草彅剛主演【ミッドナイトスワン】壮絶な凪沙のラストをネタバレ考察

邦画
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草彅剛さんの演技が絶賛された映画
【ミッドナイトスワン】

本作が日本アカデミー賞で最優秀作品賞と最優秀主演男優賞を受賞したのも
納得の圧巻な物語でした。

この記事では

草彅さん演じる凪沙の最後はどうなったの?

一果が最後海へ入って行ったのは何故?

などの気になるコトを推察しています。

誰かのお悩みのヒントになりますように❣

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【ミッドナイトスワン】簡単なあらすじ

トランスジェンダーの凪沙は性転換手術を望み、
新宿のショーパブで働きながらその資金を貯めていた。

自分のような孤独な人間は強く生きていかなければならない
と心に誓っており、トレンチコートに赤いハイヒールで
強い女を演出しているようなスタイルで歩いている。

そんな折、親戚の子どもが育児放棄にあっているので一時
預かって欲しいと連絡が入る。

いやいやながら預かることを了承した凪沙の元へ
親戚の子、一果がやってくる。

凪沙の実家では凪沙がトランスジェンダーであることを知らないため、
一果は男性の姿の凪沙の写真を持たされており、
実際との見た目のギャップに動揺を隠せないようだった。

そんな凪沙と一果はできるだけ関りを持たないように
同居を始める。

実母との絆が見いだせない一果は孤独感にさいなまれていたが
バレエだけが心の支えになっていた。

新宿でも密かにバレエ教室に興味を抱き
体験レッスンを受けることに・・・。

キャスト
草彅剛(凪沙・武田健二)、服部樹咲(桜田一果)、田中俊介(瑞貴・野上剣太郎)、
水川あさみ(桜田早織)、真飛聖(片平実花)、上野鈴華(桑田りん)他

以下、作品のネタバレを含みます。

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本記事の情報は2023年10月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認くださいませ。

あまりにも壮絶な凪沙の結末

一果の存在は彼女の苦悩や孤独感に触れていくうちに
『母性』に目覚めた凪沙にとって
〖面倒な親戚の子〗から娘へと変わっていったのでしょう。

バレエのコンクール会場で一果のライバルたちは、
母親と不安や緊張を分かち合っていました。

そしてその光景を羨ましそうに見つめる一果の姿を
凪沙は見逃しませんでした。

更には舞台上で緊張や不安で踊れずに固まっている一果
のもとへ駆けつける実母早織。
思わず抱きしめ合い『お母さん』と口にする一果。

所詮自分はお母さんではないのだと
悟った凪沙はその場から逃げ帰ってしまいます。

女性になった凪沙

そのまま早織と共に広島へ帰った一果は、
バレエを辞め、自傷行為が激しくなっていました。

そんな中、海外で性転換手術を行い、女性の身体になった凪沙は
改めて一果を迎えに行きました。

しかし、そこで待っていたのは
凪沙自身の母親である和子による病人扱い
早織による『化け物』という嫌悪に満ちた罵声でした。

早織とその恋人ともみ合いになった凪沙は
精神的にも服装もボロボロになります。

自傷の傷を気遣い
『バレエを続けなきゃ』と忠告する凪沙に対して
何も答えることが出来なかった一果

そんな空気の中で正真正銘の女となった凪沙は
『お母さんになれるのよ』
とだけ言い残し去って行きました。

凪沙の最後

凪沙の影響もあってかその後は早織もバレエを習うことを許可し、
実花の指導の元バレエを続けた一果は
イギリス留学をすることも決まりました。

中学を卒業したら凪沙に会いに行くことを約束していた一果は
卒業後早速東京へ向かいますが、そこで目にした光景は
あまりにも悲しいものでした。

凪沙は一果の母親になりたかったために金銭的にも
タイミング的にも無理をして手術を受けたのでしょう。

術後のケアを怠ってしまい、感染症を起こしてしまったのです。
その後も病院へかかることなく
身体は衰弱し視力も低下し、1人で立ち上がることさえ
ままならない身体になっていました。

再会した2人は凪沙の希望で
海へ向かいます。

スクール水着の女の子が見える・・・という凪沙。
自分の子どもの頃の夢が叶ったという満ち足りた心が見せた幻。

そして踊って欲しいという願いを聞き入れ
砂浜で踊る一果。

その姿を心で感じ『キレイ』と嬉しそうに満面の笑みを浮かべながら
凪沙は旅立ちました・・・。

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海へ入っていく一果とその後

踊っている一果を満足気に眺めながら
その生涯の幕を静かに下ろした凪沙。

しかしその凪沙の最後を察した一果は、
彼女を追うように一目散に海へ入って行きます

自傷癖のあった一果は咄嗟に、自らも後を追い、
その人生を終わらせようとしたのだと思います。

しかし凪沙がそんなことは許さなかったのでしょう。

時が経ち、異国の地でトレンチコートにハイヒールという
かつての凪沙スタイル
会場へ向かう一果は夢へ向かって羽ばたいていきました。

【ミッドナイトスワン】感想

凪沙は、自分は女性なのに女性ではない
という大変な苦悩に追い詰められて、
一果との絆でさえも、女性(母親)ではないことを
理由に紐づけてしまったのではないかと思いました。

しかしながら真実は
2人の絆には性別など関係はなかったと思うのです。

例え凪沙が正式に女性になろうとも
手術を受けず戸籍上は男性のままだったとしても
一果の気持ちや行動は何も変わらなかったのでは
ないでしょうか。

以前は念願の女性の身体を手に入れたかった。
けれど今は一果の母親になるために
手に入れたかった女性の身体になったのです。

だからこそ、そこまでしても
一果の母親になれなかった絶望
凪沙の心から生きる気力まで奪ってしまったのかもしれません。

本当は、
手術をしようがしまいが、女性のままでも男性のままでも
一果の凪沙への気持ちは決して揺るがなかったと思うのです。

だからこそあの時、凪沙に出来たことはたった一つ。
信じるだけでよかったのではないかと思ってやみません。

しかしながらきっと、バレリーナとして凪沙の元へと
帰ってきた一果との儚い日々は
凪沙にとってもっとも幸せに満ちた一瞬だったのでしょう。

穏やかに満面の笑みを浮かべながら旅立った凪沙は
きっと報われたのだと思いました。

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