

そんな仲良し兄弟、そして父、と母の4人家族は
引っ越しをするべく新居に向かう車中にいた。
ジンソクは居眠りから目覚めてまもなく引っ越し先に到着する。

だがその新居は何だか見覚えがある気がした。

新たな家には、前の住人から開けないで欲しいと言われている部屋があり、
兄弟は同じ部屋で過ごすこなるなる。

そんな新生活が始まった折、突如ユソクが暴漢に襲われ誘拐されてしまう。
それを目撃していたジンソク。

車のナンバーを覚えたジンソクは捜査に協力的だったが、
警察はジンソクが精神病を患っているという理由で
真剣に取り合ってくれなかった。

それから19日後、ユソクが帰宅する。
しかしユソクは誘拐されていた19日間の記憶を失くして
いた・・・。

キャスト
カン・ハヌル、キム・ムヨル、ナ・ヨンヒ、ムン・ソングン、イ・ウヌ 他

以下、作品の結末までのネタバレを含みます。
未視聴でご覧になりたい方はNetflixにて配信中です!

本記事の情報は2024年4月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

予測不可能な結末の全貌

誘拐された兄が帰ってきてから様子がおかしい・・・。

そんな疑念を抱いたジンソクは母親にそのことを
相談します。

すると、何者かと通話をする母親の会話の内容から、
母親こそ本物ではないことに気付いてしまいます。

そうして家族が偽物なのではいかという疑いが確信に満ちた
ジンソクは家から逃げ出し、元家族たちに追われる中、
警察へと助けを求め駆け込みます。

すると・・・警察官は21歳のジンソクに向かって
『おじさん』
と呼んだのです。

何が何だかわからぬまま鏡を覗きこむと、
そこには老けた41歳の自分の顔が映っていました。
1997年だと思っていた時は2017年だったのです。

幸せな家族の秘密とは

母親も、父親も大好きだった兄も偽物でした。

全ては偽物のユソクが仕組んだことだったのです。
父親役と母親役を用意し、ジンソクには催眠術をかけ
偽の両親と兄を本当の家族だと信じ込ませました。

そして41歳のジンソクを20年前に引き戻し、
忘れてしまった記憶を呼び起こすために家族として同居したのです。

ある機会を待ちながら・・・。

20年前の事件の犯人

偽物のユソクは20年前、自宅に押し入った男に母親と姉を
殺害されてしまいます。
父親に助けを求めますが、直後に父親も転落死してしまいました。

たった一人生存した偽ユソク。
事件は雨などに邪魔され犯人が捕まらないまま時効を迎えましたが、
誰が何のために自分から家族を奪ったのか。
真実が知りたい。

その一心で探偵事務所に委ねた偽ユソクはとうとう犯人を見つけます。
犯人を捕らえ自ら制裁を加えようとするも、
当の犯人は精神的なショックから事件の記憶を失っていたのです。

憤りを隠しながら犯人の記憶を呼び覚ますために、
事件当時の犯人の状況を自分たちの手で作り、
芝居をしていたのでした。

その犯人こそがジンソクだったのです。

犯人の動機とは

ジンソクの本当の両親は交通事故で亡くなっていました。
そのうえ兄も意識不明の状態で一刻も早く手術をしなければいけない状態でした。

しかしジンソクには手術費を用立てることができません
働き口を探そうにもどこも雇ってくれるところはありませんでした。

そんな時、手術費を稼げる機会は訪れます。
正体不明の相手からの、その依頼は人を殺めることでした。

迷いながらも、兄を救いたいというその一心で
仕事を引き受けてしまうジンソク。

依頼相手はくれぐれも母親だけを殺めることを
口うるさく条件にしていました。

しかしながらいざ家に侵入すると、やはり自分にはできないと
思いとどまりますが、母親と鉢合わせてしまいます。

謝罪し、直ぐに立ち去ることを実行しようとするジンソクを
騒がずに見守る母親。
全ては何事もなかったように終わるはずでした。

その時2階から降りてきた娘がジンソクの持つ刃物に動転し、
叫んでしまうのです。

咄嗟に娘を追いかけたジンソクは娘が騒ぐのを止めることができず、
動揺して娘を刺してしまいます。

追ってきた母親も娘が刺されたことに気付くと叫び声をあげてしまい
母親のことも刺してしまったジンソク。

逃げようとしたとき、幼い息子が起きてきたので
100の数を数えて待っているように諭して家を出ていきます。
最後に目に入ったのは飾ってあった家族写真の見覚えのある顔でした。

この家は、兄の主治医の家で、依頼人は主治医だったのです。
そして、あの時目を覚まして母を探していた幼い息子こそ
偽ユソクだったのです。

兄弟の結末

偽ユソクの拘束から逃げ出すも、ジンソクは意識を失い病院へ運ばれます。
そこへ偽ユソクが現れて病室のベットで寝ているジンソクに繋がれた点滴の中に
持参した液体を注入しようとします。

その時、ジンソクが目覚めて言います。
被害者遺族に心から自分の命をもって謝罪をしたいと。

その様子からジンソクが事件を思い出したことを悟ると、
母親と姉を殺めた首謀者は誰なのか?問い詰めます。

『事件の直前に母親に保険金を掛けた父親なんだろ?』
と問い詰める偽ユソクにジンソクは首を横に振ります。

全て自分がしたことだと。

偽ユソクはジンソクに
『達者でな』
と告げると病室から出て行きました。

そのまま行き止まりの通路の窓から飛び降りた偽ユソク。
ジンソクもまた偽ユソクが持参した液を自らに注射して、
その命を終わらせました。

張り巡らされる伏線と鮮やかな回収劇

見破れない展開をみせた本作ですが、
数々の伏線が張り巡らされ、後半の見事な回収劇は見ごたえの一つといえます。
いくつかの伏線を振り返ってみます。

・冒頭、車中で転寝するジンソクは悪夢を見ている。
→催眠をかけられ車に乗せられる直前の拷問の記憶が残っている。

新居に見覚えがある
→その新居こそが20年前の事件現場である。

・新居にこれ見よがしに『1997年』のカレンダーを掛ける
→実は1997年ではなかった

・引っ越し作業員が『お兄さんは何歳?』と不思議がる。
→本当は41歳のジンソクに対し、明らかに兄の方が若く見える

・前の住人の荷物が残っているため入ってはいけない部屋
→事件が起きた部屋であり、事件現場を再現している

・19日間の兄の所在と帰ってきた兄の異変
→実は警察に連行されていた。買収して釈放されたものの19日間ユソクの真似を
しなかったので怪我をした方の足などを間違えてしまう

・ジンソクが兄を連れ去った車のナンバーを提示しても取り合わない警察
→この時の警察は偽ユソクの手の者である。

・ジンソクに仕事を依頼してきた謎の人物は子どもには指一本触れるなと忠告
→依頼人は子供の父親だった

ジンソクがついた嘘の理由

ジンソクが依頼されたあまりにも酷な、
医療費の代償。
その依頼主は、あろうことか兄の主治医でした。

けれどもジンソクは偽ユソクが本当に知りたかった首謀者について
尋ねられた時、『自分が1人でしたことだと嘘をつきました

なぜ嘘をついたのでしょうか。

事件のあったあの日、動揺して母と姉を殺めてしまったものの
幼い息子の命だけは助けたジンソク。

そして、あの子が大きくなった今も、復讐に生きる姿を見て、
あの事件が終わっていないことを痛感したのでしょう。

これ以上、あの子に絶望を与えることは本意ではなかったのかもしれません。
愛する家族による裏切りという幕引きではなく、
悪い犯人の仕業だったという真実
せめてもの救いになると考えたのでしょう。

偽ユソクはジンソクが生きていくことを容認し自らの人生に幕を閉じます。
ジンソクが自分の命をもって償いたいという自責の念は深く、
自分に優しい嘘をついたことは明確だったからです。

そしてジンソクもまた、偽ユソクや自分が殺めてしまった
主治医の家族への謝罪の意味をこめて自らの命を絶ちました。

悲劇的な終幕に救いはあったのか?

20年前に起きた悲しい事件。
生き残ったたった一人の幼い被害者
過ちに気付きながら兄の命を救うために引き返すことができなかった加害者
2人の運命の幕引きは残酷なものでした。

映画のラストでは実は過去に公園という人と人とが触れ合う場
出会っていたことが判明する2人。

奇しくも被害者と加害者という正反対の境遇に立つことになった彼らの
行動の背景には国家の経済破綻という問題がありました。

医者という立場にいる主治医でさえ、妻を犠牲にしなければ
子どもたちの生活を保つことができない苦悩が
その過酷さを示唆しています。

全てはその過酷な世界で家族を守ることに必死で、
生きていくために追い詰められた者たちの歯車が狂ってしまった
結果でした。

あの事件以来、被害者でありながら不幸な人生を強いられた偽ユソク
にとって復讐だけが生きていく理由でした。

それだけに責める対象を失くし、一生癒えない傷みを抱えながら
見えない道を進むことは不可能だったのかもしれません。

加害者も被害者も追いつめていく悪の事情が存在していることは
なおのこと、その結末の悲惨さに拍車をかけました。
そんな本作に救いはあったのでしょうか。

筆者は2つのほんの小さな救いを見出した気がします。

一つは、幼い頃に家族を失くした偽ユソクは
憎悪まじりの生活の中でもしかしたら、本人も気付かないうちに
幸せな家族という形を体感できたのではないかということです。

偽ユソクが警察に連行された時の、兄を思うジンソクの行動は本物でした。

そして二人の最後には、
ジンソクは後悔と謝罪をする中で、偽ユソクの愛する家族が本当の首謀者である
という事実をもみ消します。

それは大切な家族を奪われた者の傷みを理解できるジンソクが
自分の家族を守るようにした行動のようでした。

偽ユソクが〖嘘かもしれない〗
そう思ったとしても、それは彼を奈落の底へ突き落とす
寸前でくいとめるべく救いになったのではないでしょうか。

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