実力派俳優・磯村勇人と2PMのオク・テギョンのW主演が話題を呼んだ
Netflixドラマ『ソウルメイト』。
本記事では全8話視聴後のネタバレ考察を書いています。
・ラストが示した意味について。それは救済だったのか?
・【ソウルメイト】というタイトルが示唆する琉とヨハンの本当の関係
に着目して推察しています。
『ソウルメイト』簡単なあらすじ
あなたはまだ知らない。
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) February 12, 2025
魂の痛みと喜びを。
Netflixシリーズ『ソウルメイト』
8月世界独占配信開始!#ソウルメイト #NextOnNetflix #NoNJP25 pic.twitter.com/2bgyYTlHx4
アイスホッケー選手として未来も有望な大学生の鳴滝琉。
しかしある出来事をきっかけに、
アイスホッケーも大学も全てを投げ出し、
幼馴染の東雲澄子が留学中のドイツ・ベルリンの自宅へ転がり込んだ。
一方、韓国からベルリンへ来ていたボクサーのファン・ヨハンもまた
その胸に苦悩や葛藤を抱えその地に居た。
罪悪感で張り裂けそうな思いを胸にベルリンにある教会を訪れた琉
は偶然同じ場所に居合わせたヨハンに助けられたことが
二人の運命の始まりだった・・・。
キャスト
磯村勇人、オク・テギョン、橋本愛、水上恒司、古館佑太郎、
イ・ジェイ、加藤千尋、安田顕、南果歩、三浦友和 他
以下、結末までのネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
本記事の情報は2026年6月時点のものです。
最新の情報は各サイトにてご確認くださいませ。
『ソウルメイト』ラスト考察/それは救済と言えるのか?
一度は琉とヨハンは澄子の子育てを助けるために、
彼女の子どもも含めた4人暮らしに踏み切りました。
それは疑似的に家族のようで仕事と育児の両立は
困難を極めることもありましたが
二人に笑顔が途絶えることはありませんでした。
しかしその小さな幸せは長くは続かなかったのです。
ヨハンに不治の病がみつかってしまうのでした・・・。
時期に一人では何もできなくなってしまう身体を抱えた
ヨハンは琉の将来のため、大切な人が出来たと嘘の口実を作って
琉と澄子の元を離れました。
残された琉は打ちひしがれましたが、
育児のために澄子と結婚します。
しかしヨハンが琉の元を離れた本当の理由を知って、
ヨハンの元へ駆け付けたのです。
ラストで琉の姿を見たヨハンの頬に涙が溢れました。
2人は救われたのか?
その答えは明確には描かれませんでした。
愛してる
サランヘヨ
で幕を閉じたラストは何を意味するのか。
『ソウルメイト』を通して見たものを考察していきます。
ラストはハッピーエンドなのか?
ラストではやっと再会を果たせたものの、
琉とヨハンの間の失われた時間を取り戻すことはできません。
そして琉の傷が癒えることも、ヨハンの苦悩がなくなるわけでもないのです。
そういった意味では再会を果たせたラストが
ハッピーエンドだとは言い難い気がします。
しかしながら、琉とヨハンという別々の一人一人が
抱えていた孤独には変化の兆しが見えたのではないでしょうか。
別々に抱えた痛み故に、一人で姿を消したヨハンと、
その理由を知りたいと思いながら追いかけられなかった
琉という別々の孤独感は、
再会を経て分かち合うことができたのだと思います。
時間は待ってはくれない、失ったものも多い、
過去の傷もこれからの苦悩も消えたわけではないけれど、
それを全て2人で分かち合って生きて行ける
という希望を映し出したラストではないかと感じました。
ハッピーエンドというよりは
救い・・・に近いラストだったのではないでしょうか。
自分のままで生きられるという救い
物語のラストで2人は本当に救われたのか?
どう思いましたか?
個人的には琉とヨハンは救われたのだと思っています。
無論、琉の罪悪感も痛みも消えてはいません。
ヨハンの傷だってなくなったとは言い難いでしょう。
それでも彼らが救われたと思うのは
自分を理解してくれる相手と出会えたことにあると感じます。
本当の孤独とは友人や恋人がいない
ということではないと思うのです。
沢山の友人や優しいパートナーに囲まれ家族とも仲が良い
周りに人が集まる存在だったとしても、
もしその中の誰も本当の自分を見てくれなかったとしたら・・・
それは紛れもなく孤独だと言えるのではないでしょうか。
逆にヨハンのように友人に囲まれていないとしても、
琉というたった一人の理解者と出会えたことは
生きる意欲につながったのです。
琉が居ることでヨハンに芽生えたこの場所で生きたいという気持ち。
それこそが救いと呼べるのかもしれません。
そして『ソウルメイト』が描いたのは
傷や痛みといった苦悩が消える幸運ではなく、
傷ついてボロボロな自分のままで生きて行けると
想える幸運なのではないでしょうか。
そしてふと横を観れば本当の自分を見てくれる存在が
あること。
この物語はそんな穏やかで静かな、
でも現実的には大切な救いを描いているのだと思いました。
タイトル『ソウルメイト』が意味するもの
本作のドラマのタイトルが『ソウルメイト』だと知って、
思い浮かべたのは琉とヨハンの恋物語なのか・・・
という予想でした。
確かに『Soulmate』は『魂の伴侶』を意味しています。
それは特別な縁を持つ、運命の恋人・・・
みたいなイメージがあることは否めないでしょう。
しかし琉とヨハンにはそのようなロマンティックな
間柄とは言えませんでした。
琉は自身を慕うチームメイトからの告白に答えられず
傷つけてしまったことへの罪悪感をぬぐい切れずにいました。
ヨハンもまた、幼い頃に両親を失ったことで知った
大人の汚さ、一人で妹を育て上げた苦悩、そしてボクシングで
強いられた八百長・・・
いつになっても暗闇から抜け出すことを許してくれなかった社会・・・。
2人はそれぞれ苦悩と痛みを抱え何とか生きていたのです。
惹かれ合ったのは同じ痛み
そんな矢先出会ったのは、国籍も異なり、
共通点があるとも思えず、性格も違うのに
何か気になってしまう相手でした。
なぜ惹かれ合うのか?
それは互いが同じように傷を抱え
心の奥底で苦しいと叫んでいたからなのかもしれません。
その叫びが聞こえたから、
同じ痛みに共鳴したのです。
いわば、相手の中に自分自身を見たのではないでしょうか。
だから八百長で倒れ行くヨハンを見て琉は立ち上がり激励せず
にはいられなかったのです。
ヨハンもまた自ら炎の中に吸い込まれようとしているような
琉を放っておくことなどできなかったのでしょう。
2人の出会いは恋愛感情の時のときめきの類ではなく、
同じ孤独に触れた瞬間であり、
自分だけじゃないと感じ取れた瞬間だったのかもしれません。
琉とヨハンの本当の関係とは?
琉とヨハンの結びつきを恋愛関係と呼ぶこともできるのでしょう。
相手の幸せを願い、その距離がどうであれいつも思っている、
弱ってしまった時どうしても会いたいと思ってしまう・・・
そんな風にして互いの人生を大きく変えた存在であると言えます。
それは一般的な恋愛関係でも言えることなのかもしれません。
しかし痛みから始まった琉とヨハンの関係には
恋愛という言葉では説明できないものが存在している気がします。
生きるために必要な人
恋愛にとって一つのゴールとは結ばれることです。
しかしながら琉とヨハンの関係にとっての一つのゴールは
救われることだったのではないでしょうか。
琉は罪悪感からの逃避を試みましたが
ヨハンとの出会いで自らの痛みや孤独と向き合わざるをえませんでした。
ヨハンもまた、いつまでたってもしいたげられ利用され追われる・・・
そんな母国でどうやって生きていけばいいのかわからない。
幸せを追い求めることは許されないのか?
もはや自身の居場所さえ失ったヨハンに、
琉は笑える場所を与えてくれた存在でした。
どうせ誰にも理解されない
そんな心の闇を照らして寄り添ってくれる
たった一人の存在なのです。
友情や愛情のさらにその先の
一人の人として生きるために必要な存在・・・
それを何と呼ぶのか一言では言い表せない
そのことこそが
『ソウルメイト』というタイトルの本当の意味なのかもしれません。
『ソウルメイト』まとめと感想
『ソウルメイト』が描いたのは傷ついた男性同士の
恋愛模様のみではなく、
人が人を必要とする意味なんだと感じました。
過去の傷や喪失感といった痛みは
琉もヨハンも孤独へと追い込みました。
しかしそんな2人の救いになったものこそ
互いの存在だったのです。
だからといって過去の傷が消えることはないし、
忘れられることもありません。
それでもこの世界のどこかに誰かたった一人だけでも
解ってくれる人が存在する
そんな希望は本当の独りぼっちになってしまう
という恐怖から救ってくれるのかもしれません。
琉とヨハンのように、きっと誰もが自身の奥底に眠る
恐いものを理解してくれる誰かを探しながら生きているのかも
しれないと思わされる一作でした。
