『このホラーがすごい! 2024年版』で首位を獲得した背筋氏の話題の同名原作を
菅野美穂主演で白石晃士氏(『サユリ』など)がメガホンを取り実写映画化した
『近畿地方のある場所について』
映画の方は原作とは少し異なる設定を用いたためか
「恐くなかった」、「意味がわからなかった」などの意見も相次ぎました。
そこで本記事では本当は怖い?衝撃ラストの5つの謎に迫ります。
『近畿地方のある場所について』あらすじ
ティザービジュアルも解禁されました。
— 映画『近畿地方のある場所について』公式アカウント (@kinki_movie) April 8, 2025
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“ある場所”の謎に迫るオカルトライター
⧉瀬野千紘(#菅野美穂)
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“ある場所”の謎に翻弄される雑誌編集者
⧉小沢悠生(#赤楚衛二)
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近畿地方の“ある場所”の謎を追う2人
新感覚《場所ミステリー》誕生。
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『#近畿地方のある場所について』8.8(金)公開… pic.twitter.com/IUOUZYTLhw
繁華街の街中でスマホを手にする女性が見ていたのは
【私の友人が消息をたちました】
と悲痛な表情で情報を求める瀬野千紘の動画だった。
フリーのオカルトライターである瀬野千紘は、
ある日【不思議マガジン】の編集者である小沢悠生から
呼び出される。
千紘が編集部を訪ねると、小沢は編集長の佐山武史が
掲載を控えた次号の特集記事の原稿を持ち、妻と共に失踪してしまったと言う。
そこで小沢が残された資料を基に佐山の特集記事を復元しなければならず、
千紘に手伝ってほしいと言うのだった。
小沢の出版社の地下資料室に缶詰になった千紘と小沢は
残された佐山の資料や動画に目を通していく。
1984年の女子小学生失踪事件、2002年の倉本中学の林間学校で起きた
集団ヒステリー事件、ニコ生配信者の廃墟突撃レポート映像、大学生・目黒の取材など
どれも謎が多く奇妙な事件ばかりだった・・・。
キャスト
菅野美穂、赤楚衛二、夙川アトム、佐藤京、九十九木黄助、のせりん、
木村圭作、ドン・クサイ、山田暖絆、末冨真由、菅野莉央、福井裕子 他
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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2026年4月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。
『近畿地方のある場所について』衝撃ラスト5つの謎に迫る
原作の作者背筋氏が賞賛と共に「映画は別物である」と
言ったとか言わないとか・・・。
そんな原作とは異なる映画版の『近畿地方のある場所について』では
それ故の謎が残る作品となっているのかもしれません。
そこで衝撃なラストに残る5つの謎に、個人的に突撃してみました。
謎1:「まさるさま」とは
佐山が残したアニメの昔話。その主人公である「まさるさま」とは
何なのか?
まずは物語のあらすじを振り返ってみます。
母が大好きだったまさるは母を亡くし悲痛に暮れていた時、
空から現れた神のような存在から柿を与えられ、それを使って嫁をとり、
母替わりにしたらいいと助言を受けたのです。
そこでまさるは、「柿があるよ~」と言って女性を招こうとしますが、
その季節に柿があるわけがないと怪しんだ女性たちは
誰一人寄ってはきませんでした。
そしてついにまさるは力尽きてしまったのです。
持っていた黒い柿は転がって行きました。
しかしその後も存在しないはずの、まさるの呼びかけは山に響き続けたのでした。
そして女性たちが消える不可解な事件が相次いだことで、村人たちは生贄として人形を捧げ
「まさるさま」を祀ったのです。
この昔ばなしは原作者の大森が隣人の老婆から聞いた話が元になっていると言います。
しかしこれが実際に起きたことが元になっているのだと仮定したら・・・。
ラストで現れた白いニョロニョロこそ死してなお嫁探しを諦めなかった
まさるさま=ましらさまなのではないかと思いました。
そしてまさるに手渡された柿こそ千紘らが追った黒い岩の
最初の形(まだ生贄を飲み込んでいない)だったのではないでしょうか。
一方でまさるさまが転じて子どもたちの遊びになった「ましらさま」にも、
ある真実が見え隠れしています。
その遊びは鬼役に捕らえられた女子は、
自身の身代わりを差し出さなければいけないというものでした。
録画された映像で捕らえられた女子が差し出したのは髪飾りという
可愛いらしい結末になりました。
しかしまさるの昔話の作者も知っていた「まさるさま」が転じた「ましらさま」の遊びは、
もうすることはなくなったと語り、そこで起きた少年の首つり事件に関しても
その詳細を語ることを避けたように映りました。
千紘と小沢が見た映像で「ましろさま」の遊びは行われていたように
映りますが、これは本来のものではなかったのかもしれません。
作家が知っているその遊びはもっと重大な身代わりを差し出さなければいけない
残酷なもので、そこで起きた事件こそ本当は自らではなく、
身代わりにされ犠牲になった少年の事件
だったという含みが隠されているような気がしました。
謎2:赤い女の目的は何か?
「ましらさま」の遊びの犠牲になったと思われるのは、
「了」と記し「あきら」という名前の少年でした。
変わり果てた息子の姿を見つけた母親の洋子は、
了を助けようと必死で高い木に向かって手を広げ
何度もジャンプをしていたと言います。
その洋子こそが赤い女の正体でした。
では洋子に何が起こったのか?
息子を亡くした洋子は何を犠牲にしてでも了を取り戻したいと強く願います。
その願いは黒い岩を招き、洋子の願いは叶ったのです。
叶ったと言うのは少し語弊があるのかもしれません。
なぜならば・・・帰って来た了は人ではなかったからです。
そして了を取り戻したと言える洋子自体にも
代償が待ち受けていたのです。
洋子は四隅に息子の名を書いた紙を貼って回るようになった
と大森が口にしたように、
了が存続するための生贄探しを実行するようになりました。
そんな洋子もまた怪異へと転じて行き、
絵を描いた紙、チェーンメールや動画などを通じて
ターゲットを獲得していったのです。
その目的は了を二度と失わないためではなく、
黒い岩の意のままに行動する怪異となったからでした。
廃墟(実は洋子らが住んでいた家)への突撃レポートを
配信した凸劇ひとばしらも洋子が書いた紙を目撃して
ターゲットとなって後に消えていくことになりました。
小沢も埼玉で失踪した一家の元へ取材へ訪れた際、
この張り紙を目撃して取りつかれてしまうのです。
謎3:佐山の奥さんの謎
当初、ターゲットとなったのは佐山の方でした。
ただならぬ脅威を目前にして夜逃げした佐山は取材していた目黒が受けた助言
「生き物を飼い続けること」すなわち「他の生き物を自身の身代わりにして生き延びること」
を彼自身も実行に移していたのです。
しかしそれは洋子の脅威に対する対策に過ぎませんでした。
佐山が失踪することを決めた夜、
彼は片目を奪われてしまったのです。
それはましらさまにも目をつけられてしまったことを意味します。
そしてましらさま(=まさるさまなら)の目的は嫁を探すことでした。
佐山の奥さんは洋子の方ではなくましらさまの手にかかってしまった
のだと言えるのではないでしょうか。
謎4:何が起こっていたのか
佐山の夜逃げ先へ向かった千紘に対して
「今度は小沢をたぶらかす気か」
と言ったように、物語の全体像を握っていたのは主人公の千紘本人でした。
千紘はまだ赤ちゃんだった息子のたくみをうたた寝している間にさらわれ
殺されてしまった過去があるのです。
千紘もまた洋子と同じように、たくみが帰ってくるのならば
何でもできるという覚悟と思いがあったのでしょう。
失意の千紘はまずは新興宗教「あまのいわやと」へ入信しました。
そこには巨大な黒い岩が存在し、信者の大切な人に会いたいという
願いを叶えてくれるからでした。
しかしその団体から突如、黒い岩が消え、
その後、千紘は洋子と了の一件を知ることとなったのかもしれません。
あの消えた黒い岩こそが千紘の願いを本当に叶えてくれるのかもしれない
と察知した千紘はまず佐山を生贄に計画をすすめていたのです。
しかし佐山は千紘の目的に気づき、さらに洋子のターゲットとなってしまい
逃走のため失踪してしまいました。
そのため千紘は佐山の記事を引き継ぐ小沢に目をつけました。
今度は洋子に連れていかれないように、小沢に
一人で暴走するな
とくぎを差し、それでも洋子に見つかってしまった小沢に
二度目ゆえの激しい怒りでビンタをかまし、
自宅に招き入れて囲み、食事を摂らせて命を守ります。
また自身の身の上を話すことで絆も深めていきます。
それもこれも息子の生贄としてふさわしい存在を育て、失わないためでした。
そして洋子につかれてしまった小沢を助けるためだと本人には信じ込ませ
黒い岩を見つけ壊そうと誘いさらに突き進んでいったのです。
謎5:千紘の最後/最後に起きたことの意味
ラストでとうとう千紘の前に現れた黒い岩。
その現象を喜んでいること、壊す気がないこと・・・
小沢は佐山が新興宗教の動画に映った千紘を託したのは、
これが最初から千紘が仕組んだ罠であることを示してくれたのだと
この時初めて気づき恐怖を覚えました。
しかし時はすでに遅く、巨木の影から白く無数の触手を持つ
ニョロニョロした存在が現れ、無数の目のようなものが
小沢を襲い、黒い岩へ閉じ込めてしまいました。
そして岩から聞こえたのは赤ちゃんの泣き声でした。
その後、千紘は友人が消息を絶ってしまったので情報が欲しい
という動画を拡散します。
動画を作る千紘の腕にはおくるみに包まれたたくみのような・・・
しかしその中から無数の触手が垣間見えて、
千紘自体の目の動きも人のものではないことが示唆されて幕を閉じました。
洋子と同様、千紘にも代償が待ち受けていたのです。
たくみのような存在は取り戻したものの、赤ちゃんは本物ではなく
千紘自身ももう人間ではなくなってしまいました。
そしてそんな千紘がすべきは、動画などを拡散し、あの岩の子孫である
たくみを食べさせていくための生贄探しなのでした。
『近畿地方のある場所について』感想
過去の映像や古い資料といったホラー色の強い
アイテムが怖さを誘う一方でラストで出現した
それの正体が白いニョロニョロだったことは
混乱と一種の安堵?!をもたらしたのではないでしょうか(笑)
この白いニョロニョロについては、地球外生命体がまさるに施した
あらたな「まさるさま」なのではないかと思っています。
あたかもあの白いニョロニョロがラスボスのように見えますが
真実は白いニョロはあくまで人をおびき寄せる存在にすぎず、
生贄を取り込み、新たな怪異を生むのも、
人間を自在に扱うための怪異に変えるのも
全てはあの岩の力なのでしょう。
大切な人を失った人はその悲しみのあまりあの岩に魅了されてしまいます。
その代償が願った者自身も怪異になってしまうのだということは
もしかしたらどうでも良いことだったのかもしれません。
劇中の洋子と千紘という二人の母親も岩に魅了され
新たな了とたくみという怪異を誕生させ、
自身も岩の使者のようになってしまいました。
千紘が配信した動画は冒頭では額に大きなガーゼが貼られ、
少し涙ぐむように悲痛な表情で友人を探しています。
額の傷からして探しているのは小沢のことと思われますが、
この時は自らが小沢を生贄に捧げてしまったことへの懺悔のようにも見え、
まだ人としての心があることを映し出していると思いました。
よってその動画の目的は、万が一の確立であったとしても、
小沢かせめて彼の真実が彼の大切な人に見つかるようにという
思いがこめられているのかもしれません。
しかし最後の動画では額の傷は順調に治っており、
嬉しそうに怪異を抱く千紘自身の様子ももう人間ではないことが示唆されています。
よってあの動画の目的は洋子の絵と同様、
人を死に追いやるというものなのでしょう。
そしてそれはSNS時代の垣根を超えた拡散の末、
そのうち「近畿地方」を抜け出し、
徐々に全国へと広がって行くことが示唆されているのではないでしょうか。
