映画『レディ・オア・ノット』ネタバレ感想・あらすじ・解説/命がけの結婚、その結末は!?

ドラマ
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2019年に公開されたアメリカのホラーコメディ
『レディ・オア・ノット』

日本では未公開ながら本国においては低予算製作にも関わらず
ヒットに恵まれ、評論家からの評価も高いものだったそう。

本作は、里親に育てられ家庭環境も悪かった主人公が、
幸せな本当の家族をもてると楽しみにしていた結婚。

しかし、その結婚は命がけだったという内容になっておりますww

前半は物語の序章のあらすじを、
後半ではネタバレありで結末や感想、考察などを綴っています。

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映画『レディ・オア・ノット』あらすじ

グレースは恋人で大富豪の御曹司であるアレックス・ル・ドマスとの結婚を控えていた。
彼とは約1年半交際の後プロポーズされたのだ。

アレックスの家族は変わっているというよりイカレていると思っていた
グレースだったが、本当の家族を知らないグレースは、この家族の一員に加われる日
を心待ちにしていた。

しかしダニエルは『逃げるなら今しかない』と言い、
アレックスも『2人で逃げてもいい』と誘いますが、
グレースはそんな不穏な言葉を気にせず
幸せな家族を作ることにこだわり、いざ結婚式へと向かう。

グレースのことを気にいっていない父親のトニー、優しく接してくれるが
アレックスをル・ドマス家に留めて欲しいと頼んでくる母親のベッキー

式に遅れてやってくる妹エミリーは笑顔を向けてくれる。
そしてダニエルはお酒を飲みまくっているが気分は浮かない様子だった。

そんなル・ドマス家の面々に見守られ結婚式は執り行われた。

その夜2人きりで幸せのひと時を過ごそうとしていたグレースとアレックス
だったが、叔母のヘレンが音もなく見つめており、驚く2人にヘレンは
〖皆が待っている〗と告げて出て行った。

アレックスは本当の意味で家族の一員として認められるためには
家族全員で行う『ゲーム』をしなければならないと告げる。

勝つことより参加することに意義があるというそのゲームの種類は
新たに家族に加わる新郎や新婦が決めることになっていた。

今回は新婦であるグレースがカードを引き、ゲームの内容を決める
役目を担った。

グレースが引いたゲームの内容は
〖かくれんぼ〗

ゲームの内容に血の気が引いて行くアレックス、と緊張感が走る一族の面々。

ただ一人、本気なの?とおどけるグレースに
トニーは夜明けまで逃げ切れば君の勝ちだと告げた・・・。

キャスト
サマラ・ウーヴィング、アダム・ブロディ、ヘンリー・ツェ―二―、
マーク・オブライエン、アンディ・マクダウェル、ニッキー・ガダニー、
エリス・レヴェスク、ジョン・ラルストン
 他

ここまでのあらすじで『レディ・オア・ノット』を鑑賞してみたいと
思ったあなた。
現在配信しているのは・・・Netflixと以下の通りです。

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以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年11月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

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命がけの結婚!?結末はどうなる?

愛する彼の一族に加わるためには欠かすことができない
家族全員参加の『ゲーム』

そのゲームの名は『かくれんぼ』

隠れる花嫁グレースと花嫁を見つける鬼(家族全員)
の対決は、グレースが夜が明けるまで隠れきったら勝利する
というものでした。

果たしてそのゲームの意味は?
結末はどうなるのでしょうか?

その『かくれんぼ』の意味は花嫁狩り

大人がこぞってかくれんぼなんて本気なの?
とグレースは半信半疑で始める。

まずは荷物用のエレベーターへ身を隠します。
しかし徐々に耐えられなくなってしまいそこから出た時、
エミリーの子どもの子守をしていた使用人のクララに見つかりそうになり
身を潜めると、口元を塞がれ部屋内に連れ込まれてしまいました。

しかしその相手はアレックスで、何だか神妙な表情でゲームについて語ろうと
した時、クララが入って来てエミリーの息子のジョージを探している様子でした。

クララが部屋を後にしようとした時、銃声と共にクララは倒れてしまいます。

無残なクララの姿を目撃したグレイスと、クララを撃ったエミリーが
花嫁だと思ったと言った言葉から、
このかくれんぼは花嫁を狩るゲームなのだと察するグレイスでした。

秘密の理由

事前に何も教えなかったアレックスに対して、号泣しながら責め立てるグレイスに、
君を失いたくなくて本当のことを言えなかった
と話すアレックス。

彼によれば、結婚をしたのにゲームに参加しなかった場合、
その2人の命はない、

さらにゲームの中で最悪なのがこのかくれんぼであり、もし
花嫁が隠れきって勝利すれば逆に家族には災いが起きるのだと言います。

30年前、アレックスが幼かったころにも、行われたかくれんぼ。
新郎は生贄になってしまった悪夢がありました。

まさか今回、かくれんぼになることはないだろうと
想定していたアレックスは、
家族を欺いた後、グレースを助けようと思っていたのだと
話すのでした。

しかしこうなってしまった以上、
グレースがここから脱出する以外、助かる道はないのだと
考えたアレックス。

扉の鍵を解除しグレイスを逃がすことを約束するアレックスと離れ
出口へ向かうグレイスはスニーカーに履き替え、
ドレスの裾を破り走りやすい格好へと変貌して行きました。

一方で扉の解除には成功したもののアレックスの方はトニーとダニエルに捕まり
拘束されてしまうのでした。

家族は幻想、反撃のとき

トニーやベッキーといった家族という名の鬼たちから
逃げる一方で、使用人でさえも花嫁を突き出すことに徹していました。

まだ幼いジョージならば大丈夫だろうと油断したグレースを、
ジョージは躊躇なく銃で撃ったのでした。

ジョージの銃からの被弾で重傷を負うも、彼を殴り飛ばして気絶させ、
執事のスティーヴンスに捕えられても、車ごと横転させることで
何とか脱出するなど、ピンチとチャンスを繰り返すグレース。

しかしダニエルとトニーに見つかってしまい、気絶させられた後、
とうとう生贄の儀式が始まったのです。

ところがトニーがナイフをグレースに突き刺そうとしたその時、
トニーと他の家族は吐血して苦しみだしました。

ダニエルが儀式の飲み物に毒を仕込んだのです。

ダニエルは家族が苦しんでいる隙にグレースを助けだし、
脱出を試みましたが、ダニエルの妻チャリティに首元を撃たれてしまいます。

瀕死の状態のダニエルはそれでもグレースに逃げろと言います。
グレースはダニエルを気にしながらもお礼を言ってその場を
立ち去りました。

拘束を解いたアレックスがグレースを探していると
血だらけで倒れていたダニエルを見つけます。

アレックスが懸命に励まし語り掛けるも、ダニエルは静かに息を引き取ります。

一方逃走中のグレースは追いかけてきたトニーに
山羊と同じただの生贄のくせに
と罵倒されますが、格闘の末、トニーを部屋にあったランプで気絶させる
そのランプを投げ捨て、部屋に引火したのを気付かず走りさります。

その後ろ姿を今度はベッキーの矢が襲いかかります。

優しかった義母は家族を守る鬼と化し、
グレイスの首を絞めにかかります。

後がないグレースはベッキーに頭突きし、首絞めを回避すると、
ゲームを決めるためのルベールの箱でベッキーの頭を何度も殴りました。

何が家族だ!
と罵倒しながら。

思い出に変わるまで

母を殴り殺す妻の姿を見ていたアレックス。

グレースに謝罪しますが、もうやり直すことはできない
という現実を目の当たりにします。

あんなにも幸せだった2人の世界は
音を立てて崩れ去ったのでした。

そうなると、グレースと共に家を出ようと言っていたアレックスは、
完全にル・ドマスの一員と化してしまいました。

グレースを羽交い絞めにし、家族に差し出したのです。

グレースを再び拘束した家族たちは儀式に戻り
今度はアレックスがその刃をグレースに突き刺します。

しかし夜が明けた(=ル・ドマスの敗北)ことに気付いたル・ドマスたちは
絶望感に溢れますが、彼らの身に何も起こりませんでした。

『やっぱりただの迷信だった』
と安堵するル・ドマスたち。

一方で肩に刺された剣を抜き取ってル・ドマスたちに向ける
グレースにアレックスは掌を返したように謝罪し詰め寄ります。

しかしヘレンは、時は遅くとも忠誠を示すためだと斧を振りかざし
グレースに襲いかかりました。

しかしグレースに辿り着く前にヘレンは爆発してしまうのです。

驚くその他の家族たちをよそに、『かくれんぼの曲』が響き渡り、
それぞれ契約は本物だったと嘆く者、
命乞いをする者・・・と、
1人ずつ、ル・ドマスたちは跡形もなく消え去っていったのです

最後に残ったアレックスは、自分は他のル・ドマスとは違うので
やり直せるのだと豪語します。

そんなアレックスにマリッジリングを突き返し
〖離婚して〗
と言った瞬間、アレックスの血しぶきを浴びて
全身真っ赤に染まるグレースでした。

そして肖像画で見たルベールの姿を誰も居ないはずの椅子に
見てしまったグレース
『最悪だわ』と呟くのでした。

ル・ドマスの城は火に包まれ、警察や救助隊が訪れる中、
グレースは屋外に腰掛けベッキーが母親の形見だと言って愛用していた
シガレットケースからタバコを取り出し喫煙していました。

すると消防隊員がグレースを救助しにやってきます。
何があったのか?と尋ねる彼に
〖家族の行事〗
だと答えるグレースでした。

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映画『レデイ・オア・ノット』ネタバレ感想

結末は、ル・ドマス家のご先祖がかつて富を得るために
ルベール(悪魔)と交わした契約は本物だったというオチでした。

本物かどうか、半信半疑であっても、ル・ドマスにおいて結婚をする人物は
家族と愛する人の間で苦悩することになります

まさに愛の力が試される瞬間なのか⁈と思ったら、

アレックスはグレースの身の危険に関わる秘密
〖振られるのがイヤだから〗
という理由で打ち明けず、
彼女の気持ちが自分から離れたことを確信すると裏切るという
残念すぎる人物でしたね。


勝利の女神グレースから離婚を切り出された途端、爆発してしまったアレックス。
もしかして、結婚したままだったなら勝利者の家族として生還できたのでしょうか。

また、かくれんぼは最悪なゲームで、
ダニエルの嫁やエミリーの夫は生還しているということは
必ずしも新郎、新婦が命を奪われるわけではなかったことが伺えます。

山羊をうんぬん・・・という台詞からかくれんぼ以外では
動物が犠牲になっていたのかもしれませんね。

ではなぜ今回は、新婦かル・ドマス一家に災いが訪れる
かくれんぼになったのか?

グレースは(アレックス曰く)とても優しいがゆえにルベール
に嫌われたのでしょうか⁈

さらにルベールの姿が見える人物には何か意味があったのでしょうか?

ル・ドマス家の中でその姿を見た者はアレックスだけ。

そしてラストでグレースも目撃してしまいます。

ベッキーは1年半しか一緒に居ないグレースはアレックスのことを知らない
と言っていたように、
アレックスの本性がとてつもないとして、

グレースもまた、当初のしおらしい花嫁とは裏腹に、
家族のために他人の命を犠牲にできる上流階級の人間に
嫌気がさした途端、凶暴化するという本性を兼ねていたとも解釈できます。

ともすればこの2人に共通する本性があって、
悪魔と対峙できる素質がある人物だけに見えるという可能性も
あるのかも。

・・・と思っていたら本作の続編の制作が既に決定していて、
グレースを演じたサマラ・ウーヴィングも続投するようですね。

〖家族〗という幻想?悪夢?を身をもって体験してしまった
グレースの新たな物語は興味深いです。

本作ではグレースは終始ウエディングドレスをまとっていました。

しかしその姿は冒頭と終わりでは著しく変貌している点も
見応えありましたね。

冒頭で綺麗な花嫁姿を披露しているグレースが着ていたウエディングドレス
はまさに幸せの象徴でした。

しかし闘いが始まると徐々にその幸せの証は
裾が破られ、包帯代わりになり、挙句の果てに凶器とまで化してしまいます。

大富豪のイカれた家族の中に飛び込むには
1年半というジャッジ期間ではあまりにも短すぎたのでしょうか。

恋人同士の2人の間には愛情が邪魔してわかりにくいけれど、
結婚となると相手の家族は相手同様、一生関わっていかなくてはならない
存在になるので、相手よりもむしろ相手の家族を注視した方がいい
という結婚における助言なのかもしれませんwww。

ラストシーンでグレイスが放った台詞に込められた
In-laws(義理の両親)〗という言葉が意味深でした。

冒頭で本物の家族になることにこだわり願った花嫁が
幻想に気づいて、あえて『義理の』という言葉で距離を置いて、
本物の家族は諦めたのだとすればその先が楽しみな一作です。

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