『ゴールドボーイ』ネタバレ感想・結末の考察/タイトルの意味とエンドロールの謎

邦画
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2024年に公開された岡田将生主演のクライムサスペンス映画
『ゴールドボーイ』

原作は中国のベストセラー作家・紫金陳(ズー・ジンチェン)氏の 小説 『坏小孩』 (悪童たち)
『隠秘的角落』 (バッド・キッズ)というタイトルでドラマ化もされています。

個人的には岡田将生出演映画にハズレは少ないというイメージを持っていましてwww
本作も鑑賞してみました。

その結果はいかに‽!
ラストが衝撃と話題の本作。
果たしてどんな結末を迎えたのか?
解説、考察しています。

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『ゴールドボーイ』あらすじ

沖縄に母親と暮らす中学2年生の安室朝陽の元に、
以前近所に住んでいた幼馴染の上間浩が義妹の夏月を連れて突然姿を現した。

浩の父親と夏月の母親は再婚をしたが、
夏月は浩の父親に虐待を受けており、耐えかねた夏月は
浩の父を刺してしまったという。

浩はその現場を目撃し夏月を連れて逃げて来たのだった。

朝陽の母・安室香はシングルマザーでパン工場とホテルの仕事を掛け持ちしていた。
その日はホテルに泊まりこみで勤務のため、二人を自宅でかくまう朝陽だった。

しかし翌日、自宅の外壁に『朝陽は殺人者だ』と罵倒する落書きが
びっしりと書かれており朝陽は二人を外出させて警察を呼ぶ。

そこに現れた朝陽の実父・打越一平は、再婚相手が会社の者にやらせたのだろう
と息子に謝罪する。

香と一平は離婚しており、一平は既に別の女性と再婚していた。
その再婚相手の娘であるアキは朝陽の同級生で先日、自ら命を絶っていた。

しかしアキの母親はそれを朝陽によるものであると思い込んでの嫌がらせをしていた。

一平はアキの件について朝陽に尋ねると朝陽は
『ろくに喋ったこともない』と言った。

一平は朝陽のこともちゃんと考えていると告げると
いつでも連絡してほしいと金銭を置いて行った。

そのお金でカメラを購入した朝陽は浩と夏月を連れて海へ遊びに行く。
夏月の写真を撮っていた朝陽だったが画像ではなく動画になっていたと笑う。

しかしその動画を見返してみると
崖から落ちる人の姿が映っていたのだった・・・。

キャスト
岡田将生、羽村仁成、黒木華、星乃あんな、前出燿志、
松井玲奈、北村一輝、江口洋介
 他

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2025年3月時点のものです。
最新の配信情報は各サイトにてご確認くださいませ。

『ゴールドボーイ』の結末を解説

朝陽たちが動画に収めたのは、沖縄における絶対的な権力を保持する
東グループの経営者夫妻でした。

しかもその場面をズームして良く見てみると夫妻は事故にあったのではなく、
何者かによって突き落とされていたのでした。

事故の起こった読谷岬へ向かった三人は現場で泣きながら事情聴取を受けていた
東の婿養子である東昇が犯人であると確信します。

昇の妻である静香もまた夫が犯人だと確信し、
刑事の従兄、に訴えます。

朝陽達3人は、皆、お金があれば解決する苦悩を抱えているとし、
証拠の動画で昇から金銭を巻き上げようと画策するのでした。

朝陽ら3人は昇と接触を試み、証拠と引き換えに現金で6千万円を要求します。
昇は婿養子のため、そんな大金はすぐに用意できないとし、
ひとまず現金で60万を渡しました。

一方、離婚の決意を固め昇を豪邸から追い出した静でしたが、
愛人を乗せた車で事故にあい命を落としたのでした。

検死の結果、覚せい剤が検出され厳は静が訴えていた
昇による犯行を確信します。

そして昇の自宅を訪ねるとそこに中学生の朝陽が出入りしていました。
そんな状況にますます不審に思う厳でした。

一方で朝陽も静の事件は昇によるものと確信し、殺害方法を訪ねます。
静が常飲していた美容サプリメントのカプセルに細工して覚せい剤を仕込んだという
昇に、6千万円の代わりに一平とその再婚相手の殺害を依頼するのでした。

最後の晩餐

朝陽の殺人依頼をしぶしぶ手伝うことで合意した昇は、
朝陽に好意をもつ夏月と、流されるように従うことになった浩を引き連れて
一平と再婚相手を待ち伏せると二人を騙して殺害しました。

その間、朝陽はアリバイを立証するため学校で授業を受けていました。

昇はあらかじめ掘っていた穴に二人を落とすと
身元の特定を遅らせる工作をして埋めました。

ところがすぐに二人の死体は見つかってしまうのでした。

昇の家に朝陽ら3人が訪れ、昇の犯行をおさめた動画を渡します。
朝陽たちのことをあっさり信用したのかと思えば、実は
昇もまた夏月と浩が一平夫妻を殺害する動画を撮影していたのです。

これでおあいこ、終わりだ

と言う昇は、最後に朝陽の誕生日を祝おうと食事を注文しました。

食事とコーラを楽しんでいた4人でしたが突如、
浩、夏月、そして朝陽が苦しみ始め、息絶えてしまいました。

そんな光景をあざ笑いながら、証拠も握り潰し、もう真実を知っている者もいない、
そして何より朝陽より優位にたった状況を楽しむ昇でしたが
次の瞬間、背後から首を刺されてしまいます。

息絶えたと思っていた朝陽が立ち上がり昇を刺したのです。

コーラの氷に仕込まれていた青酸カリを溶ける前に吐き出していたのです。
さらに一平たちが発見されるように穴を掘り返したのも自分だと言います。

昇が絶命すると、朝陽は自分の手を傷つけ襲われた形跡を偽装し、
昇を刺したナイフは浩に握らせ、駆け付けた警察に助けを乞いました。

衝撃のラスト

入院した朝陽を厳が事情聴取に訪れます。

朝陽が記していた日記には、昇を脅迫しようと言い出したのは
で、朝陽は恐怖のために従ったこと、
一平たちの殺害は自分に好意を持っていた夏月による犯行だと
言い逃れました。

一連の事件は解決し、家で昼寝をする朝陽でした。
香が買い物に出る際に郵便受けに届いていた
生前の夏月からの手紙を見つけます。

朝陽に渡そうとするも、まだ寝ていたため、渡せず、
しかし気になってしまった香はこっそり中身を読んでしまいました。

そこには朝陽の日記には罪を浩や夏月になすりつけるような嘘ばかりが書かれていること、
それでも朝陽のことを許すと記されていました。

手紙を読み終わり、朝陽の裏の顔を察知してしまった香は震えます。
そして携帯を取り出しました。

そこへ朝陽が現れ、香から手紙を取り上げて燃やすと、包丁を持って香に近づいてきました。
朝陽は自分が手を下したのはアキと昇だけだと主張しました。

香はせめて一平が残した遺産で贅沢を味わわせてから殺して欲しいと命乞いしました。

すると朝陽はそれを了承し、何だかんだ母さんだけは信用していると言って、
香の代わりに買い物へ出かけます。

すると信号の向こうに片手に携帯を握りしめた厳が朝陽を見つめていました。

香は手紙を読んだ後、厳に電話をかけ、朝陽との会話を聞かせていたのでした。

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『ゴールドボーイ』結末を紐解く

昇の妄想の意味

朝陽たち3人が地下の駐車場で昇と初対面し、
昇は3人を車に乗せて人気のない場所まで行きました。

すると3人の子どもたちにお金をゆすられるわけですが
次の瞬間、昇が次々に3人を切り裂く描写が流れます。

視聴者がハッと思った瞬間、それは昇の妄想であったことが示されます。

つまり、昇は最初から人を脅すことに不慣れなで
隙だらけの朝陽たちを最終的には殺すという計画
動いていたという示唆だったのではないかと思います。

しかしながら昇の誤算は不慣れななのは浩と夏月だけだったということです。

この時からすでに朝陽の方が上手だったのかもしれません。
防犯カメラのある駐車場で対面することを選び、
要求の内容や浩と夏月が内心ビビッている姿を見せたことも
昇の油断を誘う目的があったのでしょう。

一平も標的にしたのは何故か?

実父である一平の再婚相手の娘アキの自殺。
その真実はアキに告白したがこっぴどく振られた腹いせに
朝陽が殺害したということでした。

一平の再婚相手はそれに気づいて嫌がらせをしてくるので
朝陽にとって邪魔な存在でした。

しかし一平までもを手に掛けたのは何故なのでしょうか?

一つはこの状況で再婚相手が殺されれば、彼女は嫌がらせをしていた
朝陽かもしくは香に容疑がかかってしまう可能性が高いからではないでしょうか。

少なくとも一平は朝陽や香に疑念を抱くでしょう。

二つ目は一平が香を見捨てなければ、
香が仕事を掛け持ちし度々家を空けることもなく、
貧困状態でもありませんでした。

今の生活に不満があり、香に激務を課している、
朝陽にとってはその原因が一平だった
と言えるからなのでしょう。

しかしながら再婚相手は最終的に一平に対して
『私はどうかしていた』と告白しているので、
本当に朝陽が殺したと確信していたわけではない?ことが示唆されていました。

そして一平も香や朝陽が路頭に迷わないように遺産を残していました。

結局はする必要のない殺人だったのかもしれません。

母親には刃をむけられない?

ラストで朝陽の裏の顔を知ってしまった香に対し
一度は包丁を向けるも、香が命乞いをしたことによって
殺害を断念するのです。

やはり母親には刃を向けられないのでしょうか?

朝陽は自身の足かせになるような人物を消してしまうことに
さほど躊躇はない
ことが伺えます。

香に対する
『何だかんだ信用しちゃってる』発言。

朝陽は、母親というのは無償の愛情を注いでくれる、
絶対に守ってくれる存在
であるということを信じてしまっているのかもしれません。

その後、香を残して買い物へ外出するという行為も
香が通報しないことを確信してのことではないのでしょうか。

天才的な犯罪者の朝陽が唯一見くびってしまった相手が香だったと言えます。
自身に好意を寄せてくれる夏月にでさえ、油断はしませんでした。

夏月の最期に彼女への好意が表れていましたが、それでもなお彼女を見殺しにしたのは
いつか夏月から自身の破滅に繋がる秘密が露呈することを恐れたからなのでしょう。

しかし香だけは裏切らないと高を括ってしまいました。

そしてその見くびりこそ厳に繋がり朝陽は最大のピンチへと追い込まれます。

しかし香への見くびりのその反面で、
今はその時ではないと考えたという冷静さも否定できません。

もし罪を背負ってくれる人物が存在しないあの場所で
香を殺めてしまえば、14歳になってしまった朝陽は
最悪少年院へ送られてしまう可能性があります。

どう考えても香をあの時に手に掛けることは朝陽にとって
得策ではなかった
という理由もあるでしょう。

タイトル『ゴールドボーイ』の意味

タイトルにもなっている『ゴールドボーイ』の意味も気になります。

これにはダブルミーニングがあるのではないかと推察しています。

まずは『ゴールド』という単語で思い浮かぶ
『金メダル』などの意味です。

朝陽は広中杯という全国算数オリンピックで、金メダルを受賞しました。

そしてそれに相対するのは同じ算数オリンピックで『銀メダル』だった
昇です。

金メダルの朝陽は決して銀メダルの昇に負けることはないという暗喩ではないでしょうか。

そしてゴールドと言えば単純に『金』というイメージが浮かびます。

そもそも昇から証拠を盾に金をゆすり取る計画は、
朝陽と、浩と夏月、の3人が金さえあれば彼らの問題は解決するから、ということでした。

しかし
当初は一人1千万を予定していた恐喝金が、実際に昇と対面すると6千万に
跳ね上がっていました。

この描写にも違和感を覚えましたが、
6千万という金額を殺人代だと換算したらどうでしょうか。

最初から浩や夏月に昇から得たお金を山分けする気などなく、
人を殺せる昇にだからこそ、証拠の見返りに殺人を依頼したかった
と推察できます。

思えば一平と再婚相手の殺害に関してですが、
実は一平こそがターゲットだったのかもしれません。

再婚相手はアキの自殺に朝陽の関与を疑いはしていましたが
自ら接触の場を持つこともなく、ともすれば相手にしていなかった可能性すら
あるのではないでしょうか。

しかし、あの嫌がらせこそを盾に本当のターゲットである一平を
その目的を察せられることなく抹殺する計画を思いついたとすれば。

その目的は最初から遺産=金だったのでしょう。

朝陽による実父の殺害計画を聞いた夏月が
『お父さんだよ』
と驚愕していたあの背景に、お父さんでもそうでなくても
その人を消す見返りに大金が手に入る
ただそれだけ・・・という思考の持ち主だったのかもしれません。

まさにゴールドボーイである朝陽は
少年でありながら金まみれの存在と言えるのではないでしょうか。

続編がある?エンドロール後の謎

エンドロールの終わりに突如として現れた
『ゴールドボーイ2』
の文字。

早くも続編が決まっている??
と驚きを隠せませんでした。

監督のインタビューによれば2や3といった続編の構想自体は
ある
のだそうです。

筆者の推察では、
一つは朝陽は自ら命を絶つことや、観念して捕まり改心するという
その後はあり得ない
ことの示唆なのではないかと思いました。

そしてもう一つは
『ゴールドボーイ』では開示されなかった、あるいは描き切れなかった何かが
まだある
ということではないのでしょうか。

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『ゴールドボーイ』感想

本作の残酷なまでの潔さは
フィクションだから許される穏やかではない内容で
人を選ぶ作品かもしれません。

それでも個人的にはやはり岡田将生作品にハズレなし
を更新したかもしれないという感想ですwww

後味は大分悪いのですけれどね・・・。

昇は厳に朝陽のことを
いじめられていた少年
だと紹介していましたね。

多分、これは昇自身のことなのでしょう。

いじめられっ子で友達と呼べる人も多くなく、
人間関係に希薄だったと仮定して、
大人になった昇の闇はそんなところにあるのかもしれません。

あっ、筆者も人間関係は希薄な部類でしたwww


結局は昇も朝陽も金が目的だったということ。

ラストで一人だけ昇の罠から逃れた朝陽に
『なぜ浩たちに教えなかったのか』
という昇の質問がありました・・・

そのわずかな昇の甘さこそが金メダリスト朝陽との差であり敗因
だったのでしょう。
そして目的のものを最終的に手にしたのは朝陽であり香・・・

というところで朝陽の前に新たな壁が立ちはだかります。

今度は格下の殺人鬼ではなく刑事が・・・。

この後に展開されるであろう刑事VSゴールドボーイの心理戦の
勝敗はどちらに軍配が上がるのでしょうか。

恐ろしくも沖縄が恋しくなる一作ですww

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