ネタバレ考察【ラスト・ナイト・イン・ソーホー】サンディ事件の黒幕は誰?

洋画
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ファッションデザイナーになる夢を追って大都会に出てきたエロイーズが
過去と現在、夢と幻影に翻弄されるホラー
【ラストナイトインソーホー】

母親の存在が気になる

ラストの描写はどういう意味?

など気になる事件の真相について

サンディの事件の黒幕や鏡の意味と結末を考察しています。

この記事の内容は主に3つ
★事件の真相
★サンディ事件の黒幕
★鏡の向こうに映るもの

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【ラスト・ナイト・イン・ソーホー】あらすじ

幼い頃に母を亡くし、祖母(ペギー)に育てられたエロイーズ(以下エリーと表記)は
60年代のイギリスのファッションや音楽に憧れていました。

そんなエリーには鏡に映る母の姿を見ることができたりと
人には見えないものが見えるという能力を保持していました。

ファッションデザイナーを目指しているエリーは、念願のロンドンのデザイン専門学校に合格し学校の女子寮での新生活を送ることになります。

しかし夢に一歩近づいて浮かれるエリーとは裏腹に
ペギーは心配で仕方がないようでした。

女子寮では初日からルーメイトやその友人たちとの関係がうまくいかず
居場所を失くしたエリーは女子寮を出て中心部にあるフィッツロビア地区
で下宿をすることにしました。

下宿人として応募をするとそこの大家さんである
ミス・コリンズは条件を提示してきます。

夜8時以降は男性を連れ込んではいけない…と。

下宿初日の夜、エリーはサンディという若い女性の奇妙な夢をみます・・・。

キャスト
トーマシン・マッケンジー(エロイーズ・ターナー)、
アニャ・テイラー=ジョイ(サンディ)、マット・スミス(ジャック)、
ダイアナ・リグ(ミス・コリンズ)、リタ・トゥシンハム(ペギー・ターナー )他

以下、ネタバレが含まれます。
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事件の真相

夢で出会ったサンディが見てきたもの、されてきたこと
を実体験のように味わい翻弄されていくエリーは、
サンディがジャックに命を奪われる事件を目撃してしまいます。

自分が今いる部屋は元サンディの部屋で
彼女はジャックによって騙された後、
命まで奪われてしまったんだ・・・

と確信したエリーは警察に行きますが
相手にはしてもらえませんでした。

エリーがロンドンへ来てから何度か意味深な表情でエリーを
見つめていた老紳士の正体は、ジャックだと確信したエリーは
彼に問い詰めるのです。

サンディを手に懸けたのはあなたなのか・・・と。

しかしその男性は
サンデイの人生を終わらせたのは彼女自身
と告げてエリーから逃げるように立ち去ろうとしたその時、
車に轢かれて命を落としてしまいます。

その事件で、彼はジャックではなく
60年代、その付近を取り締まっていた元警察官だと知るエリーでした。

サンデイ事件の犯人・ジャックは何処へ行ったのか。

裏切りと陰謀

歌手になることを夢見てクラブのオーディションに行ったサンディーは
そこでジャックに出会いました。

ジャックにも気に入られ歌手になる夢に近づいたと思ったサンディでしたが
その裏で企むジャックの思惑はサンデイが望むのとは程遠いものでした。

歌を歌わせてもらうことはおろかその舞台に立つことも許されず
サンディに与えられたのはクラブの地下に通う男性客の相手という
役目だったのです。

サンディ事件の真犯人

作中流れる60年代サウンドに浸るならLPレコードで聴くのはいかがでしょうか。

サンデイの人生をめちゃめちゃにして終わらせた真犯人は
一体どこに消えたのか⁈

過去の記事を探っても見当たらず、打つ手もなく
デザインもできなくなったエリーはロンドンから
出ていく決意をします。

サンディ事件の真実

下宿を解消することを大家さんのコリンズに告げに行くエリー。
そこでエリーが耳にしたのは驚愕の真実でした。

エリーが、殺されたと思っていたサンデイは生きていて、
その正体は目の前にいる大家さんであるミス・コリンズだというのです。

しかもサンディは逆にジャックや他の自分を利用する男性を
次々に部屋へ誘いこんでは手に懸けていたのです。

エリーがその部屋で目撃していた幽霊たちは
若き日のサンディ(ミス・コリンズ)に命を奪われた男性たち
だったのです。

サンディは加害者になってしまった・・・
つまりサンディという夢見る若者だった人格を
抹殺したのは彼女自身だったという訳です。

サンディ事件の発端はジャックの裏切りなのかもしれません。
しかしその黒幕はサンディ自身だった・・・。
それがこの事件の真相でした。

鏡の向こうに映るもの

エリーが覗く鏡に映るサンディは、そうなる可能性もあった
エリーの姿であるとともに
サンディにとってはなれたかもしれない自分の姿

まさに合わせ鏡のような時代を超えた2人の女性の姿
を映し出していました。

サンディがアレクサンドラになった時に
サンディとアレクサンドラは分離してしまったとも
言えるのではないでしょうか。

鏡の向こうに映るのは
特殊能力があるエリーにだからこそ見えた
サンディの本当の姿。

意味深な結末

エリーが幼い頃、自ら命を絶ってしまった母親については
多くを語られていません。

自ら人生を終わらせた理由や愛した人の存在についても
不明のままでした。

そんな母親は、エリーがロンドンの学校に行くことになった時と
ラストでファッションショーを成功させた際に現れるのです。

祖母のペギーがエリーのロンドン行きに難色を示したのは
エリーの母にロンドンで何かが起きたからだと示唆していました。

エリーの母もサンディのような体験をし、闇の前に打ちのめされて
いたのだとしたら・・・。

サンディは自らサンディを消し、アレクサンドラとして生きることで
戻れない道へ足を踏み入れました。
そうしなかったエリーの母は自らの命を絶つという
悲劇的な選択を強いられたのかもしれません。

そんな母が娘のエリーを応援するとともに、
エリーのようになれたかもしれない自分の姿
思い描く強い気持ちが幻影となって、
自分にとって意味のある場面でエリーの前に現れたのだと思いました。

主題と象徴

舞台になった街・ソーホーの夜。

その文化や娯楽が華やかな一面を担う一方で
いかがわしさや犯罪がはびこるダークな一面も持ち合わせていたのでしょう。

エリーはそんなソーホーの60年代に強い憧れをもっていました。
華やかなファッションやエンターテインメントの裏に
サンディのような悲惨に人生を奪われていく若い女性が存在すること
を知る由もなかったからです。

作中にさりげなく出て来る人気作『007』に登場するボンドガール
ジャックガールになってしまったサンディには
大差がないのかもしれません。

物事には常に裏側が存在していて、過ぎ去った過去の時代にも
必ず闇は存在していたのに、
筆者もまた過去を美化しすぎてしまうのです。

現代にも様々な問題は多数はびこっています。
けれどもそれを嘆いてばかりいて過去を羨み思いを馳せるだけでは
何も変化はしないのだということ、
そんなメッセージが込められているのではないでしょうか。

【ラスト・ナイト・イン・ソーホー】を見て

華やかな光の裏には必ず影が潜んでいて、
暗やみがあるからヒカリが眩しく感じるのですね。

人には見えない何かが見える

というエリー。

てっきり見えるのは、亡くなった人の幻影なのかと思っていましたが
ミス・コリンズの若き日の姿であるサンディも見えていました。

エリーはきっと人の強い念を見ることが出来るんだと
思いました。

ジャックをはじめとした男性たちはエリーに語り掛けますが、
母もサンデイもエリーに話しかけることはありませんでした。

けれども何か伝えたいコトや見せたいもの、
見守りたかった思いをもって目の前に現れたのでしょう。

母の思い、サンディの願いを受け止め
夢に向かって進むエリー。

そしてラストでは変化してゆくソーホーを見届け満足気にほほ笑む
母とサンディの姿がありました。

色々な解釈が可能なラストシーンではありますが
筆者は過去をきちんと受け止め現在や未来が少しずつ
変化してゆく・・・というハッピーエンドに映りました。

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