Netflix映画『フィアーストリート』シリーズの第4作目となる
『フィアーストリート:プロム・クイーン』。
今度の舞台は1988年のシェイディサイド高校です。
前3部作が人気を博していたため、本作の期待は大きいものでした。
しかしながら酷評レビューが一定数を超えるという結果に。
そんな本作の結末はどうなるのか?
ネタバレ解説&考察しています。
『フィアーストリート:プロム・クイーン』あらすじ
◆配信開始
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) May 23, 2025
Netflix映画『フィアー・ストリート: プロムクイーン』(アメリカ)
ホラーシリーズ『フィアー・ストリート』最新作。
シェイディサイド高校プロムクイーンの栄冠を手にするのは?主人公ロリは無謀と言われつつ名を連ねるが、クイーン候補を狙う血の惨劇が幕を開け…。… pic.twitter.com/GuDP7L0LM3
舞台は1988年のシェイディサイド高校。
高校生活最後の大イベントプロムに向けてロリ・グレンジャーは
プロムクイーンの座を目指し、立候補した。
ロリに立ちはだかるのは学園の女王的存在のティファニー・ファルコナーと
その取り巻きたちのメリッサ・マッケンドリック、デビー・ウィンターズ、
リンダ・ハーパーだった。
ティファニーたちは、ロリに対し、母親が父親を殺したという濡れ衣で
いじめ抜いていた。
副校長は良からぬ噂が流れるシェイディサイドのイメージ回復
のため、このプロムを何としても成功させたかった。
しかし、プロムの当日、ロリ、ティファニー以外のプロムクイーン候補の一人
クリスティ・ルノーは会場に現れなかった・・・。
キャスト
インディア・ファウラー、スザンナ・ソン、フィナ・ストラッツア、
クリス・クライン、キャサリン・ウォーターストン、デイヴィッド・イアコノ 他
以下、ネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2025年6月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。
『プロム・クイーン』結末をネタバレ解説
プロムクイーン候補の中でも人気を博していた
クリスティ・ルノーがプロム当日に現れなかったことを皮切りに
次々と候補者や生徒たちが消えていきました。
プロムの日、失踪してしまったとされ恋人も血相を変えて
探していたクリスティは前日の夜、何者かに惨殺されていたのです。
それからティファニーの取り巻きでクイーン候補でもあった
リンダやデビーも会場外で殺されていました。
そんな中、ティファニーが放つロリに対する暴言の酷さに同情した
取り巻きの一人、メリッサはロリにメイクを施してくれます。
しかしその後、化粧室で一人きりになったメリッサは
赤いレインコートの殺人鬼に狙われてしまいます。
メリッサは赤いレインコートの殺人鬼の襲撃を交わしましたが、
逃げている方向から赤いレインコートの殺人鬼がもう一人現れて
彼らの餌食となってしまいました。
ロリは片思いしていたティファニーの恋人タイラーと
親密になっていきます。
そんな最中現れたロリの親友メーガンが
プロム候補たちや生徒が殺されていて、
犯人は副校長の息子なのではないかという推察を話ました。
しかしロリはメーガンがタイラーと仲良くなった自分に
嫉妬して妄想話をしてきたと思い込み、冷たくあしらうのでした。
そうしてタイラーと2人で別部屋へ消えたロリは
目の前で不意にタイラーが殺され、メーガンの主張が真実だと察知します。
メーガンと合流したロリは逃げ惑いながらプロム会場へ戻り、
起こっていることを話そうとしますが、
そこでロリがクイーンに選ばれたと発表されました。
犯人の正体
しかしロリの後を追って来た赤いレインコートは壇上まで上がり、
校長を切りつけます。
メーガンも襲われそうになりますが、ロリが持っていたクイーンのティアラで
赤いレインコートの顔面を攻撃しました。
もだえる殺人鬼の仮面を取り外すと、
その素顔はティファニーの父親であるダンでした。
警察に連行されるダンと事情聴取に向かう妻のナンシー。
一人になってしまうティファニーにロリは近所だからと言って
付き添うことにしました。
もう一人の殺人鬼
ティファニーはロリに謝罪をし、ロリはティファニーの部屋で
付き添いました。
すると、物音が聞こえ、ロリが覗き込むと、事情聴取を終えたナンシーが
ナイフを手にロリに襲いかかってきたのです。
メリッサが最後に見たもう一人の殺人鬼の正体はナンシーだったのです。
ナンシーはロリの母親に恋人を奪われたと根に持っており、
ロリの父親を殺したのは自分だと暴露しました。
そしてロリを殺したいと願い出たティファニーが襲い掛かってきた時、
彼女を蹴飛ばして防いだロリでしたが、ティファニーは落下し、
命を落としてしまいました。
これに激高したナンシーが襲い掛かってきますが、
ロリは家にあったトロフィーで応戦し、ナンシーは倒れます。
助けを乞うナンシーをよそにロリが家を出た後、
ナンシーの周りにはびこる血痕が魔女の刻印を描いていました。
犯人の目的とは何?
赤いレインコートの殺人鬼の目的とは何だったのでしょうか?
犯人の正体はティファニーの両親でした。
父親のダンは『勝者だけが人の記憶に残ることができる』
というモットーのもと、娘のティファニーに望むのは
参加することではなく、クイーンになること一択でした。
そのためにティファニー以外の候補者を殺していくという
驚愕の動機でした。
そしてもう一人の犯人である母親のナンシーの動機とは?
ナンシーの動機は少し前に遡り、その因縁の相手は
ロリではなくロリの母親でした。
ナンシーの恋人であったロリの父親はロリの母親と恋に落ち、
ナンシーに別れを告げロリの母親と恋に落ちたのです。
それが許せなくてロリの父親を殺したうえ、
その犯人疑惑をロリの母親にむくように仕向けたのでしょう。
ロリの母親には疑惑という仕返しをし、
娘のロリからはその身体に宿る愛した人の血を
奪おうとしたのです。
ラストシーンを考察(前3部作のネタバレ少しあります)
ナンシーと決着をつけたロリが去った後、
絶命したナンシーの血痕が魔女の刻印を描く演出は
何を意味しているのでしょうか?
本作は『フィアーストリート』シリーズの4作目ですが、
前3部作とは舞台となる街が共通しているだけでした。
3部作の中で起こった事件は起こったものとなっており、
本作の年代としては1部と2部の間の出来事となっています。
過去にその悲劇を起こしたのは元々は善良な人でした。
しかし彼らは魔法陣の前で名前が刻まれると恐ろしい殺人鬼へと
変貌してしまうのでした。
本作で描かれた血痕の魔女の刻印がナンシーとの契約を意味していた
とすれば、ファルコナー家にはびこる
強い嫉妬心や妬み心、そして執着心や憎しみといった黒い感情が
シェイディサイドの呪いに囚われてしまった故の犯行だったのかもしれません。
『フィアーストリート:プロム・クイーン』まとめと感想
『フィアーストリート』シリーズ待望の4作目となった
『プロム・クイーン』は前3部作とは一線を画す作品だったと言えるでしょう。
今回の悲劇では娘をプロムクイーンにさせたかった両親による
犯行でした。
そして昔の恋人を奪われたことへの逆恨みも動機となっていました。
そんな両親の元で、『勝つこと』へのプレッシャーに押しつぶされた
ティファニーも犠牲者なのだと言えるのかもしれません。
前3部作とはあまり関係性が感じられない作品ではありますが、
ラストのラストでナンシーの血痕が魔女の刻印に変化していきました。
これは人の黒い感情が魔女の呪いに囚われてしまった
ことが発端だったと示唆されています。
ところで、ロリに花束を贈った人物が明かされることはありませんでした。
送り主は誰だと思いますか?
ロリに対して劇中の誰もあの花束に対して、そしてメッセージの
『つまずくな』と言う言葉への言及はありませんでした。
ということであの場に居なかった人物が送り主なのではないかと
推察しています。
筆者的にはポジティブに考えれば、ロリの母親とか。
そうでなければ・・・グッド保安官・・・でしょうか?!
『フィアーストリート』シリーズという印象が薄い本作ですが
これはこれで面白かったのかなと思います。
何気に、犯人の正体は筆者はわかりにくかったですwww
(まさかプロムクイーンをとらせるために・・・とか思いませんもの)
噂ベースではありますが、これで終わりではない・・・
という声もちらほら聞こえたりします。
もしも続編が配信されたらまた絶対みてしまうんだろうな
と予想される一作でした。