突然過去にタイムスリップしてしまう女子高生とその使命を描いた
Netflixオリジナル映画【タイムカット】
主演は『アウターバンクス』のマディソン・ベイリー。
女子高生マディソンは突如20年ほど前の過去に戻ってしまうという
人気のタイムトラベルものです。
タイムトラベル作品で気になるのは何と言っても
過去へ戻ると元居た世界では何が起きるのか?という結末ですよね!?
そこで本記事では、
映画『タイムカット』の結末、
そして犯人の正体や目的についても触れていきます。
この記事のポイント
・過去に戻った女子高生の結末とは⁈
・タイムパラドックスの謎
『タイムカット』あらすじ
【配信開始】『タイムカット』[Netflix]https://t.co/jYcFHv7U2m pic.twitter.com/iyl93zC3C6
— LChannel (@lchannel_) October 31, 2024
2003年、殺人鬼によって親友たちを失ったサマーは失意の中、眠ることもできず
少しでも気を紛らわせようとパーティに参加した。
しかしそのパーティ会場で1人レストルームに立ったサマーは
仮面を被った殺人鬼に追われ命を奪われてしまった。
一方で2024年、優秀な学生であるルーシーはNASAのインターンに合格した。
サマーを失った彼女の両親はサマーを失った後、
ルーシーを授かっていた。
ルーシーの喜びとは裏腹に、両親はNASA入りを歓迎していない様子だった。
ルーシーは昔のままに保存されているサマーの部屋に入ると
床下から謎の手紙を発見する。
その時、母が呼びに来て、姉の部屋に入ったことを不審がったので
その手紙を慌ててポケットに隠した。
その日はサマーの命日で、ルーシーと両親はサマーが殺された場所である
納屋へ出向いた。
サマーへの捧げものを取りに車に戻ったルーシーは納屋から光が漏れたのを
見て中へと入ってみた。
するとそこにはタイムマシーンが設置しており、
その光にさらされたルーシーはその場から消えてしまう。
マシーンの日付は2003年4月16日と設定してあった。
ルーシーは2024年から2003年へとタイムスリップしてしまったのだ・・・。
キャスト
マディソン・ベイリー、アントニア・ジェントリー、グリフィン・グラック、
マイケル・シャンクス、レイチェル・クロフォード 他
以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2024年11月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。
『タイムカット』過去に戻った女子高生の結末とは⁈
ルーシーがタイムスリップした2003年4月16日。
それは姉のサマーが殺害される事件の直前でした。
これから悪いことが起きることを認識していて
助けないなんてあり得ない。
そう考えたルーシーは犯人を突き止め、
起こった不幸を回避するべく奮闘するのですが
そんなことは可能なのか?結末はどうなるのでしょうか?
姉との出会いと身代わりの自分
ルーシーはサマーが亡くなってから、
彼女の両親が様々な方法を試してやっと授かった子どもでした。
それゆえ、ルーシーは姉とは会ったことがありませんでした。
2003年の高校を訪れたルーシーはそこで初めて本物のサマーと
出会うのです。
彼女は学校の人気者であり、キラキラ輝いて見えました。
そんな最中ルーシーは、サマーが別れを告げたらしい元恋人イーサンたちに
川に投げ込まれようとしていたクインという男子学生を救いました。
その光景を目撃していたサマーとも意気投合し
サマーの家(過去の自分の家)に招かれ若き両親とも出会います。
サマーが居た頃の両親と、現在の両親の違いを目の当たりにし
驚愕したルーシーは、両親に2人目を考えたことはあるのか尋ねました。
すると両親の答えはノーでした。
ルーシーは自身がサマーの身代わりに過ぎず、
代わりの娘ではなくルーシー自身を見て貰えないことを痛感し、
打ちひしがれるのでした。
最初の事件
2003年の世界ではサマーが殺される前に、サマーの友達とその恋人
がモールで殺害されるという事件がありました。
川の一件から仲良くなったクインは
起きてしまった過去は変えてはいけないと言います。
しかし1人で阻止することを決意したルーシーは
事件のあったモールへと向かいました。
しかし2人を助けることが出来なかったばかりか、
ルーシーの助けを呼ぶ声に駆け付けた警備員までもが
犠牲になってしまうという過去より悪い結果を導いてしまったのです。
犯人の正体とは
タイムマシーンを修復するために自宅にこっそり入ったところを
サマーに見つかったルーシーは自分が未来から来た妹であることを
打ち明けました。
そしてこの後に、サマーの親友エミーが犠牲になることを話すと、
サマーは助けに向かうことを選び、ルーシーとクインも同行することに。
無事にエミーを助けた3人でしたが次のターゲットがサマーであることを
本人に打ち明けられないルーシーでした。
それはサマーが助かる未来は、
ルーシーが生まれない未来だからでした。
しかし姉を知った今、みすみす何もしない選択はないと決意した
ルーシーはサマーにも話し、彼女を襲う殺人鬼を車で轢きました。
すると起き上がり、マスクを取った犯人のその正体とは
未来から来たクインだったのです。
クインは熱烈にサマーに恋をしていました。
しかし、クインはイーサンたちのいじめの対象であり、
川へ投げ込まれたクインをサマーは笑って見ていたのです。
さらに、クインの思いを綴った手紙さえも、
話にならないとされ恋人候補として考えてももらえませんでした。
それ以後のクインの人生は孤独まっしぐらで
悲惨なものだったと言い、
それを憎しみとして抱いていたクインはタイムマシーンを完成させて
川へ投げ落とされたあの日に復讐をしにやって来たのです。
最終的に、そんな未来のクインを道連れにして
ルーシーはタイムマシンで2024年へと戻って行きました。
現在に戻ってきたルーシーとクインは争いになり、
ルーシーがクインを仕留めます。
2003年では、ルーシーが帰ってしまった寂しさを語る
サマーとクインでしたが、
そこへルーシーが戻って来たのです。
2024年に戻った世界では、両親はルーシーの存在を
知らなかったのでした。
それならば、サマーもクインも存在する2003年で生きて行こうと
決心したルーシーでした。
タイムパラドックスの謎
サマーを救えばルーシーが生まれない
というポイントが最も重大な葛藤だったはずの本作。
しかしサマー生存でもルーシーが消えるということはなく、
2人とも生存というハッピーエンドにはなりましたが、
なんで??という疑問も残ったのではないでしょうか。
タイムトラベル作品ではありがちな矛盾や謎。
本作でも2人とも生存、ルーシーがサマーの友達として
会っているはずの世界で両親が顔も知らない謎、
川に投げ込まれる展開を回避したのに、殺人鬼になったクインが
訪れる疑問などなど・・・厄介でした。
『タイムカット』が描くタイムスリップの意味
理論的な観点からのみ言えば、
〖過去に戻る〗こと自体は不可能ではないらしいです。
しかし〖過去を変える〗となるとそれは不可能だというのが現時点の考え
であるのだそうです。
別のホラー作品でもありましたが、
過去を回避しようとしても最後の最後には変えることができなかった
というオチになるように、
過去に介入すれば、必ずそれを元の過去に修正する力が働き
そのためのイベントが訪れるという論理です。
ともすれば、サマーが生存した時点で、それは別の世界線であると
いうことなのかもしれません。
ヒントとなるのは、未来のクインの凶行を阻止するべく
2003年のクインが自身の首に刃物をあてて、
〖自分に何かあればお前も消える〗
と脅すシーンがありました。
しかし未来のクインは臆することなく、
〖わかってないな〗
と言います。
つまりは、本作では2003年の〖川に落ちなかったクイン〗に何かあっても
2024年の〖川に落とされたクイン〗には何の影響もないことが伺えます。
それでもその時代のサマーたちに復讐したいのだとすれば
その憎しみは奥が深いといえますね。
『タイムカット』感想
ルーシーは、自分が姉の身代わりと感じながらずっと生きてきて
とうとう本当の自分を見てもらうことが叶わず両親を失ってしまうという
結末になったともいえます。
現在から過去にスリップしてきて
自分の知る両親とは全然違う光景を見てしまい、
〖2人目はいらない〗とまで断言されてしまう場面が残酷でした。
姉のためとはいえ自分が生まれて来ないかもしれない
未来を選択するルーシーの強さ。
しかし現在のルーシーには誰も居なかったからこその
決断だったような気もします。
ルーシーという自分に両親が注ぐ愛情を感じられず、
幻を追い続けた姉に出会い、心を通わせて初めて
家族の愛情を知ったからこそ、
自分が犠牲になってでも姉を救いたいという感情が
生まれたのかもしれません。
一方で2003年のクインと2024年のクインの変貌ぶりがヤバイです。
加害者側は覚えていないような一瞬の出来事で
人はどうにでも変わってしまう可能性を秘めた複雑な生き物なんだと
痛感させられます。
人の心を踏みにじるようなことはしないように
心掛けなければいけませんね。
『あの時こうしていれば』という後悔は誰にでもつきものですよね。
もしも、そんな後悔を過去に戻ってやり直せることがあるとすればそれは
至極魅力的な案件であることは確かですが、
本作を見る限り、もしも過去に戻ったら二度と同じ現在に戻ってくる
ことは出来ないのかもしれません。
そんな条件で戻れるとしたら、どうしますか?(笑)