北野武監督の最新作【首】がヤバイ!?信長を斬った意外な人物とラストシーンの意味とは?

邦画
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構想に30年という時間をかけたという
北野武監督による【首】

誰しもが歴史を習う上で目にした有名な
〖本能寺の変〗を北野監督流な目線から描いた衝撃作です。

信長の最後や本能寺の変の黒幕の存在といえば
これまでにいくつもの説が取りざたされています。

今となってはその中のどの説が真実なのか?
それともどれも真実ではないのか?

知る由はありませんが、
本作で描かれた真実についてネタバレ考察しています。

この記事では

・本能寺の変の黒幕は〇〇だった
・その説はあり得るのか?織田信長の最後
・ラストシーンの意味

に着目して推察しています。

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〖首〗あらすじ

織田信長が天下統一を掲げる中、
信長のお気に入りと称されていた家臣の荒木村重
信長の方針に疑念を抱き謀反を起こす。

しかし信長軍により制圧された村重は逃走し、
その一族は滅ぼされる結果となった。

信長は羽柴秀吉明智光秀をはじめとする家臣たちを集め
村重を確保した者に、信長の後を継がせることを示唆する。

そんな中、偶然にも村重を見つけたのは
芸人の曽呂利新左衛門であった。

新左衛門は村重を利休に託すことにするが・・・

キャスト
ビートたけし(羽柴秀吉)、西島秀俊(明智光秀)、加瀬亮(織田信長)、
中村獅童(茂助)、浅野忠信(黒田官兵衛)、遠藤憲一(荒木村重)、
大森南朋(羽柴秀長)、小林薫(徳川家康)、木村祐一(曽呂利新左衛門)他

『首』を視聴するなら

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北野武著の小説『首』はコチラから

以下、ネタバレを含みます
未視聴の方はご注意ください。

本記事の情報は2024年6月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

本能寺の変の黒幕は秀吉だった

誰もが歴史で学んだ【本能寺の変】ですが、
実行した人物明智光秀であるということは
周知の事実ですよね。

しかしながら、その動機は
公然の場ではたかれた
などの、実行を移すには信ぴょう性がないのも確か。

それに加え、単独で実行に移したというのも
疑問視されています。

そうすると秀光を操った黒幕の存在は誰なのか?

こちらも足利義昭朝廷徳川家康におよぶまで
数多くの説があがっています。

その中で北野監督流の本作ではその黒幕を
羽柴秀吉(黒田官兵衛)
であると描きました。

秀吉の策略

何を言われようとも、暴行をうけようとも
忠実な家臣であった秀光でした。

しかし信長が息子の信忠に宛てた手紙を秘密裏に入手した秀吉は
そこに、後継ぎを息子に譲ること、
秀光や秀吉を裏切るようなそぶりや邪魔になったら斬れ
という内容を光秀にも共有します。

さすがに光秀もこの手紙の内容には動揺を隠せず、
秀吉の目論み通り、信長を見限るのです。

その気があるなら援護する・・・
という秀吉の申し出を信じた光秀は
秀吉によってことを起こす条件の整った本能寺
へと向かうことになります・・・。

信長を斬った意外な人物とは

〖本能寺の変〗で倒れたとされる織田信長ですが
その亡骸は見つかっていないとも言われています。

ましてやその〖首〗の存在もしかりなのです。

そんな〖本能寺〗での出来事を本作ではなんと、
信長の首をとった人物が存在し、
その正体とは
気に入られて仕えていた黒人武士の弥助なのです。

しかも、前々から外国語で馬鹿にした態度をとったり、
最後も〖この黄色野郎〗というような言葉で
ののしっていましたね。

天下人信長を恐れ崇めていたのは武士たち。

しかしそんな信長でも、武士の信念を持たない黒人の弥助にとって
特別な存在にはなれなかったということでしょうか。

史実でも弥助に関しては本能寺の変での生存者として
記されているので、あながち突拍子もない描写という
ことでもないのかもしれません。

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ラストシーンの意味

本作のラストシーンは突然幕を閉じることから
あれ?と感じる視聴者も多いのではないでしょうか。

まずはその結末をふりかえります。

結末をネタバレ

信長の敵討ちと称した秀吉軍に追いつめられた
明智光秀は重傷を負い立ち上がることも
できないようでした。

チャンスだと思う茂助でしたが、
光秀のその武士魂に圧倒され動くこともできません。

そんな茂助に光秀は自らの首を差し出したのです。

自分の手柄ではないがその首を手にした茂助は
これで自分の階級も上がると意気揚々としていた。

しかし、同じように、手柄が欲しい民衆によって
茂助は襲われてしまいます。

その民衆の中にはかつて茂助が首を奪うために
殺めた為三の幻を見るのでした。

所は変わり秀吉の前に並べられた多数の首。

敵軍を射ち取ってきたというその証の中から
秀光のものを探す秀吉と家臣たち。

そして並べられたのは
茂助の首と傷んでしまい正体不明の首(秀光の首)でした。

すると秀吉は正体不明の首を蹴飛ばし言ったのです。

首なんてどうでもいい。
秀光が死んだかどうかわかればいいんだ

・・・と。

蹴り飛ばす意味とは

武力を持ち支配階級である者たちにとって
〖武士道〗という常識や倫理や価値基準などは重視されていました。

しかし百姓あがりである秀吉にはそういった信念にこだわりも
理解もありませんでした。

劇中の清水完治(荒川良々)の切腹シーンにも
そのことが顕著に描かれています。

家臣の官兵衛が諭していたように
武士の最後というのは敬意をもって厳粛に見守るべきもの。

しかし、当の清水自身がその最後を迎える寸前で
『あれ?』

と驚きを見せています。

それは武士の信念を持たない秀吉は
清水の最後の長さに待ちきれず、途中で
見守るどころか兵を引き上げてしまったからです。

引き上げていく秀吉軍を目撃してしまった清水は
ひどく驚いて思わず

『あれ・・・???』

となってしまったのです。

敵軍の〖首〗を持ち帰るのもしかり。

それは武士たちの功績であり、
民衆である茂助も友を殺めてまで
欲した価値あるもの

そして最後に秀吉の前に並べられたのは
百姓である茂助の首と明智軍の大将光秀の首。

武士たちにすればこれは大きな差であり、
その価値は歴然の差なのです。

しかしその価値が大きい方を蹴飛ばしてしまう秀吉。

倒したのかどうか
という事実よりも、破損すれば誰のものなのか見分けさえ
つかないものに価値を見出す
その信念とやらが
馬鹿らしく、どうでも良かったわけです。

本作でも武士たちは、彼らの常識や倫理観を守るために
それぞれの最後を遂げました。

しかしそんな武士らしい武士たちをさしおいて
天下を奪ったのは武士道なんぞなんのその
という精神の百姓気質の秀吉
だったのだから
その皮肉さが浮き彫りになっています。

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〖首〗を鑑賞した感想

豪華キャストによる『本能寺の変』を題材にした映画、
とくれば何となく想像がつく
というのが正直なイメージでしたが、
その残虐さ、カッコ悪さ、悲惨さ、えげつなさという
天下に群がった武士たちのリアルが
ふんだんに描かれていたのは斬新でした。

そして最も驚愕だったのは信長を斬った
のは弥助だったという描写。

本作の織田信長は結局はどの家臣のことも
心からは信頼しておらず、
彼らの目の内に天下が輝いていることを
知っていたのでしょう。

けれど心の奥底では、そんな自分をとりまく
油断のできない世界に嫌気がさしていたのかも
しれません。

実際に蘭丸と弥助にはその疑念が弱く
油断してしまったということでしょうか。

一方で羽柴秀吉の勝因は黒田官兵衛という
有能な家臣を傍に置くことができたことは
大きいのでしょう。

しかしながら秀吉自身は劇中でこの官兵衛でさえも
〖裏切る可能性のあるアブナイ人物〗という見方をしています。

誰かを信じたかった?信長に対し
誰のことも信じなかった秀吉というのが
命運を分けた所以なのかもしれません。

色々含めて初めて見たタイプの戦国時代なのに、
もしかしらたらこれがリアルなのかもしれないと
思わされるから不思議です。

これが〖世界の北野〗のパワーなのでしょう!

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