【FALL/フォール】衝撃の結末に震撼する|ベッキーとハンターの生き残る分岐点とは

洋画
スポンサーリンク

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

地上600mの絶望。
スカイツリーが634mなので、ほぼ同一の高さをイメージしてみてください。
あの頂上に取り残されたら、あなたならどうしますか?

本作は地上600mに取り残されてしまった2人の女性の
運命を描く高所サバイバルスリラー
【FALL/フォール】

高所恐怖症の方は閲覧注意の本作。
特別高所恐怖症ではない筆者も久々に手に汗握りました。

そんな本作を凝視できない方のために、

・絶望の先にある結末
・ベッキーとハンターの生き残る分岐点

に着目してネタバレ解説・考察しています。

スポンサーリンク

〖FALL/フォール〗あらすじ

ベッキーは夫のダンと親友のハンターと共に高山へ
フリークライミングに繰り出していた。

しかしその最中、ダンは落下事故で命を落としてしまう。

それから1年の月日が経過したが、
ダンを失くしたショックから立ち直れないベッキーは
酒浸りになり、心配してくれる家族を遠ざけ、
悲しみに明け暮れる日々を過ごしていた。

そんな折、ハンターが久しぶりに尋ねてくる。
『デンジャーD』という名で動画配信しているハンターは
廃墟になった地上600mの電波塔へ一緒に登ろう
とベッキーを誘う。

あれ以来登ることをしていないベッキーは躊躇するが、
かつてダンが言っていた
〖生きることを恐れるな〗
という言葉を思いだし、前に進むために
ハンターと共にすることを決意する。

立ち入りが禁止されていたその場所にそびえ立つその鉄塔を
前に、恐れを隠せないベッキーに、ハンターは
〖ずっとそばにいるから〗
と励まし、二人は互いをロープで結び、登り始める。

途中で挫折しそうになる気持ちを奮い立たせ
ついに地上600mを登り詰めた2人は
配信のため、リスキーな撮影も始める。

ひとしきり撮影を行い、ベッキーはダンの遺灰を撒き、
満足した2人は地上へ降り始めた。

しかしその時、老朽化していたはしごのボルトがはずれ
地上までの長いはしごが音を立てて崩れ落ちていった。

ベッキーは宙づり状態になり鉄塔にぶつかり危機的状況になるも、
ハンターとつないだ命綱のロープで頂上まで引き上げられる。

安堵したのもつかの間、
そこにはもう降りる術がなかった・・・。

キャスト
グレイス・キャロライン・カリー、ヴァージニア・ガードナー、
ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディング 

【FALL/フォール】はどこで見られる?

U-NEXTではなんと見放題配信中です。まずは無料トライアルで。

Huluでも絶賛配信中です!

その他

Netflixなどで配信中

以下、作品のネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意くださいませ。

本記事の情報は2024年5月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

絶望の先にある結末とは

地上600mの高さに取り残された2人の女性たち。

そこには水も食料もない。
頼みの携帯も電波が届かない。

みるみる日焼けしていく身体、眠れない状況、
落ちていく体力に彼女らはどう対処したのでしょうか。

スマホに希望を託す

電波塔に登る前、携帯の電波が届いていたことを
思い出した2人は、ロープにスマホを結び付けて
届くところまでおろしてみます。

しかしながら、電波は一向に入りませんでした。

ならば確実に入ることがわかっている一番下まで
スマホを落とす
という作戦を実行します。

ところが、助けは来ず、どうやらスマホは破損してしまったようでした。

助けを呼んでみる

頂上には信号弾用の銃が装備されていました。
そして双眼鏡も。

これを誰かが目撃すれば助けを呼んでくれる。

そう思いついた2人は、ほど近い場所に停車していた
放置車両の雰囲気を醸し出す、キャンプカーに人影を見て、
暗くなるのを待って信号弾を発射します。

彼らは信号弾に気付き近寄ってきます。

これで助かる!
と思ったのもつかの間、彼らは逆に、これラッキーとばかりに
ベッキー達の車両を奪って立ち去って行ったのです。

ドローン作戦

頂上から数十m下方のTVアンテナに水やドローンが入った
リュックを落としてしまった2人。

命綱のロープを自分に結び、アンテナのところまで降りていく
ことを思いつくハンター。

危険すぎる作戦にベッキーは引き止めますが、
謝罪の言葉と共にアンテナの方へ降りていきます。

アンテナまでは到達できず、命綱であるロープを外して
自力でアンテナへ飛び移ったハンター。

無事にリュックを回収し、自撮り棒にリュックをかけ、
それをロープに引っ掛け、再度そちらへ飛び移ったハンター。

あとは引き上げてもらうだけ、
しかしベッキーの腕力では引き上げるのが困難で
あと少しのところで、ロープはベッキーの手から離れてしまいます。

恐る恐る覗き込むと、危機一髪でリュックにしがみついた
ハンターがいました。

こうしてハンターを引き上げると
ドローンのバッテリーをハンターから教わった裏技を駆使して
鉄塔の電灯のソケット部で充電を完了させたベッキー。

助けを求めるメモを挟んでいざモーテルの方向へ飛ばします。

モーテルを目前にして走ってきたトラックにドローンが
衝突して破損
してしまいます。

トラックの運転手は車から降りるも、
ドローンを気にすることなく走り去って行きました。

ハンターの幻影そして…

もう一度メッセージを打ったスマホを地面に落下させ、
助けを呼ぶという作戦を決行したいベッキーがハンターに
もう一足のスニーカーを貸して欲しいと頼むと
ハンターは下にあるから貸せないと言います。

ベッキーがハンターを見ると
血だらけのハンターが見つめていました。

ベッキーが慌ててアンテナの方を覗きこむと、
そこには既に息絶えハゲワシに襲われているハンターの亡骸
がありました。

リュックとハンターを引き上げたと思っていたベッキー
でしたが、実際は、引き上げ損じたあの時にハンターは
アンテナへ落下し、再度引き上げたのはリュックだけ
だったのです。

ハンターを失くしたという事実を受け入れられず、
ずっと幻影を見ていたのです。

現実を知り、泣き叫ぶベッキーでしたが、
自分を襲ってきたハゲワシを返り討ちにし、
お腹を満たすと、一転、父親へのメッセージを打ったスマホを
手にし、ハンターが降りて行ったようにアンテナへと向かいます。

ハンターの亡骸と対面したベッキーは
損壊させずにスマホを落下させるための緩衝材として
ハゲタカがあさった腹部にスニーカーに入れた
スマホを埋め込みます。

ハンターの手を握り別れを告げたベッキーは
そっと亡骸を落下させました。

知らせを受けた父親が鉄塔の下に辿り着くと、
既に救助隊が駆けつけていました。

そして再会する父とベッキー。

ハグし合うと、ベッキーは父に
〖もう大丈夫〗だと告げました。

ベッキーとハンターの生き残る分岐点

ダンを失くして生きる気力をも失くしてしまったかに
思われたベッキーでした。

しかしそんな失意にくれるベッキーを見て父親は
もしも立場が逆だったなら、ダンは1年後ここで悲しんではいない
と告げます。

父親は見抜いていたのです。
ダンの愛情が誠実ではないことを。

ダンは浮気をしていました
しかもその相手はベッキーの親友であるハンターでした。

ハンターはベッキーを思い、自分から身を引きましたが、
ダンへの愛情はベッキーと大差はないほどもっていました。

ダンを失くしたという悲しみは、
ベッキーもハンターも同じだったのです。

悲しみの向き合いかた

1年前の事故の日以降、お酒におぼれダンの留守電に支えてもらう
それがベッキーの毎日でした。

大切な人の喪失という現実を受け止めることは出来ず、
自分へ愛情を注いでくれる周りの人をも遠ざけ、
人生を粗末にしていると言っても過言ではない状態でした。

一方で、同じ相手を失くした傷みを抱えるハンターは
動画配信に自分の行くべき道を見出します。

悲しみは深く、裏切ったと言う罪悪感から
同じ傷みをベッキーとは分かち合えないハンターは
1人で事実に向き合い、苦しみ、前へ進んだのです。

そしてベッキーを救うため会いにきました。

デンジャーDの真意

ハンターが動画配信を始めた理由には彼女なりの信念がありました。
危険を冒し、無謀な行動を繰り返す裏には、
ダンを失って痛感した『人生の儚さ』があったのです。

人生というのはあまりにも儚いもの。
だからこそ一瞬一瞬の時を大切に過ごして欲しい

そんなメッセージを動画の視聴者に届けたい。

それがハンターの望みであり希望でした。

そんな彼女は酒浸りになるベッキーに対しても
同様の気持ちを抱いていたのでしょう。

やりすぎ感は否めませんが、
ベッキーには事実と向き合い、悲しんだ後は、
自分の人生に戻って、悲しみも幸せも共に
前へ進んで欲しい
と願ったのではないでしょうか。

アンテナへリュックを取りに行ったのも
ベッキーを助けるというのが最大の目的だったように
思います。

降りていく時のベッキーへの謝罪と愛情の言葉
それはまさにその一瞬を大切にしたからこその言葉
だったのでしょう。

もしかしたらベッキーでは自分とリュックの両方を
引き上げることは無理かも
しれない・・・
そんな予想もしていて覚悟の上だったという推察も
できると思います。

ダンとの浮気、良かれと思って連れてきた先で
親友の命に危険が迫る…

それらの罪悪感と自責の念、
そして人生の尊さを知ったハンターは
とにかくベッキーは助けなければ
という一心でそのことに力を注いだのでしょう。

そして命を落とすことになってしまいます。

ベッキーの覚醒

一方で辛い現実を受け入れずに、自暴自棄と
逃避に明け暮れていたベッキーの前で
親友までもが命を落としてしまいます。

しかも自分にもっと力があれば防げたかもしれない
アクシデント。

そんな辛さから再び現実を見ることを恐れ、
ハンターの幻影と共に過ごします。

しかし幻影が居てくれる時間には限りがありました。

残酷な現実を思い知らされたベッキーは
もう向き合うしかないのです。

そうして自分のために命を落とした親友。
だからこそ諦めないと誓います。

ハゲワシももう脅威ではありませんでした。
生きたいと自ら思う力は偉大です。

命を落とすくらいならば何だったできる
そう思えた瞬間でした。

スポンサーリンク

【FALL/フォール】まとめと感想

久々に手に汗を握る映画を見たような気がします。

個人的には地上600mから降りられなくなったという緊迫感と同様に
あの『ウォーキングデッド』のニーガンが出演しているところからして
見ることは決めていた一作でした(笑)

本作は、600mの廃墟になった鉄塔に登るという
無謀な行動をしなければこんな悲劇は起こらなかった
と言ってしまえばそれまでですが、

こんな体験をしてベッキーが手に入れたものとは
何だったのでしょうか。

夫を失った悲しみから抜け出せない中、
恐怖に打ち勝ち、愛する人の遺灰をまくために
登る決意をしました。

しかしベッキーにとって完璧な配偶者だったダンは
実は親友と浮気していたというショックな事実を
地上600mの生きるか死ぬかの瀬戸際で聞くこととなります。

だからといってすぐに愛情が崩れ去るわけではないけれど、
見え方は180度変化したのではないでしょうか。

そもそも親友の夫に手を出してはいけない
ということは置いておいて、
同じ人を愛してしまったハンターは、
それでもダンではなくベッキーを選んだのです。

結婚式の動画に映る娘を心配気に見つめる父親は
娘婿を気に入らなかったわけではなく、
娘を傷つける本性を見抜いていたのです。

ベッキーにとって本当に自分を思ってくれているのは誰か
そのことを明確に認識できた旅でした。

夫も親友も儚い人生でした。
ハンターは恐らく最悪でもベッキーだけは助けるために
強気を保ち、元気づけ、行動を起こしたのだと思うのです。

だからこそ、彼女の分まで大切に生きなければいけない。
酒浸りになって現実から逃げ続ける日々を送ることは
ハンターの死を台無しにすることと同じなのです。

とはいえ・・・
今度こそ高所がキライになるのは必須かもしれません。
そして鳥の生肉を食べて大丈夫だったのか?
救出はどのように行われたのか?
何らかの事情聴取等は受けるのか?

何気に気になって仕方がない一作です。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました