【ゴーン・ガール】失踪したエイミーについて徹底考察|事件の真相と衝撃の結末とは?

洋画
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セブン』や『ドラゴン・タトゥーの女』で知られる
デヴィッド・フィンチャー監督の2014年に公開されたサスペンススリラー
【ゴーン・ガール】

本作の面白さは、二転三転する展開にもありますが、
見る人の立場や価値観によって感想が異なるという点に
あるのではないでしょうか。

この記事では、失踪した妻エイミーの

・失踪理由
・エイミーの正体
・ニックの元に戻った理由

などについて解説、推察しています。

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〖ゴーン・ガール〗あらすじ

結婚5周年目を迎えたニックエイミーの夫妻だったが、
結婚記念日を迎え、エイミーが失踪してしまう。

その日ニックが帰宅すると部屋は荒らされ、血痕も残されていた。
事件性が疑われる状況に中、ニックは警察に通報する。

実はエイミーは絵本作家である母親のヒット作『アメイジング・エイミー』
のモデルとして知られていた。

そんな彼女の失踪とあって、世間やマスコミは大騒ぎになり、
ニックもまた注目の的に・・・。

妻の捜索に尽力するニックだったが、捜査が進むにつれて
心から妻を心配している様子のないニックに怪しい行動も露呈し、
悲劇の夫から疑惑の夫へと世間の視線は変化していくのだった・・・。

果たして犯人はニックなのか…⁈

キャスト
ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、
タイラー・ペリー、キャリー・クーン、キム・ディケンズ 

【ゴーン・ガール】を視聴するには

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以下、作品の結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年4月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

〖事件の真相〗エイミーは悲劇の妻か?

〖アメイジング・エイミー〗のモデルの失踪に
アメリカ中が注目をしたエイミーの悲劇。

しかしそれは実はエイミーによる自作自演だったことが明らかになります。

失踪理由とは?

エイミーが失踪した理由。
それは自分を邪険に扱ったニックを犯罪者(極刑)にするためです。

ニックは出会った当初は優しくて甲斐性があり、
自分を一番に尊重してくれました。

それがエイミーが自分の夫となる男性に求める
理想像でもありました。

そうして結婚した当初は幸せだったものの、
時間の経過にともなって、それぞれの本当の顔が
露呈していくのです。

ニックはエイミーの主導権を握るような性格
嫌気がさしていました。

そんな心変わりから、結婚記念日の恒例となっていた
エミリー主宰の宝探しクイズも面倒に思っていた・・・。

エミリーは自分の夫として、その役割を果たさないニック
憤りを感じていました。

極めつけには若いグラマラスな女性に乗り変えたのです。

それは不貞行為だからではなく、自分を一番に扱わないことは
エイミーにとって犯罪に等しい行為でした。

エイミーの正体

エイミーは何食わぬ顔で嘘をつき、
自分の目的のためなら人を殺めることも厭わない。

自己愛が強く、ソシオパスだと言えるでしょう。

そもそもエイミーの母親の描いた絵本
『アメイジング・エイミー』娘をモデルにしていると言いながら、
その実態は異なるものでした。

母親は娘を充分に観察しておらず、
絵本の中に存在するのは本当の娘とかけ離れた完璧なエイミー

本当は絵本の中のエイミーのような娘が欲しかった』という
暴言を吐かれたも同然ではないでしょうか。

娘が失踪中であるにも関わらず本の宣伝じみた真似ができるのは、
母親の一番のお気に入りが絵本の中のエイミーである証であり、
エイミーはずっと実在する姉妹と比べられるよりも苦痛な相手と対峙してきた
苦悩が垣間見れます。

親からの愛情を充分に体感できなかったエイミーが
人を心から愛せず、完璧な自分であるための画策を厭わない
そんな人間になってしまったことは必然であるといえるかもしれません。

何故ニックの元に戻ったのか?

悲劇の夫から一転して疑惑の夫となってしまったニックは
弁護士からの助言を受けます。

自らの不貞行為を反省し、真摯に向き合うことで
妻の帰宅と夫婦の再生を哀願する夫

という役柄をテレビで演じきったのです。

エイミーはそのインタビューを元恋人と一緒に見ていました。

ニックからの愛の言葉を聞いたエイミーは満足げに
笑みを浮かべます。

そして今までの失踪の原因を擦り付けるために、
元恋人を殺め、血だらけでニックの待つ自宅へと戻りました。

エイミーが戻ったのは、
ニックが自分を愛していることを再確認したからではありません。
その言葉がニックの演技であるということもまた気付いていたでしょう。

エイミーは愛情というものを理解していないし、
それ自体は彼女にとってさして重要なことではありません。

そんなエイミーがニックのインタビューを聞いて自宅に戻ったのは
ニックが自分に降参したのも同然だからなのではないでしょうか。

エイミーが無事に戻らなければ、世間の目が刺さるだけではなく
逮捕され罪に問われるかもしれません。

つまりはニックの未来の命運を握っているのはエイミーなのです。

そのことを認識し、受け入れたということは
もう一度エイミーの希望通りの夫役を演じてくれるということ。

またニックとの結婚生活を始めようと
思い直すには十分な理由でした。

アメイジング・エイミー

全ては『完璧なエイミー』
でいるためだったと言えるのではないでしょうか。

母親が描いた娘の理想像。
元をたどれば母親に気に入られたいという一心で
完璧な自分を求めて生きてきたのかもしれません。

ハーバード卒も、自分を一番に尊重してくれる相手と築く家庭も、
外からみて、憧れの的になるような自分でいることが目的なのです。

エイミーにとって結婚とは
良き夫、愛される妻を演じること。

そこに『愛情』とか『幸せ』のような概念は存在しないのです。

完璧という呪縛に囚われた少女の末路なのでしょう。

そして良き夫を演じてくれるニックとの結婚と妊娠は
はじめてエイミーが『アメイジングエイミー』に勝った
思うことができた証だったのではないでしょうか。

衝撃の結末はハッピーエンド?

元恋人の監禁から逃げてきた妻を演じたエイミーによって、
ニックの疑惑は晴れ、エイミー自身も正当防衛として罪には問われず
傍からみたら、幸せな夫婦の再会、再出発のようでした。

しかし、ニックは別れる気まんまんで、
マスコミが見守る中、再会のハグをしながらひっそりと暴言を吐きます。

ところが、エイミーは秘密裏にニックが預けていた精子を無断で使用して
体外受精による懐妊をしたのです。

エイミーの正体を知り、理性では妻に拒絶感を抱くも、
子どもを授かったことで、ニックはこの先一生、妻と縁を切ることは
できなくなりました。

そしてエイミーは言います。
私から離れたら、社会的に抹殺してやる・・・と。

涙ながらに反対する妹をよそに、
ニックは子どもの責任を負うべく、
成人するまでは、エイミーとの結婚を継続し共に育てること
を決意します。

ラストのニックの独白で語られる
『僕らはどうなっていくんだ?』という台詞は
とまどいながらも見えない未来に対する
ワクワク感があるようにも聞こえます。

人を殺めてケロっとしている妻は間違いなく異常である。
そんな人とは出会ったことがなく、
何を考えているのかも、どう行動するのかも予想も理解もできない。

普通ではない妻と過ごす結婚生活に退屈という辞書は存在しないのでしょう。

潜在的にはニックはエイミーを受け入れ、
離れることは本意ではないという可能性もある描写だと感じました。
そしてもし、
そうだとしたら、これは夫妻にとっては
ある意味ハッピーエンドなのかも?しれません。

『ゴーン・ガール』感想

タイトルの『ゴーン・ガール』ですが、
ガール〗というのは例外もあるようですが、
一般的には未成年の女性に使われることが多いように思います。

タイトルにその『ガール』を使ったのには、
今もなお、『アメイジング・エイミー』に囚われる苦悩から
抜け出せていない少女のエイミーのまま
という意味も込められているように感じました。

『結婚観』というのがテーマになっている本作ですが、
エイミーの結婚観に共感することはできたでしょうか(笑)

結婚したい理由というのは人それぞれです。

年代や男女の差もあるでしょうし、
どういう両親の元に育ったのかによっての相違もあるかもしれません。

筆者は結婚することのメリットの一つには
心の支えになってくれる存在がいること
というありきたりなものだと考えます。

一方でそんなありきたりではなく
破滅的ともいえる結婚観のエイミーと、
結婚自体を甘く見ているニック(笑)

2人の騒動を見せられた視聴者は
悲劇の妻?夫が使い込みに不倫?妻の策略?
と2転3転しながら、妻が悪いのか夫が悪いのか
複雑な心境になってきます。

そして、落ち着いたのは、妻は人格的に障害があって、
その考えも行動も頭では理解できないけれど、
普通の女性では満足できないニックはむしろ戻ってきたエイミー
の方が好きなのではないか?
と捉えることもできるような描写だったのではないでしょうか。

結局は夫婦のことは当事者2人にしか理解できず、
外部の人の助言など無駄だということです。

そんな風に何が幸せに値するのかというのは
人によって異なるものですよね。

結局は、自分が後悔しない幸せへの道を
進んでいけるのが理想なのかな
と思った一作です!

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