【ネタバレ考察】Netflixドラマ『地面師たち』麗子の最後と実話とは違う結末

ドラマ
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日本で2017年に実際に起きた不動産詐欺事件をモデルにした
Netflixドラマ【地面師たち】

綾野剛、 豊川悦司をはじめとする
豪華キャストが地面師たちに挑む本作ですが、
小池栄子が演じる麗子の最後はどうなったのか?
気になることの一つではないでしょうか。

そして実際とは違う本作の結末を
ネタバレ有りで解説、推察しています。

本記事のポイント
『地面師たち』の結末をネタバレ解説
実話との違い
麗子はどうなったのか?

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『地面師たち』あらすじ

『地面師』とは、その土地の権利を持たない者が所有者になりすまして
売買契約を行い多額の代金をだまし取るという詐欺を行う集団である。

地面師集団のリーダーであるハリソン山中は元暴力団幹部。
ハンティングや高級なお酒が趣味であり、
英語も堪能で誰にでも敬語で接するなど一見、紳士的な人格の持ち主である。

そんなハリソンが勧誘し交渉役を担っているのは、
高級デリヘルのドライバーをしていた際に出会った
辻本拓海

辻本と共に交渉役や仲介を担当しているのは
元司法書士で不動産にまつわる資格を複数有する後藤

物件に関する情報やリサーチを担当する竹下

そして土地の所有者になりすます人物の手配と所有者の情報を撤退させて
教え込む教育を担当する麗子
というチームで動いていた。

一方で警視庁捜査二課の警部である
彼らを証拠不十分で起訴できなかった過去があるが
定年間近となった現在も完全に諦められずにいた。

そんな中、恵比寿駅にほど近い土地が
次のターゲットとして持ち上がる・・・。

キャスト
綾野剛、豊川悦司、北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、
染谷将太、池田エライザ、山本耕史、リリー・フランキー
 他

ドラマとは設定などが異なる新庄耕氏著の原作『地面師たち』はクーポン利用でお得に購読!

本記事の情報は2024年8月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

以下、結末までのネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。

『地面師たち』の結末をネタバレ解説

ハリソン山中が率いる地面師集団は、
恵比寿の土地を用いて〖マイクホームズ〗に詐欺をしかけ
成功した後、もっと大きな山を狙いたいと画策していました。

そんな時、港区高輪の一等地の情報を竹下が持ってきます。

地主はこの土地の付近の寺の住職で、名前は川井菜摘
一人娘のうえ身寄りもなかったことが付け入られる要因と
なったのです。

そしてこの土地に飛びついたのが大手不動産デベロッパーの
石洋ハウスでした。

契約当日は川井が入れ込むホストに沖縄旅行に連れ出させ、
本人不在の間に決済まで終える予定でした。

しかし、川井のなりすまし役が息子の不幸により不在になってしまったり、
取り分に納得がいかない竹下の裏切りなど、度重なるアクシデントの末、
決済は完了しました。

辻本拓海の理由

辻本拓海はかつて父親の不動産会社で営業を担当していましたが
その際に地面師詐欺に遭ってしまいます。

それを機に父親の会社は倒産し、
拓海の不在中に、父親は自宅に放火し、巻き込まれた
母、妻、子どもが亡くなりました。

一命を取り留めた父親は刑務所で服役中ですが、
拓海の憤りの矛先は父をそこまでに追い込んだ地面師たちに
向けられていたのです。

拓海が自ら地面師詐欺に加担するようになったのも、
ハリソン山中から誘われただけではなく、
自分を騙した地面師を見つけ出すという目的も
兼ねていたのです。

過去の決着

先輩刑事のの死を不審に思った新人刑事の倉持は
辰が助けたかつての情報屋と共に、
事件の真相を負う
のでした。

すると、辻本一家を追い込んだ地面師はハリソン山中に
雇われていた
ことが判明します。

その事実を倉持に突き付けられた拓海は
次のステップへ行こうと誘うハリソン山中に
銃を向けました。

ところがその背後を竹下のパシリとして邪険に扱われ、
拓海が親切に接していたオロチが襲いかかります。

ハリソン山中に『地面師チームに入れてやる』と騙され
代償として拓海の抹殺を依頼されていたのです。

しかし、拓海を刺したところでハリソン山中は
オロチを射殺し、まんまと騙されたオロチをあざ笑います。

ハリソン山中と拓海の決戦になり、重傷を負っている拓海が
不利な状況でしたが、その時、倉持が突入します。

倉持の介入によって追い込まれたハリソン山中でしたが、
手榴弾を投げつけ、倉持と拓海が吹き飛ばされている間に
姿を消してしまいました。

窮地の現場から手榴弾を使って逃げ延びたハリソン山中は
どこかの地で狩りをしいているという描写で終わります。

ハリソン山中の正体

ハリソン山中という人物は地面師集団のリーダーでありながら、
快楽殺人を繰り返す狂気性もはらんでいました。

詐欺に加担した、なりすましを担当した人物や
真実を知っている仲介業者などを、
仕事が終わると殺し屋に抹殺させていたのです。

さらに彼らの最後の場面を録画して、その表情を楽しみながら
お酒をたしなむ・・・という異様な趣味の持ち主でした。

それだけではなく、自分たちに迫って来た刑事の辰には、
家族か自分かを選択させて、家族を選ぶと飛び降り自殺に
見せかけて殺します。

チームを裏切った竹下はもちろん、
同じチームで成功を共有しながら、引退を申し出ただけで
後藤は、ペナルティを与えるとして、抹殺されてしまいました。

億単位の金額が動く不動産詐欺と、
人を殺すこと。

ハリソン山中にとって、このふたつに共通しているのは
ぞくぞくするようなスリルと我をわすれるような心の高まり
得られること。

お金云々よりも、恨み云々よりも
自身の想像を掻き立てられるスリルと忘我の境を味わうため
数々の犯罪を起こしている・・・それがハリソン山中という人物です。

実話との違いを簡潔にご紹介

実際の事件と異なる最も大きなことは
辻本以外の犯人が逮捕されていないことです。

実際の事件ではハリソンのモデルとなった人物も含め
詐欺グループの10人が逮捕されています。

また金額も異なります。
ドラマでは約110億ですが実際は約55億

対象になった土地もドラマでは
お寺の住職が保有する駐車場でしたが、
実際は旅館となっています。

山本耕史さんが演じた石洋ハウスの青柳が亡くなっていますが
実際の関連人物にそのような事実もありません。

寺の住職になりすました麗子は華麗に騙しきりましたが、
実際の事件の成りすましの女性は、
誕生日を忘れ、住所や干支も間違えていたと言われています。

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麗子はどうなったのか?

麗子は成りすまし役の手配や教育を担当していましたが、
高輪の詐欺の際には、成りすまし役に選んだ掃除のパートさん
が息子を亡くして役を降りるという局面に見舞われます。

そんな中、ハリソン山中に脅された麗子は自身が成りすまし役を担い、
その責務を果たし切りました。

その仕事を最後に引退を決意した麗子は
息子を失くし失意の渦中にい掃除のパートさんに感情移入してしまうような
場面を見せます。

失意の彼女の家の前にお悔やみの大金を置いて行くのです。

そして麗子自身、多少の改心?が見られ新たな生活へと踏み出そうとした
その後を怪しげな人影が2つ追って行く・・・
というのが麗子の最後のシーンでした。

同じように後藤も家族で海外へ移住しようと話している最中、
トイレに立った後藤の後を、ビニール袋を手にもった怪しい男
1人
が追っていきました。

そして後藤の方は後日事件として、亡くなったことが発覚しています。

では事件化しなかった麗子の行方はどうなったのでしょうか。
推察していきたいと思います。

ハリソン山中にとって麗子は不愉快な相手である

ハリソン山中にとって麗子は至極不愉快な相手なのかもしれません。

麗子が後藤との口論などで発する

『殺すよ』『殺してみろよ』

という口癖をハリソンは不愉快に感じていました。

成りすまし役が降板して、麗子自身が成りすまし役に扮するしかない

という議論が持ち上がった際、それを頑なに拒否する麗子は
ハリソンに髪をわしずかみにされ脅されていました。

しかしその内容は役目を果たせというよりは
例の『殺すよ』『殺してみろよ』の口癖を聞くたびに、

想像力のなさに苦々しい気持ちになっていました
あなたは実際に人を殺したことがあるんですか?

というもの。

ハリソンにとって人を殺したこともない麗子が
彼の至福の楽しみである〖殺し〗を
安易に語る
ことは愚弄であり侮辱だったのです。

しかし、あの現場では的外れな脅しでした。
そうして麗子はその迫力に屈したものの、
それを見ていた拓海や後藤は怪訝な表情になっていました。

麗子は竹下と同じ末路を辿った⁈

ハリソンにとってしゃくにさわる人物と言えば、
もう一人思い当たるのが竹下ではないでしょうか。

取り分の増量を要求してきたり、
そのくせハリソンにとってスリルの味わえる
大切な趣味の場をぶち壊すような裏切りをかました相手。

そんな竹下の最後は、始末屋に痛めつけられた後、
ハリソン自ら出向き、ハリソン曰く竹下にふさわしいやり方
裁くように殺されました。

後藤を付け狙う始末屋が1人だったのは、
ビニール状のものを持っていたことから、
あの場で窒息させることが目的だったのでしょう。

しかし、麗子の場合は始末屋は2人ついていました。
これは麗子はその場での抹殺ではなく誘拐が目的だったから
ではないでしょうか。

そうして拘束され痛めつけられた後、
ハリソンが麗子の前に登場します。

竹下の最後があんなにもむごたらしく
何故に長々と残酷な場面を見せられたのか・・・

それはハリソンの逆鱗に触れた麗子もまた
想像を絶する恐怖の中で残酷な最後を
遂げたという伏線
だったのではないでしょうか。

そして2人とも公には見つかっていません・・・。

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『地面師たち』のその後が描かれる『地面師たちファイナル・ベッツ』も必読ですね!

『地面師たち』感想

実際の事件がまだ記憶に新しくもある本作ですが、
騙されてしまった一番の要因が、
ルールや書類ではなく、人情に触れてしまったことなのが
皮肉めいています。

そして関わった殆どの人の人生が狂ってしまう結末に、
詐欺というものの本質が、
人の財産も気持ちも命さえも踏みにじるということを
痛感させられました。

『優しそう』なイメージのトヨエツが演じるからこそ
得体の知れない怖さが引き立つハリソン山中は
あの100億を持って一人勝ちというエグすぎる結末でした。

一級の偽造書類を作りハッキングもお手のもので罪に加担する
長井がその裏で猫を可愛がり、増えすぎちゃっても見捨てることが
できない場面が唯一ほっこりします。

そしてそんな猫が不幸にならないような居場所を探し、
訪れる際には長井だけではなく猫のお食事も持参する
拓海は命の尊さを理解している人物。

それでも
あんなにも多くの人が亡くなるのを黙認できるのは
やはり家族を追いつめた地面師への復讐が生きる糧になっていたから
ということなのでしょうか。

ハリソンと拓海の初対面時に、ハリソンが
〖あなたは人を殺したことがあるのではないですか?〗
と言ったその真意が気になりましたが・・・。

明確にはならなかったのが残念です。

個人的にはリリー・フランキーさんとピエール瀧さんの久々の共演に
ちょっと胸をなでおろす一作でした。

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