消えたヘミの真相は?『バーニング劇場版』結末から導き出す2つの解釈

洋画

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

村上春樹氏の短編小説「納屋を焼く」をモチーフとした名匠イ・チャンドン監督作
「バーニング劇場版」

ラストの意味はどういうことなのか?
ヘミはどこへ消えたのか?

そんな謎が残り困惑を生む結末をどう解釈しましたか?

本記事では多々ある解釈の中から個人的に2つの答えを導きだしてみました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

『バーニング劇場版』あらすじ

大学を卒業後、定職に就くこともなくバイトをしながら作家を目指すジョンス
ある日、街頭で踊りながら宣伝の仕事をする幼馴染のヘミと再会する。

ヘミに見覚えがなく怪訝な顔をしたジョンスに、
彼女は整形をして綺麗になったと告白する。

その夜2人で食事をした際、ヘミはアフリカへ旅行に行くので
その間、飼い猫のボイルの面倒を見て欲しいと頼んだ。

言われた通りヘミのアパートへ足を運ぶジョンスだったが、
ボイルの姿は一向に見ることが出来ず、排泄物だけを目撃した。

そうして予定より遅れて帰国の途についたヘミを空港まで迎えに行った
ジョンスだったが彼女はアフリカで出会ったベンという男性を連れていた・・・

キャスト
ユ・アイン、スティーヴン・ユァン、チョン・ジョンソ、チェ・スンホ、ムン・ソングン 

『バーニング劇場版』はU-NEXTで見放題配信中!

U-NEXTでは初めての登録時に今すぐ31日間の無料トライアルを利用できます。
トライアル時にも600ポイントも貰えちゃうので気になる新作もポイントを使って
見れちゃうかも?!しれませんよ★

『バーニング劇場版』を見るならアマゾンプライムビデオもおススメ!

Amazon prime会員なら月額600円(広告あり)で対象の映画やドラマの他、
会員ならではの様々な特典(対象商品が1品からでも送料無料になったり)
が受けられますよ!
筆者は1,300円お得になる年間プラン(5,900円税込)を利用しています!
また本登録の前に30日間の無料体験が利用できるのでまずはお試しできるのも安心ですね!

以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2026年4月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。

スポンサーリンク

『バーニング劇場版』消えたヘミの真相は?

父親の逮捕に伴って実家へ戻ることになったジョンスの元に、
ベンとヘミが訪ねて来ました。

そして3人で大麻を扱った夜、
ヘミは突然服を脱ぎだして踊りだし疲れ果てて眠ってしまうのでした。

そんなヘミがベンと帰宅する間際ジョンスは
そっと彼女の耳元でささやいたのです。

男の前で簡単に服を脱ぐなんてまるで娼婦だ!

・・・と。

それ以来ヘミと連絡が途絶えてしまったジョンスですが、
消えた彼女の真相はどこにあるのでしょうか。

絶望を胸に自ら消えた説

ヘミにとって踊りは大好きで同時に尊いものであったことが
それまでの言動から読み取れる気がします。

だとすればあの夜の踊りもヘミにとっては
清らかな汚れのないものだったのです。

しかしその光景を他でもないジョンスは罵倒し
そのものを汚してしまいました。

ジョンスへの思いがちゃんとあったからこそ
その言葉は許しがたく取返しのつかない音となったのかもしれません。

家族に見限られ、友達もお金も持たないヘミが
唯一信頼していたジョンスにさえ否定され、
その胸に絶望しか残らなかったのだとしたら・・・。

自ら消え、存在を消すことを選択してしまった可能性も
否定できないのかもしれません。

幸せになりたかったヘミは消された説

ベンと共に帰国したヘミは一転幸せそうに見えました。
その時間がずっと続けば何も心配はいらない。
もしかしたら幸せになれるかも?

そんな思いがよぎったであろう矢先に
ヘミは突然消えてしまいました。

ヘミが誰かに抹殺されたのだとすれば、
それはベンの家にあったヘミの時計という物証が彼女がもう存在しないことを
意味し、ヘミの愛猫であるボイルがベンの家にいるという
状況が背景にあると言えるでしょう。

そして何よりあの夜、ベンが
「汚くて役に立たないビニールハウスを燃やすのが楽しみ」
だと語ったその意味をジョンスはビニールハウスとはヘミのことである
と解釈したことに帰しています。

スポンサーリンク

『バーニング劇場版』結末から導き出す2つの解釈

消えたままのヘミを探すためにヘミの家族に会いに行き、
ベンを尾行するジョンス。

そしてベンの家でヘミにあげた時計新たに現れた飼い猫の存在が
ジョンスの疑念を確固たるものとしました。

3人で会おうと誘ってベンを呼び出したジョンスは
ベンを刺殺し、愛車と自身の服ごと燃やしてしまうのです。

そしてジョンスは裸のまま自分の車に乗って走り去るという結末。

この意味が不可解すぎました。

①ベンとジョンスは同一人物

出会った当初からベンがジョンスに好意的だったこと。
泣いたことがないので悲しさがわからないと言ったこと。
必要ないのにヘミと会う時は3人で会うこと。
刺されたベンが最後にジョンスを抱きしめたこと。
ジョンスが自身の服も一緒に燃やし裸で立ち去ったこと。

それはもしかしたらベンとジョンスが同一人物である
という伏線なのではないかというのが一つ目の推察です。

ジョンスは幼少の頃、母親が家を出て行ったきり
母との連絡は途絶えていました。

それはある意味、ジョンスは母親に捨てられたともいえ、
その傷が生み出した人格がベンだったのではないかという説です。

ベンはジョンスの母をを失った耐え難い悲しみから守るため
糧だったのではないでしょうか。

幼少のジョンスが夢でビニールハウスを燃やして
その光景を神々しく眺めている姿はベンに入れ替わった間の
かすかな記憶
が映し出されたものなのかもしれません。

さらに実際ふと持っていたライターでビニールハウスに火を点け
慌てて消す場面も意味深でした。

ベンとして火を点けた経験があるからこそ自然に行ってしまった
行為だとも受け取れる気がします。

だとすればヘミはジョンスしかいない場所で服を脱いで踊った
ことになり、そのことを罵倒され訳が分からず傷ついた意味にも
納得ができる気がします。

そして長きにわたり一つの身体を共有してきたベンとジョンスでしたが
ヘミの存在によってそのバランスが崩れてしまったのではないでしょうか。

ベンはジョンスを気遣いながら優しくヘミに接していたが
ヘミが本当に好意を持っていたのはジョンスの人格の方だった。

それを受けてのベンの「はじめて嫉妬を覚えた」
という発言なのかもしれません。

そうして共に生きて来たジョンスとベンでしたが
ラストでジョンスはベンとの決別を選んだ
ということでしょうか?!

②消えたヘミとサイコなベンは小説の登場人物

もう一つの推察は、ジョンスと親密になった後消えてしまったヘミと
交際相手を殺害するのが趣味のサイコなベンは
ジョンスが描く小説の登場人物
だったという説です。

あの日、幼馴染のヘミと再会したのは事実なのかもしれません。
しかしそんなヘミと親密になった・・・というのはフィクションだった
としたら。

そして親密でもなんでもないヘミが旅先で出会ったベン
という男性も存在したのでしょう。

しかし彼らとの関係や彼らに見出したもの、ジョンスとの関係の中に
ジョンスが描く物語や妄想という部分が存分に映し出されてしまっていた
可能性は大いにあるのではないでしょうか。

あの日、再会したヘミは、昔ブスよばわりされて
整形をするほどに傷ついたのです。

そんなジョンスに恨み節はあれど恋心を抱いていたとは考えにくい
という見方も可能です。

ともすればそもそもヘミとジョンスの親密な関係すら疑念を抱かずには
いられなくなってきます。

ヘミを井戸から助けたという事実を彼女の家族さえ把握していないのは
それがジョンスの妄想で作り話だからなのではないでしょうか。

井戸の存在を唯一肯定した母の姿も妄想なのかもしれません。

ジョンス自ら
存在しないということを忘れた
結果なのかもしれません。

そしてジョンスから見たベンはただの恋敵にあらず。
せかせかと働く姿も見せないのに優雅な日々を送り、
女性からモテモテで一声かければ集まってくれる友人もいるのです。

自分とは正反対でありながらも欲しいものを全て兼ね備えている
実にいけ好かない恋敵がジョンスから見たベンなのです。

しかしそれもジョンスの妄想だとすれば
本来のベンはどうだったのでしょうか。

本当は住む世界が違うヘミやジョンスに対しても
親切にふるまっていたベンはその心の余裕が垣間見れる人物だと言えるのではないでしょうか。

例えばヘミのダンスや新たな恋人の話の最中にあくびをするのも、
彼女らのために寝ずに働いて疲労している可能性も否めないのです。

それでもベンに対する嫌悪と自身に対する卑下の気持ち
ぬぐえないジョンスには自身のこともヘミら交際相手のことも
見下していると映るのです。

それは同時にヘミの存在をも自身と同列であると分別した
ということにさえ気づかずに。

そんなジョンスが作り上げたのはベンというサイコな登場人物

それが2か月ごとにビニールハウスを燃やすのが趣味の
連続殺人鬼なのです。

物語の終盤、ジョンスはヘミの部屋で小説を書いているような
場面が映し出されます。

それがフィクションなのか現実なのか?
混同してしまったジョンスは愛するヘミの敵討ちを実行して
しまったのです。

スポンサーリンク

『バーニング劇場版』感想

ジョンスを語り手として描くその視点を
信じるのか否か?によって
解釈が分かれる物語だったのではないかと思います。

もしも信頼できない語り手による物語だったとすれば
その中の真実は何だったのか?
ヘミは自分で消えたのか?
もしかしたら手に掛けたのは他でもないジョンスなのでは?
そんな解釈にまで至ることも可能なのではないでしょうか。

同様にベンを疑うモチーフが多々登場する本作ですが、
あの猫は本当にボイルなのか?
バスルームの女性たちの戦利品?の数々も見ようによっては
ベンの家を行き来していた恋人たちのただの忘れ物
だと考えることも出来るような気がします。

もっと大胆に言ってしまえば、そもそもあの彼女は本当に
ヘミなのか?
わざわざ「整形」したと言わせる設定の裏に実は彼女はヘミではないからである
という真実が隠されていたとしても驚きはしないでしょう。

そんな風に見る人によって様々な色味に満ちた物語が展開されるところが
興味深い作品でした。

そして本質を見抜くことが如何に困難であるのか
容易に判断してしまうことの怖さも
描かれていると感じました。

ジョンスにとっていけ好かない恋敵であるベンを
「ウォーキングデット」のグレンで人気を誇る
スティーヴン・ユァンが演じているところもまた
困惑の所以ではないでしょうか。

実際、筆者もまんまとベンの善人説に傾いてしまいました(笑)

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました