映画『ファースター 怒りの銃弾』あらすじ・ネタバレ感想/復讐の果てに待つ結末とは

洋画
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2010年にアメリカで公開(日本公開は2011年)されたアクション映画
『ファースター 怒りの銃弾』

主演は『ザ・ロック』ことドウェイン・ジョンソン

若きドウェインが怒りに燃える物語のあらすじから結末まで
を解説
しています。

また感想および残された謎の推察も綴っています。

よろしければご覧ください。

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『ファースター 怒りの銃弾』あらすじ

刑務所での刑期を終えたジェームズ・カレン(通称・ドライバー)は出所の時期を
迎え、刑務所長は彼に、この先は過去にとらわれず新たな人生の道を
歩んで行って欲しいと話した。

しかしジェームズは出所して早々に、昔の仲間が用意した車に
乗り込むと、ベイカーズフィールドにある通販会社へ向かった。

そこで働く1人の男性をおもむろに射殺したジェームズだった。

ジェームズは10年前、銀行強盗をおこすはめになった兄に付き添うかたちで
その運転手役を担っていたのだ。

そしてジェームズたちは銀行強盗を終えると、
盗んで手に入れたお金を山分けしようとしていた。

しかしその時、お金を横取りしようとする集団に襲われる。

ジェームズも縛られ、仲間たちと、兄を目の前で殺されてしまう。
その後、ジェームズも頭に銃弾を受けたが奇跡的に命をとりとめ
刑務所に収監されたのだった。

刑務所の中で、兄を殺した犯人に対する怒りがおさまることはなく、
出所した今、兄の最後の場所に居合わせた人物を一人ずつ始末
していくことを決めたジェームズ。

出所して早々向かった通販会社で殺したあの男は復讐するターゲットの
一人目だったのだ・・・。

キャスト
ドウェイン・ジョンソン、ビリー・オブ・ソーントン、カーラ・グギノ、
オリヴァー・ジャクソン=コーエン、マギー・グレイス、
ムーン・ブラッドグッド、ジェニファー・カーペンター 

以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年11月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

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復讐の果てに待つ結末とは

兄を殺されたジェームズは、『その場所』に居た者たちを
抹殺するために動きだします。

しかし主犯の存在を知らないジェームズは
復讐をやり遂げることができるのでしょうか?

ジェームズを追う者たち

1人目の標的の抹殺に成功したジェームズでしたが
社内の監視カメラはジェームズの存在を映し出し、
すぐに刑事に追われる身となります。

ジェームズを追う担当刑事となったのは女性のシセロでした。
そしてそのパートナーとしてやってきたのは
〖コップ〗と呼ばれるスレイド・ハンフリーズでした。

しかしコップはもうすぐ定年を迎える身でした。
しかも、薬物に溺れた過去もあり不安視される中、何故本件のパートナーとして
選ばれたのか
、疑念を抱くシセロでした。

一方でジェームズが10年前の復讐を決行していることを知った
黒幕は、密かに殺し屋(キラー)を雇います。

警察(コップ)と殺し屋(キラー)に追われる身となったジェームズ。

しかしそんなことは気にもかけず、ひたすら復讐の標的を追う
ジェームズでした。

復讐の標的

1人目の通販会社の男性を射殺後、10年前の一部始終を録画していた
老人(2人目)
を仕留めます。

ここでキラーと出会いますが、不要な闘いを避け逃走に成功します。

3人目はクラブで警護をするバフォメットでした。
彼は『待っていた』と言うと正々堂々と一騎打ちになった末に
ジェームズが倒します。

すると息を引き取る寸前に息子へのメッセージを頼まれたジェームズは
律儀に息子に電話をかけ、バフォメットからの伝言を告げます。

ところがバフォメットは命をとりとめており救急病院で治療を受けていたのです。

兄を殺した実行犯であるバフォメットを仕留めに病院へむかったジェームズは
手術室に乗り込みバフォメットを銃撃しました。

バフォメットを襲ったのがジェームズだと勘付いていたコップは
逃走するジェームズと銃撃戦になるも、逆にまかされてしまいます。

殺される覚悟で目を閉じたコップでしたが、
何も起こらず、目を開けると既にジェームズの姿はありませんでした。

福音伝道師となった4人目の標的を抹殺するため、教会へと向かう
ジェームズ。

その道中に流れるのは『赦し』について説く伝道師の声でした。

伝道師の前に現れたジェームズは彼の妻と娘にも出会ってしまいます。
そして伝道師は養子を育てていると言います。

彼は10年前、兄を殺す計画があったことを知らず
その集団の中で唯一、凶行を止めに入った人物でもありました。

そして伝道師はあれ以来、自らの罪を悔いて改心し、人が間違った道を歩まぬように、
導いている
と言います。

銃を向けたジェームズは許すことなどできないと断言しますが、
伝道師は今からジェームズが自分にすることを『赦す』と告げ目を閉じました。

するとジェームズは引き金を引き、伝道師の付近に一発放つと、
立ち去って行きました。

兄の罪を背負うジェームズ

そもそもジェームズが兄・ゲイリーの銀行強盗を手伝ってしまった
のは何故なのでしょうか。

ゲイリーは、いわゆる〖やばい金〗に手を出してしまったのです。
それを返済しなければゲイリーがどうなるのかは明白でした。

ジェームズはゲイリーの身を案じて、やむなく
ドライバーという任務で手を貸した
のです。

罪を犯してまでゲイリーに協力するのは、
ゲイリーもまたジェームズの恩人であるからです。

ジェームズの父親はジェームズとは血の繋がりがありませんでした。
そのことから、幼い頃から父親からの虐待を受け続けたジェームズ

そんなジェームズの心の支えになってくれたのは
ゲイリーだけだったのです。

母親は、助けてあげられなくて申し訳なかったと
謝罪しているように、実の母親でさえ見て見ぬふりをした
ジェームズに対する虐待の傷を癒してくれた、
たった一人の人がゲイリー
でした。

黒幕の正体

ジェームズはそんな父親が黒幕なのではないか?
と考えていました。

しかし、父親はゲイリーには愛情をもっており、
その可能性はないと母親に否定されてしまいます。

そんな中ジェームズを付け狙うキラーこそ
黒幕に雇われた
のだと判明します。

それでもキラー自身に恨みや闘う理由がないジェームズは
キラーを倒すことはしませんでした。

そのことから劣勢になったジェームズにキラーは銃を向け
ことを終わらせようとしたその時、
黒幕が現れ、キラーを制止しました。

〖自分で決着を付けられる相手だと思わなかった〗
と笑う黒幕は後ろからジェームズの頭部を狙って撃ちました。

椅子から倒れたジェームズを見て、
別居中の妻に〖すべて片が付いた〗と電話をするその
黒幕の正体はコップだったのです。

これまでのジェームズの標的は全て情報屋でした。
そしてコップの妻・マリーナこそゲイリーの恋人だった人物であり、
コップに情報を流していたのでした。

本当の決着

浜辺を歩きながら嬉しそうに妻に電話をかけ
〖全て終わった〗と報告していたコップでしたが、
後ろから銃撃され倒れてしまいました。

一度生き返った男・ドライバーを見くびってしまったのです。

ドライバーはコップに銃撃されるも、
またもや奇跡的に一命を取り留めていたのでした。

一方シセロは、標的となった者たちが全員情報屋であったこと、
実はコップがこの事件に志願してやってきたこと、
事件現場にいち早く駆け付けることなどから
コップに対する疑念を抱いていました。

その結果、10年前ジェームズとゲイリーたちを襲った犯人の
主犯こそがコップであったことを突き止めます。

しかし遅れて到着したシセロは浜辺で命を落としたコップを
殉職扱いにし、真実を露呈させることはありませんでした。

黒幕を倒し、ジェームズの復讐は終わりを告げました。
母親の家から持って来たゲイリーを海へ撒くと
走り去っていきました。

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『ファースター 怒りの銃弾』感想と考察

個人的にはドウェイン・ジョンソン作品にハズレは少ない
と思うのですが本作はいかがだったでしょうか?

コップの出オチ感満載な登場に、多くの方には
黒幕の正体が早々に判明してしまった点が少しモヤっとするでしょうか⁈

その辺にドキドキ感はないものの、
本来は善人であるジェームズが最愛の家族を守るために、
悪事に手を染め、恋人との生活も捨て、復讐の道を歩むことになる。

そんな
誰に傷つけられたかというのも忘れないけれど、
誰に生かして貰ったかも覚えている
という切なさも入り混じった苦悩が伝わってきます。

ところでゲイリーの悲劇の発端であると言っても過言ではない
マリーナは復讐の対象ではないのか?

そんな疑問が沸きあがってはきますが、
恐らく、黒幕の正体を知らないジェームズがマリーナが黒幕の恋人であることは
知る由もなかった
のでしょう。

病院ではコップを見逃し、父親を疑っていたくらいなので。

そしてシセロは何故、コップを見逃すのか?
それは殺されてしまったからかもしれません。

シセロ的には命をもって償ったと同意だという
決着なのではないでしょうか。

そしてコップを見逃す変わりに、ジェームズのことを積極的に
追うこともしなさそうな雰囲気を醸し出していました。

そんなジェームズはラストでどこへ向かって走り出したのかが気になる
結末でした。

幼少の頃は父親に虐待され、兄を助けてきた人生で服役と復讐を
遂げてきました。

その両方から解放され自分の人生を歩むのでしょうか。

ジェームズに『復讐してやる』と啖呵を切ったバフォメットの息子
の元へ行くことも考えられます。

しかし彼に復讐の道を歩ませたくないジェームズは
逆に姿を隠そうとするのかもしれません。

そもそも罪人であることに変わりはなくなったジェームズが、
日の当たる場所で生活するのは難しいのかもしれません。

そうなると、ジェームズのその先の物語は
彼と同じような境遇の人を救う復讐請負人かしら?!
と勘ぐりたくなる一作です。

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