Netflix『極悪女王』髪切りデスマッチは実話?長与千種は勝者になるはずだった⁈

ドラマ
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※本記事では敬称を省略しています。ご了承くださいませ。

女子プロレス界に旋風を巻き起こしたクラッシュギャルズ(ライオネス飛鳥&長与千種)
と彼女らに対峙する形でヒールを演じ日本中に敵を作った
極悪同盟(ダンプ松本)の活躍と裏側を描いた
Netflixオリジナルドラマ『極悪女王』

企画・脚本を鈴木おさむ、監督に『孤狼の血』や『凶悪』で知られる
白石 和彌を迎え190カ国で配信されています。

主演のダンプ松本を演じるのはゆりやんレトリバァ
そしてクラッシュギャルズを演じるのが
剛力彩芽唐田えりか

とにかくその再現性がスゴイと話題を呼びました。

彼女たちをはじめとする女子プロレス全盛期の裏側が
衝撃的すぎる本作ですが、
そのどこまでが実話なのか?あの衝撃の試合は本当にあったことなのか?
気になるところです。

そこで本記事では髪切りデスマッチの真実について解説、考察しています。

本記事のポイント
髪切りデスマッチは実話?
長与千種の勝利は決まっていたのか?
その他の『極悪女王』脚色シーンはどれ?

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『極悪女王』あらすじ

内職をして生活費を稼ぐ母、里子と妹、広美の3人暮らしの松本香は、
極貧生活を送っていた。

香の父親、五郎は愛人を作って出て行ったものの、
時々帰って来ては里子に金銭を無心し、
娘たちの給食費までも持って行ってしまう始末だった。

給食費を返してもらうために、五郎の愛人宅を訪れた
里子と香だったが、そこには、愛人との娘がいた。

そしてその娘の名前も香と同じ〖カオル〗だったことが
判明する。

ショックのあまり逃げ出した香は転んでしまい、出血をともなう
怪我をしてしまう。

するとその姿を目撃していた1人の男性が手当をしに
体育館へと案内してくれた。

そこでは女子プロレスラーたちが練習を行っていた。
その中でも何度も立ち上がる1人の女子プロレスラーに釘付けになる香。
それは後のジャッキー佐藤であった。

香もその人のようなプロレスラーになりたいと
夢を描いたのだった・・・。

キャスト
ゆりやんレトリバァ、唐田えりか、剛力彩芽、えびちゃん、堀桃子、
隅田杏花、根矢涼香、鴨志田媛夢、芋生悠、水野絵梨奈、
音尾琢真、黒田大輔、斉藤工、村上淳 

ebook japanで読める関連書籍

ダンプ松本の壮絶な下済み時代を描いた漫画『ヒール・ザ・ダンプ』!

ダンプ松本本人の語りを元に書かれた最恐ヒールの物語

長与千種とライオネス飛鳥そして親衛隊長だった少女の25年間の真実の物語『1985年のクラッシュ・ギャルズ』

以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年10月時点のものです。
最新の配信情報は各サイトにてご確認くださいませ。

髪切りデスマッチは実話?

ダンプ松本VS長与千種髪切りデスマッチは
本当に存在
しました。

開催されたのは1985年8月28日
会場は大阪城ホール
ルールは敗者が髪を切られるというもの。
レフェリーはWWWA公認レフェリー(ホセ・トレス)
そして時間は無制限の1本勝負。

結果はドラマ同様、ダンプ松本の勝利でした。
その時間は11分4秒という試合の長さでした。

タオルを投げたのはライオネス飛鳥ではない

ドラマでは流血まみれになりながらそれでも
立ち上がっては再び凶器の餌食になる千種を見るに耐えかねた
ライオネス飛鳥がリングへ棄権を意味するタオルを投入します。

しかし実際の試合ではタオルを投げたのはライオネス飛鳥ではなく、
リング外からジミー加山という人物だったということです。

3度ほどリングの外から投げられたタオル。

それでも千種はまだ戦えるとし、投げ返したという描写は
ドラマも実話も同様でした。

そしてその後、長与千種はダンプ松本のパイプ椅子による殴打のまえに
ひれ伏し起き上がることは出来ないまま10カウントのゴングが鳴り響いたのでした。

髪切りデスマッチは2度行われている

実はダンプ松本と長与千種の髪切りデスマッチは2度行われています。

その1度目がドラマで描写された試合であり、
ダンプ松本が勝利した結果になったものです。

しかしその後、2度目の髪切りデスマッチがリベンジマッチとして
ダンプと長与の対戦で行われており、
その際に勝利したのは長与の方で、ダンプは丸刈りにされてしまいました。

最初の髪切りマッチはジャガー横田

ドラマ上で放送されたのはダンプ松本VS長与千種の髪切りマッチのみ
でしたが、実は初の髪切りマッチを行ったのはジャガー横田でした。

時はダンプと千種の試合から遡ること3年前の1982年5月7日。
神奈川の川崎市体育館大会でWWWA世界シングル王座をかけて行われた
王者ジャガー横田VSラ・ギャラクティカという対戦でした。

ジャガー横田が保有していたのは、ドラマ内でも描写があった
ジャッキー佐藤戦で奪い取ったチャンピオンベルト。

ジャガー横田はベルトと髪を賭け、挑戦者のギャラクティカは、
覆面を賭けました。

試合途中にも関わらずハサミを持ち出したギャラクティカから逆に
ハサミを奪い取り覆面に向けたジャガーではありましたが、
結果は、ギャラクティカとセコンドについていたモンスター・リッパーの
2人を相手にしたような、やや不公平な攻撃
のもと、
ジャガー横田が破れるという結末になりました。

本人も満員の観客席もこの結果には納得いかないようでしたが、
ジャガー横田は髪を切られ丸坊主になっています。

長与千種の勝利は決まっていたのか?

ドラマの中で、ダンプ松本は全女から負けることを打診され、
その報酬として1000万円が約束されていました。

しかし結果的には勝利してしまい、会社側からの抗議に対し、
〖あれぐらいで倒れるとは思っていなかった〗
というような言い訳の台詞がありました。

そもそも本当に、長与千種の勝利は決まっていたのでしょうか。

実は実際は、長与千種の負けが決まっていたとする
情報が多いようです。

劇中で負けた長与が坊主で涙ながらに飛鳥に

〖ファンは増えても何も失ったものはない。
うちは可哀そうではない。〗

というようなことを語っていました。

実際、あの試合で負けた長与は、ファンからの絶大な支持を得て、
ダンプが憎いという共通の感情を体感し、カリスマ的な存在
になりました。

一方で勝利したダンプ松本は試合後、引き上げる際に、警備員に殴られた
のだそうです。

そして会場を後にする際も、ダンプの乗った車は
500~600人という大勢のクラッシュファンに囲まれ
揺らされたのだというのです。

命の危険がよぎるほどの恐怖にさらされた勝者と、確率した地位を
手に入れた敗者・・・。


この試合の結果においてどちらが得をえたのかは歴然です。

最初から全女が長与の揺るがない人気と女王の地位を確固たるもの
にするという目論見があったのならば、
長与千種の負けが決まっていたというのは
真実味があるのかもしれません。

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その他の『極悪女王』脚色シーンはどれ?

本作は実話を元にしたフィクションです。
演出上の脚色がある中で、他にはどのような点が
実際と異なっていたのでしょうか。

ジャガー横田はブック破りをしていない

ドラマではジャッキー佐藤の勝利が決められていた
いわゆるブックと呼ばれるシナリオがありました。

そしてそのシナリオを無視したブック破りとよばれる
どんでん返しをジャガーが行ったのです。

ジャッキー佐藤の勝利が決められていた試合で
勝利を手にしたのはジャガー横田でした。

実際はどうだったのでしょうか。

まずは、この時の名義がジャガー横田ではなく、
横田利美だったということです。

そして実際にはブック破りは行われておらず、
そもそも『ブック』と呼ばれるもの自体、存在していなかった

とジャガー横田さんご本人が証言されているようです。

しかし、この試合後、全女はリターンマッチをしてベルトを取り返すこと
を打診しますがジャッキーさんはそれを断り、
その試合のおおよそ2週間後に引退したのだそうです。

クレーン・ユウの極悪同盟脱退の理由

ダンプ松本との試合で反則技を決められ惨敗したクレーン・ユウ
その後、プロレス自体を辞め、レフェリーへと転身していきます。

しかし、実は、クレーン・ユウを極悪同盟から脱退させたのは
全女だったと言います。

その理由はクレーン・ユウが優しすぎてヒールに向いていなかったから
だそうです。

徹底的にヒールになりきっていたダンプ松本とは対照的に、
クレーン・ユウは自身のファンに対して優しく接したり、
手を振り返したりしていたのだそうです。

それが会社の目のつくところとなり、ヒールを引退させられて
しまったのだとか。

その後、ドラマ同様、レフェリーとして活躍することになった
クレーン・ユウは度々レフェリーとしても極悪同盟の洗礼を受けたと
いうことです。

しかし本庄ゆかり名義で再びリングに上がりました。
引退試合の相手はライオネス飛鳥だったのだそうです。

ドラマのオリジナルキャラ

ドラマにはオリジナルキャラの選手、ラブリー米山というキャラが
登場します。

リングネームも存在もオリジナルという本キャラ。

セクシーレスラーと称され、長与やダンプの先輩レスラーに
あたるのですが、劇中では特に長与に対し、しごきともいびりとも
とれるような仕打ちを行います。

実は実際に長与もひどいいじめにあっていたことを告白しており、
いじめの首謀者は明かせない代わりに、されていた仕打ちのいくつかを
ドラマの中で描くべく、このようなキャラが誕生したのではないか?
と勘ぐってしまいました。

真相はいかに?

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『極悪女王』まとめと感想

Netflixオリジナルドラマ『極悪女王』は実話をもとに制作された
フィクションでした。

女子プロファンにとっては懐かしく、女子プロを知らない視聴者には
試合の勝敗にドキドキした作品だったのではないでしょうか。

クラッシュギャルズは今や女子プロの全盛期を引っ張って来た
スターとしてレジェンドになっています。

しかしその影には彼女らを輝かせる立役者がいたのもまた
真実です。

ドラマ内で明言されたように、どんなスター選手でも
相手が居なければ試合は出来ない。

そしてクラッシュギャルズを輝かせてくれたその相手が
超一流だったのだという証なのでしょう。

画面に映らないところで、頑張って働いた給料で購入した車は傷つけられ、
プライべートでみ罵声を浴びせられたり、タクシーに乗ることさえできなかったといいます。

常に嫌がらせを受けたり、暴力を浴びたりする恐怖や苦労、苦痛は
どのくらいのものだったのか計り知れません。

当時はきっと人には見せない涙を流したことも多々あったのではないか
と想像してしまいます。

それでも悪役に徹して懸命に生きたヒール人生が
女子プロレスをここまで芸術的に面白くしてくれたのでしょう。

本当は優しい最恐のヒール、ダンプ松本に圧倒される
一作です!

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